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【K-1】武尊が一夜明け会見、レオナ戦は「真剣で斬り合うような幸せな恐怖だった」那須川天心も「真剣を持っている選手だと思う」

2021/03/29 16:03
 2021年3月28日(日)東京・日本武道館で開催された『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~K’FESTA.4 Day.2~』のメインイベントで、挑戦者レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TOP ZEROS)を2R1分4秒、KOで破り初防衛に成功したK-1スーパー・フェザー級王者・武尊(K-1GYM SAGAMI-ONO KREST)が、29日(月)都内にて行われた一夜明け会見に出席。前夜の試合を振り返った。以下、その全文。 ――昨日の試合を振り返ってください。 「レオナ選手は今僕が戦える中で最高の相手だと思っていました。レオナ選手の強さは本当に分かっていて、勝つつもりでもちろん戦ったけれど、打ち合ったらどっちが倒れるか分からない相手だと思っていました。作戦ではパンチでの打ち合いは避けようと思っていました。レオナ選手は内側のストレートを打ってくるので、僕はフックなので相性的にはよくないので。あと1年ぶりの試合なので感覚をみてやろうと思っていたんですが、向き合って戦い始めた時に打ち合いたいと思える選手だったので。勝利を優先しないといけないんですが、昨日は楽しみを優先して戦ったのでいい結果につながったと思います」 ――一夜明けての心境は? 「ホッとしました。嬉しさよりも。タイトルマッチというのもあるし、僕からすれば失うものしかない試合だったので。皆さんが期待してくれている試合もこの試合に勝たないとやれずに、僕は1回でも負けたら現役を引退すると決めているので、実現できずに引退しないといけなくなる試合でもあったので。賭けじゃないけれど、ここで負けたらそこまでなんだろうなって。この選手と全力で打ち合って勝ったら自分はもっと上に行く、戦い続ける資格のあるファイターなんだなと自分を試した試合でした」 ――改めて今後の目標を。 「明確に何というよりも、昨日の大会でたくさんの人が感動してくれたと言ってくれたり、パワーをもらったと言ってくれて。僕がやりたいのは、僕自身が格闘技を見てパワーをもらって今の人生があるので、それを逆に僕が発信する立場になりたい。昨日も受け取ってくれた人がたくさんいますが、もっと格闘技を他のメジャースポーツに負けないくらいのメジャースポーツにしたい。文化の用にしていきたいので、そのためにもっともっと広げていきたいのが大きな目標です。そのためにやりたい試合があるので、それに向けて全力で毎日を過ごそうかと思っています」 ――改めて試合前の日々を振り返って。 「今回は2回延期になったのもあり、追い込み期間が長かったので、約半年くらい追い込みしていたんじゃないかってくらいの期間だったし、ずっと試合のプレッシャーは24時間感じていたし、その間にも大晦日のことがあったりとか。いろいろなものが重なっていて、今までで一番いろいろなものを背負ってリングに上がったのかなと自分でも思っています。メンタル的なキツさでこんなキツいことやりたくない。格闘技も試合も好きだけれど気持ちの部分で耐えられないと思った時期があったり。でもいろいろな人が声をかけてくれたり、ファンの人の期待だったりが支えになっていました。それでもラスト2~3週間はずっと不眠症でしたね。寝ていても朝まで記憶ありました」 ――それでもリングに上がったら打ち合ってしまう? 「そこが救いじゃないけれど多分ネジが一本外れていると思う。まともな神経ならば安パイで戦っていると思います。AB型なので二重人格なんですよ。リングに上がるといろいろなことを捨てて、もう一人の人格で戦えるのでリングでは。自分の趣味の時間じゃないけれど、いろいろなものを背負っているけれど最後は自分が楽しむことを優先しようということができたので。楽しめたからあの試合が出来たのかなと」 ――天心戦で格闘技のパワーを見せたいのが大きい? 「それは一番にあります。もちろん負けたくないし、この数年ずっと言われてきて武尊の方が強い、天心選手の方が強いと論争があって。自分より強いと言われる人がいるのは格闘家として悔しいし、許せない。その悔しさはあったので、勝って立ち技最強はK-1を証明したいというのがあります。でも格闘技という大きなジャンルとして、勝敗で勝ち負けが決まるけれど、格闘技のパワーはこんなに大きいというのをたくさんの人に知ってもらえる機会でもあるので、そういう嬉しさもあります」 ――天心選手が最近は体重55kgで試合をしていますが、体重はどう想定していますか? 「それも昨日の試合に勝たないと何もやる権利がないと思っていたので、この試合が終わるまで話も進めていないし、勝ってそこからまた関係者の方たちと話して決めていくことなので、何も決まってない状態なのでこれからという感じです。お互い納得いく体重で出来たらいいなと思っています」 ――レオナ選手に改めて思うことは。 「戦っていても強かったし、試合で言ったら10年前にお互い10代の時にアマチュアで2回やっていて1勝1敗で。ずっと階級が違ったり戦う舞台が違ったりしていましたが、心の中では1回負けている相手だったので、ライバルではないけれどずっと意識している相手ではありました。レオナ選手はK-1の中で60kgの選手を倒して、トップまで昇りつめてきてくれての挑戦だったので最高の舞台で最高の相手と最高の試合が出来たなって気持ちで。試合後、終わって話したけれど清々しいというか。怨みとか一切なく思い切り全力でぶつかり合えた相手なのでリスペクトしています」――天心選手と試合後にやりとりはありましたか? 「いや、会ってないです。そこだけです」 ――1Rから笑顔を見せてテンションが上がっていましたが、今回特別な感情だったんでしょうか? 「戦っていて楽しめる相手は特別で、今までも何人かいたけれどその中でも今回は特別な気持ちで戦えたのがあります。仲のいい友だちができる時って最初のフィーリングで仲良くなれるみたいな。それを戦いながら感じられるというか。そういう相手でした。プライベートは分からないけれど、リング上では仲良くなれるなって、いっぱい殴り合いたい相手でした。戦って呼応してくれる相手と言うか。僕と打ち合ってくれる人っていないので。レオナ選手も作戦があっただろうし、僕も元々打ち合う作戦ではなかったし、お互いのフィーリングが合致した感じだったから打ち合いになったんじゃないかと思いますね」 ――昨日は寝れましたか? 「久しぶりに。寝たのは朝方でしたけれど。いつもは試合の後はそんなにアドレナリンで寝れないんですけれど、昨日はこの1週間の睡眠不足で久しぶりなくらい記憶なく寝ました。今日も遅刻するんじゃないかと思いましたね。朝、目覚ましの音が聞こえなくて危なかったです(笑)」 ――大晦日に武尊選手はどういう存在ですかと天心選手に聞いた時に、これは悟空とベジータ、NARUTOとSASUKEの戦いと言っていましたが。 「NARUTOが分からないです(笑)。僕が悟空でいいんですかね?」 ――天心選手が悟空と言っていましたよ。 「僕も悟空です(笑)」 ――リング上で殴り合える相手というのは今までもいましたか? 「殴り合いたい選手はもちろんいたけれど、そこまで強さがあって、みんな強いけれど、実力がいい意味で拮抗していてプラス、ファイトスタイルがかみ合う選手はなかなかいなかったのかな。あと緊張感と言うのか。真剣で斬り合うような緊張感を感じられて。恐怖もあるけれど、幸せを感じられる恐怖と言うか。この恐怖をもっと感じたいと思って作戦を無視して打ち合いに行ったので幸せな恐怖でした」 ――その中でレオナ選手が一番だった? 「向こうの殺傷能力があったからかもしれない。この人のパンチなら大丈夫だなって人と打ち合っていたのもあったので。いつもはペースとりながらどれくらいなんだろうと感じつつ、これならいけると思ってから打ち合ってたんですが、昨日は行けると思う前に打ち合った。それは初めてかもしれないですね」 ――天心選手にはそれを超えるリング上でのいい友だちになって欲しい? 「分からないです。リングに上がるまでは。感じない可能性もありますね。でも真剣を持っている選手だと思うので、いい試合になると思います」
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