皇治の首を狙う大岩(左)と芦澤が激突。危険な一戦となりそうだ
2019年6月30日(日)東京・両国国技館で開催される『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント~』の第二弾対戦カード発表会見が4月25日(木)都内で行われた。
スーパーフェザー級のスーパーファイトで、大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)と芦澤竜誠(K-1ジム総本部チームペガサス)が激突。
大岩は幼少期に空手を学び、中学・高校時代はラグビーで活躍。愛知県代表にも選ばれたことがある。大学在学中にキックボクシングを始め、KRUSHでは2016年8月と2018年12月にタイトル挑戦。今年3月には林京平を豪快なパンチで初回KOした。戦績は16勝(6KO)5敗。
芦澤は2016年9月にデビューし、喧嘩上等の打ち合いと過激な発言で頭角を現し、2018年6月に行われた「第2代K-1フェザー級王座決定トーナメント」では第3位となった。同年9月には武尊のライバル・小澤海斗からダウンを奪って勝利し、実力を証明。しかし、11月大会で卜部弘嵩に逆転KO負けを喫し、今年3月にはホルヘ・バレラにも敗れて連敗。再起をかけてこれまでのフェザー級からスーパー・フェザー級に階級を上げる。戦績は21勝(13KO)10敗1分。
両者は2017年5月にKRUSHで対戦しており、この時は大岩が判定勝ちしている。また、両者とも皇治との対戦をアピールしており、この試合の勝者が8月24日(土)エディオンアリーナ大阪で開催されるK-1で皇治と対戦することが濃厚だ。
会見では大岩が「K-1に出場できたことを嬉しく思う。この試合は皇治選手を倒すための第一歩だと思っているので、普通に勝って次につなげたい。普通にKO勝ちしかない」と言えば、芦澤は「(大岩とは)前にやっているけれど、判定だし俺は負けたと思っていない。次はKO決着で終わらせる。皇治選手とやると言ってるけれど、どう考えても何の話題性もない。俺がやった方が話題性がある。皇治選手のためにも俺が勝たないとダメだと思っています」と、皇治戦は譲らないとする。
さらに芦澤は「俺は今回の試合でお終いだと思って戦うので、皇治戦のことは考えてないです」と意味深な発言。その意味を聞かれると「後に分かるんじゃないですか。そんな感じです」と多くを語らなかった。
お互いの印象を聞かれると大岩は「あの時はお互い見ていて、様子見の試合だったので展開がアレだった。(芦澤は)最近は人気・知名度が上がっているけれど、あの時よりも打たれ弱くなっているのでKOで全然いけます」と、芦澤がダメージにより打たれ弱くなっていると指摘。
これに芦澤は「まあ、俺は強い選手とやっているから負けているけれど、打たれ弱くはなっていない。そっちこそハードパンチャーとか言われるいるけれど俺は前回倒されてないから。俺には当たってもいない。寝言は寝てから言え、バーカ!」と怒りの返答だ。
そんな芦澤の発言に大岩はいらだつ様子もなく、最近の芦澤を「純粋に面白いと思って見ている。ファイターとして見ている分には面白いです」と評した。
連敗中の芦澤だが「連敗は問題ない。俺の戦い方は出来ているから」と、勝敗は関係ないとし、「60kgに上げたのは俺がやりたい選手が(フェザー級には)いないから。俺は一試合一試合に人生を懸けないといけないと前の試合で分かった。勝っても負けても俺は面白い試合をする。殺気だった時の俺は強いので、そこを見てほしい」と言い放った。
また、会見に同席した中村拓己K-1プロデューサーは、この試合が皇治戦の権利争奪戦になるのかとの質問に「内容が一番。殺気が漂うような試合をしてその気運が高まらなければやる意味がない。皇治選手を振り向かせる試合、インパクトを残してほしい」と、ただ勝つだけではなく試合内容が問われると語った。