キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT-EX】初参戦の関西三冠王・兼田将暉が栗秋祥梧をどん底へ突き落とす、安達浩平が工藤red玲央との3度目の対決制す

2021/04/04 14:04
SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX2021年4月4日(日)東京・新宿FACE ▼メインイベント(第6試合)フェザー級 BLACKルール 3分3R延長1R×栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/大和フェザー級王者)判定0-2 ※29-30、29-29、28-29〇兼田将暉(RKS顕修塾/K-1甲子園2017 -60kg優勝/ACCELフェザー級王者/元HEATキックライト級王者/元RKSスーパーフェザー級王者)  栗秋は近年のREBELSを牽引する存在で、2019年8月大会で185戦166勝の戦績を持つルンピニースタジアムの元ランカーをKO、10月のKNOCK OUTではISKAスペイン・ムエタイ・フェザー級王者ミケール・フェルナンデスを降している。また、12月にはシュートボクシングに参戦し、SB日本スーパーバンタム級王者・植山征紀をヒジ打ちでTKOに葬り、2020年2月のKNOCK OUTでは駿太もヒジでTKOに破り4連勝。しかし、9月のKNOCK OUTで宮元啓介、12月にダウサコン、そして2021年2月のシュートボクシングで笠原友希に敗れて泥沼の3連敗。これまでREDルール(ヒジ打ちあり)での試合が多かったが、今回はBLACKルールでの再起を図る。戦績は39勝(20KO)18敗3分。前日会見では「全員どん底に引きずり下ろす」とここからの巻き返しを宣言した。  対する兼田は関西キック界のフェザー級でトップに君臨する21歳。『K-1甲子園2017』の-60kgで優勝した後、ACCELフェザー級王者、元HEATキックライト級王者、元RKSスーパーフェザー級王者と3つの団体で王座を獲得している。戦績は13勝(6KO)2敗。  1R、サウスポーの兼田が右ローを蹴ってくると、栗秋は左ハイと左ミドルを合わせに行く。近距離になると顔面とボディへ上手くパンチを当てる兼田。栗秋は右ハイを多用するが空振り。しかし終盤、栗秋は接近してのパンチを狙う兼田を首相撲に捕まえてのヒザ蹴り連打。  2R、互いに急所を蹴ってしまい2度の試合中断。再開すると左ストレートを出して右カーフも蹴る兼田に栗秋は飛びヒザ蹴りで脅しをかけ、首相撲に捕まえてのヒザ蹴り。兼田はパンチとローに高い的中率を見せ、栗秋のハイキックはスウェーでかわす。終了間際には左のパンチをまとめて優勢を印象付ける。  3R、兼田の左右フックを浴びる栗秋。兼田はこのラウンドも的確にパンチとローを命中させていく。兼田が意表を突く飛びヒザ蹴り。栗秋もやり返すが、兼田のパンチを浴びて棒立ちに。残り1分で栗秋の左フックがヒット。攻め込むが逆に兼田の左右フックをもらってしまい逆転ならず。兼田が判定2-0で栗秋を振り切った。  兼田はマイクを持つと「大阪からやって参りました兼田です。普段REDルールだと思いますがBLACKルールで受けてくれてありがとうございます。勝ちましたがKNOCK OUTにふさわしくない試合をしてしまったので、これではフェザー級トーナメントが開催されても1回戦で負けてしまうので、場所は問わないのでもう1試合組んで下さい」と、栗秋を破ったことにも満足せず、“もう一丁”をアピールした。 [nextpage] ▼セミファイナル(第5試合)KNOCK OUT-REDバンタム級王座決定リーグ戦 3分3R〇安達浩平(4点/team AKATSUKI/J-NETWORKバンタム級王者)判定3-0 ※30-27×2、30-28×工藤red玲央(3点/TEPPEN GYM)  安達は右ローキックと首相撲からのヒザ蹴りを武器に、2019年5月のJ-NETWORKで延長戦の末に日畑達也を右ボディブローでKOして同団体の王座に就いた。工藤とは1勝1分。 工藤はファイヤー原田の愛弟子としてJ-NETWORKで活躍、ジムの閉鎖とともにTEPPEN GYMに移籍してファイヤー譲りの根性に加えて技術を磨く。 リーグ戦は安達が4点、工藤が3点で、工藤が勝利すれば決勝戦は安達vs工藤、安達が勝つか引き分けなら安達vs響波となる。  1R開始と同時にワンツーと右ローで前へ出て攻める工藤。安達も右フック&ストレートと右ローを返し。ローをカットし合う。中盤から安達が前へ出て差y風フックとボディで工藤をコーナーへ追い詰める。右ヒジも見舞う安達。工藤は左ボディからの右ローで反撃するが、安達の攻勢が目立った。  2Rもワンツーからの右ロー、左ボディからの右ローで攻める工藤だが、安達のボディをもらうと後退。安達は左ミドル、右ローも蹴り、顔面とボディへパンチを打ち分けていく。安達が攻勢に出るとロープやコーナーを背負ってしまう工藤には焦りと疲労が見える。  3R、工藤は左右ストレートを連打して突進。安達はブロックして工藤の前足へのロー、右ストレート、左右フックを打つ。安達のジャブ、右ロー、左ミドル、右ボディと散らす攻撃に翻弄させる工藤。右フックをまともにもらい、多彩な攻撃を浴びる。ラスト30秒、打ち合いに行く工藤だが、逆に安達の右フックをもらってコーナーへ追い詰められ、連打で釘付けに。  判定3-0で勝利した安達は差をつけた内容に満足したか笑顔。リーグ戦をトップの6点で終了した。これにより、リーグ戦の1位と2位で争われる王座決定戦は安達と2位の響波で行われることが決定した。 [nextpage] ▼第4試合 スーパーバンタム級 KNOCK OUT-REDルール 3分3R延長1R〇森岡悠樹(北流会君津ジム)判定3-0 ※30-29、30-27×2×横野 洋(キックボクシングジム3K/前DEEP☆KICK 57.5kg王者)  森岡は昨年の『KNOCK OUT』と『REBELS』で2月の小笠原裕典戦、12月の古村光戦と、2試合続けて延長で涙を呑んでおり、ここで力を見せたいところ。  横野は1月の『REBELS』新宿FACE大会で、炎出丸を縦ヒジでカットして勝利。初参戦で大きなインパクトを残した。  1R、サウスポーの横野はジャブと左テンカオで前に出る。森岡は前蹴りで押し返し、右ミドル。横野が縦ヒジを狙ってくると森岡は右ストレートを返す。 2R、後ろ足重心の横野は頭をほとんど動かさず、そのため相手をよく見てジャブを当て、相手のパンチはかわす。しかし、距離を詰めたところで森岡の右をもろに浴びる。森岡は右を連続してヒットさせ、右ボディも。横野がヒジを出そうとするとジャブ、前蹴りで突き放す。  3R、森岡のパンチをかわしきれなくなった横野に森岡が右ストレートを顔面とボディへ何度も当てる。横野はヒザを合わせ、ジャブを打つが森岡のパンチをもらって後退。明らかにスタミナを奪われている横野に森岡が右ストレートを強打。右ヒジも織り交ぜる。コーナーへ詰まり、一方的に攻撃を受ける横野。森岡の勢いは止まらず、最後まで攻撃して判定勝ちした。 [nextpage] ▼第3試合 スーパーフェザー級 KNOCK OUT-REDルール 3分3R〇新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)TKO 1R 0分48秒 ※ドクターストップ×角谷祐介(NEXT LEVEL渋谷)  新田はここまで5勝2分けとデビューから無敗で来て、今回の試合から階級をアップ。角谷は7勝(1KO)4敗3分と14戦のキャリアを持つ。  1R、角谷が組んできたところで新田が首相撲で頭を下げさせ、右ヒザを突き上げた。これで額をカットした角谷に「骨まで見えている」とドクターストップがかかり、新田が8戦目にして初のTKO勝ちを飾った。 [nextpage] ▼第2試合 ライト級 KNOCK OUT-BLACKルール 3分3R×柴崎"ワンパンマン"亮(team AKATSUKI)判定0-3 ※28-30×3〇カミシロ(PHOENIX)  柴崎は2勝(1KO)1分の32歳、“ワンパンマン”でありながら毎回ハイキックでのKOを予告する。カミシロは1戦1敗の29歳。  1R、カミシロは左ミドル、右前蹴り、左右ローと蹴り中心。柴崎は右ストレートを伸ばし、左右の大きなフックで襲い掛かる。終盤はカミシロが蹴りでコントロールした。  2R、カミシロのパンチで右目が大きく腫れる柴崎。左ストレート、右フックで快音を響かせるも、カミシロの蹴りでなかなか近付けない展開が続く。  3R、柴崎の右フックがカミシロを捉え、グラつく。チャンス到来に一気に襲い掛かる柴崎だが、カミシロはすぐに右ストレートと左フックで距離を取り戻す。カミシロのストレートと柴崎のフックが同時に放たれる場面が続くが、ヒットを奪うのはカミシロ。最後に右フックをヒットさせて場内を沸かせた柴崎だったが、試合をコントロールしていたカミシロの勝利となった。 [nextpage]▼第1試合 スーパーフェザー級 KNOCK OUT-BLACKルール 3分3R×斧田雅寛(KIBAマーシャルアーツクラブ)TKO 1R 1分10秒 ※ドクターストップ〇塚本勝彦(TORNADO)  斧田は1勝(1KO)1敗の31歳。塚本は1勝3敗1分の26歳。  1R、序盤から接近戦でフック、ヒジ、ヒザを打ち合う両者。塚本がワンツー連打の右ストレートで斧田を何度も仰け反らせ、コーナーで右ヒジとパンチの連打。斧田の額がカットされて流血。ドクターストップで塚本が快勝を収めた。
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