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【UFC】人気YouTuberジェイク・ポールにUFCダニエル・コーミエーが「俺で遊ぶなよ」。ダナ・ホワイト代表は「坊や、俺たちがやってることは、今夜起きたことなんだ」

2021/04/26 10:04
 2021年4月24日(日本時間25日)、米国フロリダ州ジャクソンビルにあるVyStarベテランズ・メモリアル・アリーナにて「UFC 261: Usman vs. Masvidal 2」が、1万5千269人の観客を動員して開催され、330万ドルのゲート収入を記録した。  衝撃的なフィニッシュとなったメインカードの3大王座戦のほかに、オクタゴンの外で行われた“4番目のメインイベント”に注目が集まっている。  4月17日(同18日)アトランタで行われたボクシングマッチで、元UFC&ONEファイターのベン・アスクレン(米国)に1RでTKO勝利した人気YouTuberのジェイク・ポール(米国)が、元UFC二階級同時王者のダニエル・コーミエー(DC)と口論になったのだ。  それはメインカード前に起きた。  ランディ・ブラウンとアレックス・オリベイラの試合中に、ジェイクがベテランズ・メモリアル・アリーナに登場。観客たちはブーイングとともに、「f●ckジェイクポール」のチャントで彼を迎えた。UFCの解説席にいたコーミエーは、わめきたてるポールのもとに歩いて行った。  アスクレン戦後のジェイクの「次はどいつを引退させようかな」というツイートに、様々なUFCファイターたちが怒りをあらわにしていたが、そこにジェイクは、コーミエーの名前も挙げていたからだ。  同じくYouTuberで兄のローガン・ポールのポッド・キャストに出演したジェイクは、アスクレンをサポートしていたコーミエーについて、「あのデブ野郎を、スタイプ(ミオシッチ)がやったみたいにブッ倒してやるよ」と発言。  それを受けて、コーミエーはESPNで、「俺と戦えるわけないだろう? 何であんなヤツと戦わないといけないんだ。俺ならあいつをほんとうに殺せるぞ」と、怒りをあらわにしていた。  この日、会場に現れ、自身の“庭”を荒らしに来たジェイクに、コーミエーは一言言わずにはおれなかった。  来場したジェイクに駆け寄ったコーミエーは、一連の発言を受けて、「俺で遊ぶなよ。何かあればお前を打ちのめすからな」と釘を刺したという。  解説席に戻り、盟友ジョー・ローガンに奇妙なチャントのことを問われたコーミエーは、「“f●ckジェイクポール”ってみんな言ってるんだ。すぐそこにいるから、さっきブッ叩いてやろうと思って、『俺で遊ぶなよ』って言ってやったんだ。まあ、そんな遊びはしないけどね」と説明した。  MMAファイターへの侮辱を続けるジェイクに不快感をあらわにしたのはファイターだけではない。UFCのダナ・ホワイト代表もジェイクに「あまりUFCファイターの名前を対戦相手としてコールアウトするようなら、法的手段も考える」と大会前に発言。 [nextpage] ダナ代表「そこにリアルがあると? 俺はここでリアルなビジネスを構築したんだ。本物のスポーツとして」 【写真】ウスマンにベルトを巻くダナ・ホワイト代表(C)Zuffa LLC  そして、この素晴らしい試合が続いた「UFC 261」後の会見でも、ジェイクの騒動とプロモーターとして脅威に感じるかと、問われたダナは、以下のように、YouTuber興行との違いを答えている。 「ジェイク・ポールが言うには、先日の試合で150万件のPPV購入があり、7500万ドルの収益があったらしい。こうして数字が見えたことで、今日、来場したジェイクとUFCにも何かからみがあるのでしょうか?」  記者からの質問に、ダナはきっぱりと言った。 「は? 数字が見込めるかだと? まず数字は嘘っぱちだろ、クソ野郎どもめが。そんな数字どころか、それに近い数字にだって至ってないだろうよ。アイツは選手を選り好みして大会をやった。それは俺のやることじゃない」と。  ダナは、ジェイクがやっていることとUFCの戦いは別物で、このコロナ禍もリアルファイトで無観客でも興行を続けたことで、この日の満員の大観衆の熱狂を生み出した矜持を語っている。 「あのガキどもの言うことは何も信じられない。あっちはクソ・サーカスだ。そこにリアルがあると? いいか俺はここでリアルなビジネスというものを構築したんだよ。本物のスポーツとしてだ。アイツがどうなるか分かるだろう。アイツはUFCでは戦えないよ。  聞いてくれ、もう一度だけ言おう。あのガキんちょは、よくやったと思うよ。自分でそういう場所を用意して金を稼いださ。あいつはそれでよかったと思う。なにしろそのおかげで君ら報道陣は俺にアイツのことを聞いてくるわけだし、DCもヤツのことを追っかけたりしたんだ。なにかしら、正しいことをやったんじゃないか。40歳の、30ポンド軽いNBAの選手をKOして、アスクレンのことは俺は何も分かりはしないが──とにかく、全部クソどうでもいい。だけど、ああ、よかったんじゃないか。おまえが稼げるだけのものをやったよ、坊や。もちろん、それを見たかった人がたくさんいただろうよ。だがな、俺がやってることっていうのは、今夜起きたことなんだよ! 俺たちはこの場所を満席にし、完売したんだ」。
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