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2021年4月17日(日本時間18日)米国ラスベガス「UFC APEX」にて『UFC Fight Night: Whittaker vs. Gastelum』が開催された。
セミファイナルで行われる予定だったライト級のジェレミー・スティーブンス(米国)vs.ドラッカー・クロース(米国)は、クロースが「首と手に違和感を感じ、朝に眩暈・頭痛もあり」ドクターチェックの末に欠場、試合が直前に中止となっている。
前日計量では一触即発の小競り合いが起きていた。
計量をパスしたジェレミー・スティーブンス(156lbs/70.76kg)とドラッカー・クロース(156lbs/70.76kg)がフェイスオフ。
ともに顔を近づけ急接近でマスク姿のクロースと、顎髭をたくわえたスティーブンスが接触。フェイストゥフェイスならぬノーズトゥノーズになり、互いに近づいたはずが、いきなりスティーブンスがクロースの胸を強く突き飛ばしている。
鞭打ち状態のクロースは、周囲から反撃を止められたが、その時、おかしな足の運びも見せていた。
慌てて両者の間に入るマッチメーカーのショーン・シェルビー。関係者が両者を離して事なきをえた。公開された動画では、音声が消され、ピー音だけが残されている。
公開計量後、スティーブンスは「あいつがちょっと近づき過ぎた。アグレッシブな態度をとってきた。こんな無礼な行為に優しくはしない」と激高。対するクロースは「明日、同じエネルギーを出してこいよ」とコメントしていた。
17日の試合当日に欠場を決めたクロースは、自身のSNSで、「フェイスオフでジェレミーに押された後すぐに、手が痺れている感じと、首が絞め付けられるような感覚があった。ショーン・シェルビー(マッチメーカー)とUFC公式がパフォーマンス・インスティチュートに僕を送り、PT(フィジカルセラピー)スタッフと2時間ほど調整した。それから夜は、食事と水分補給、ストレッチをして、夜遅くにPTスタッフにも会った。
偏頭痛というか頭が痛くなって吐き気がして早朝に目が覚めて、暗いところで横になっていないと楽になれなかった。UFCが薬をくれて数時間休んだけど吐いてしまった。このタイミングでUFCドクターが呼ばれて、病院へ行くという決断がなされた。試合を楽しみにしてくれていたみんなに謝りたい。試合ができるようにできることは全部してみたんだけれど、もう自分ではどうにもできない問題になってしまった」と、欠場の経緯を語っている。
1ノーコンテストを挟み、5試合白星から遠ざかっていたスティーブンスと、3連勝から前戦のベニール・ダリッシュ戦で黒星を喫していたクロース。待望の勝利を掴もうとしていた両者のセミファイナル中止は、試合前の行き過ぎた煽りや乱闘に警鐘を鳴らす形となった。