初のオープンフィンガーグローブ戦が待ちきれない様子の山口裕人(左)と侑馬の兄弟 (C)RISE
2021年5月16日(日=当初の15日から移行)ABEMAにてライブ配信される『Cygames presents RISE on ABEMA』で、元新日本キックボクシング協会ライト級王者・松本芳道(KIKC-DIET吉野町)と対戦するWPMF世界スーパーライト級暫定王者・山口裕人(山口道場)、YA-MAN(TARGET SHIBUYA)と対戦するRISEスーパーライト級7位・山口侑馬(山口道場)の山口兄弟が、2日(日)大阪の所属道場にて公開練習を行った。
今大会で試験的に初導入されるオープンフィンガーグローブ(OFG)使用によるRISEルールの試合に臨む2人は、OFGを着けてのマススパーを披露した。共に一発よりも細かいコンビネーションでパンチを出し合った2人。途中、顔面に軽く当てるシーンもあったが、楽しそうな雰囲気で終わった。
OFGでの試合を以前から望んでいたという山口兄弟は「ボクシンググローブと全然ちゃうから楽しいですね。やったことないことをやっているから」と、“楽しい”と口を揃えた。
「対策は変わらないですね。変わるのは当て方とか、打ち込んでいくしかない。インパクトも全然ちゃうし。作戦は今まで通りだけど自分の打ち方ですね」(裕人)、「初めてなので、とりあえずグローブに慣れるところから始めていかんと作戦とか対策とか言ってられへんなって感じですね」(侑馬)
OFGを使ってみての感想を聞かれると「ヤバいですよね、絶対。分からないけど折れますね、顔とか。こっちも(拳が)折れるかもしれないけれど。危ないなと思いますよ、ほんまに。分からへんけど」(裕人)、「危ない。殴った方も殴られた方も」(侑馬)と、どっちも骨折の可能性があるとした。
ジムの中でOFGでのスパーリングは2人でしかしていないと言い、「最初は当てとったんですけれど、ヤバすぎて。めっちゃ痛いんで、京谷に『当てすぎやろ』って言って怒られたので今は止めてます(笑)」と、ボクシンググローブよりも「痛い」という感想。
裕人と言えば、記者会見で対戦相手との松本と乱闘騒ぎを起こした。そのことを改めて聞かれると「向こうが手を出してきた。肩を殴られて蹴ってきたんですよ。それでかなりムカついた。今はいいけれど、顔を見たら震えますね」と松本の顔を再び見たら怒りを思い出しそうだとする。
「舞台袖にいたからあまり見てなくて。賑やかにやってんな、盛り上がってるんだなって思ってましたね」という侑馬も、YA-MANに額を押し付けられたが「あれくらいやったらな。もうちょっと来たら殴ったろと思ったんですが、あれくらいなら全然」と笑う。挑発してきたことを公開させてやるとの気持ちはあるかと聞かれると「そこまでは思ってないでしょ。そんなに僕は何もされていないので。盛り上げてくれて嬉しいですよ」と余裕だ。
一方、裕人は「頑張れよって感じですかね。あんなして絡んできて、試合もそんな感じできたらいいですけれど、前みたいにすぐ倒れるんやったらあかんで。もうちょっと戦おうなって」と、昨年7月の初対戦は1R1分20秒で終わっていることから、もっと長く戦おうぜと呼びかけた。
改めて松本の印象を聞くと「1回やってるので、俺にすぐ負けたヤツ、みたいな。前すぐに倒しすぎて何も分からへんかったから何も分からん」と印象はないとしたが、「OFGは当たったら自分もヤバいと思う。前回、僕も何発かもらっているので先に当たったら倒れるかもしれへんから俺の攻撃だけ当てることを考えていますね」と、OFGでの戦いでは松本のパンチをもらうのは危険だとした。
侑馬はYA-MANについて「元々知らない。名前くらいは聞いたことあるけれど全然知らんかったから印象もクソもないですけれど、動画を見させてもらったらゴリゴリ前へ来る感じで。試合したら面白い試合になるんちゃうかなと思いますね。OFGであの感じで来てくれたらの話ですけれど」と、いつも通り来てくれれば面白い試合になるとする。
裕人からは「勝ったらリングネームをYU-MANにするらしいです」との言葉もあったが、侑馬は「それは負けたらやろ」とツッコミを入れた。
勝ち方として裕人は「ドクターストップを狙っています」という。その理由は「骨が折れたりするので。松本は基本ダウンしない、。打たれ強いイメージがある。僕とやった時が10年ぶりくらいのダウンらしいので、だからドクターストップを狙っています」と、顔面を腫れさせてドクターストップに追い込みたいという。
対して侑馬は「できたらですけれど、ドクターストップよりは倒したいですね。ドクターストップも一応TKOやけど、、ぬるっと終わるじゃないですか。盛り上がりに欠けると言うか。勝てるんやったらそれでいいけれど、できるんやったら一撃でアゴをパスンといって倒したいですね」と、完全に倒して勝ちたいとした。
山口兄弟でOFG戦を盛り上げて勝ち、「これからもOFGの試合をやってもらいたい」とする2人。最初に自分たちが選ばれたのは「戦うスタイルかな」(裕人)、「求められているものがどういうものなのかは分かっているので、そこを見せていきたいですね」(侑馬)と、自分たちの役割は分かっている。
「今までやってきて良かったなって感じです。(OFG戦を)ずっとやりたかったので。でも、今回勝たんと何の意味もない。勝つというか倒さないと」(裕人)、「倒さないと勝てないと思っていますね」(侑馬)と、2人とも倒さないと次につながらないと考えているようだ。
それでも「初めてなので、どうなるかマジで分からへん」と、自分も相手もどうなるか分からないというのが本当のところだとする。
そして裕人は「初めてやし、ファンの人たちも興味あると思うんですよ。OFGで思いっきり倒れるところを見たいと思うので見せますね」とKO予告。侑馬も「OFG以前に僕ら兄弟が勝つところが望まれていると思うし、ファンにも団体にも。僕はそう思っているので、勝ちたいですね。僕らが勝とうと思ったら倒すしかないし、倒して勝って次につなげて、またこのルールで開催される流れに持っていけたらいいなと思います」と、OFG戦を盛り上げてこれからも続くようにしたいと話した。