Nick Diazのinstagramより
2021年4月24日(日本時間25日)、米国フロリダ州ジャクソンビルで有観客で開催された「UFC 261」にニック・ディアズ(米国・37)が来場。ダナ・ホワイトUFC代表と復帰戦について話し合ったことを、会見でダナ代表が明かした。すでにカムザット・チマエフ(スウェーデン)、ホルヘ・マスヴィダル(米国)らが、ニック戦に名乗りを挙げている。
1万5千269人の観客を動員し、三大王座戦が行われた「UFC 261」の会見後、ニック・ディアズの来場について、問われたダナ代表は、「ニック・ディアズは試合をしたいと言っていたよ」と、会談を持ったことを明かした。
「ニックは試合をしたがっている。もちろんチャンスを与えたい。どうなるのか見てみよう。彼は私の返答を待っている」
現Bellatorファイターのマーティン・サノ、マネージャーのケビン・ムベンガとともにベテランズ・メモリアル・アリーナを訪れたニック。
ムベンガが「ニック・ディアスはトレーニングを続けている。真っ当な金額、真っ当な対戦相手が確認できれば全てを前進させることができる」と投稿していた通り、この1週間前にもニックは、マイアミのトライアスロンチーム「TRI-2-ONE」のコーチ陣とともに、ランニングやスイミング、自転車トレーニングに励む姿をアップしていた。
1月にダナ代表は、「ニックが本当に戦いたがっているのか、準備ができているようには思えない。ニック・ディアズは多くの戦争をこなし、すべてを手に入れた。彼のインスタグラムを見ていると、なぜ復帰したいのか理解できない」と語っていたが、直に話し、本気度を確認したからか、考えをあらためたようだ。
会見で記者陣から、さっそくニック・ディアズvs.カムザット・チマエフの可能性について問われたダナ代表は、「ノー」と答えたが、MMA9勝無敗・UFC3連勝中のチマエフは、ニックと自身を向かい合わせた写真をアップし、「サプライズだ! 俺はお前との戦いのために行くよ」と対戦を熱望するコメントを記している。
“悪童”ニックの前戦は2015年1月のアンデウソン・シウバ戦。いったんはニックが5R判定負けのコールも、両者が薬物検査で失格したため(ニックはマリファナの陽性反応)、後日ノーコンテストに変更されている。
また、2018年4月には、全米アンチ・ドーピング機関(USADA)に自身の居場所を3回に渡って報告しなかったため、1年間の出場停止処分を受けていた。
2008年から2011年まで11連勝も、2011年10月のBJペン戦以来、勝利から遠ざかっているニック。カーロス・コンディット、ジョルジュ・サンピエール、アンデウソン・シウバ戦ではいずれも判定で競り負けている。そんなニックが、果たしてどこまで力を発揮できるか。