前回のRIZINでは北岡悟に勝利した久米。ムサエフを頂点とするライト級戦線で生き残れるか (C)RIZIN FF
2021年3月21日(日)名古屋・日本ガイシホール『RIZIN.27』に出場する全選手の個別インタビューが、19日(金)にオンラインで行われた。
第12試合の71.0kg契約5分3R(※ヒジあり)で、DEEPライト級王者・武田光司(BRAVE)と対戦するライト級キング・オブ・パンクラスストの久米鷹介(ALIVE)がインタビューに答えた。
久米は柔道出身。大学在学中に名古屋のALIVEに入門し、先輩・日沖発らとともに実績を重ねて来た。2006年9月の全日本アマチュア修斗ミドル級(-76kg)で優勝し、21歳でプロに昇格。2010年8月まで負け無しも、修斗環太平洋ミドル級チャンピオンシップでは佐藤洋一郎に判定負け。2011年7月からPANCRASE、2012年9月から韓国ROAD FCにも参戦し、ライト級王座戦では強豪ナム・ウィチョルと2度に渡る死闘を繰り広げた。
2015年にPANCRASEに戻ると、徳留一樹を2度、KO・TKOに下すなど活躍。2018年7月に元UFCのアントン・クイバネンに敗れるも、2019年4月のトム・サントス戦で日沖譲りの三角絞めによる一本勝ちで王座戴冠。2019年10月のONE Championship日本大会で、当時修斗王者の松本光史と王者対決に臨み、右ストレートでダウンを奪うなど、判定勝ちで2連勝を飾っている。RIZINには2020年9月に初参戦、北岡悟との接戦を判定2-1で制した。
――現在の心境は?
「準備はしっかりしてきたので後は当日、自分が再校のパワーで出来るように意識を作っているので楽しみです」
――対戦相手の印象は?
「しっかりと勝ってきている強い選手だと思います。実際にレスリングの実績だったり、試合を見ても本当に強い選手だと思っています」
――どのような試合展開になると思いますか?
「タフな試合展開になるのを覚悟しています。そのうえでトータルで上回れるように全てぶつけていきたいと思います」
――前回の出場が2020年9月で今回2度目ですが、RIZINというステージについてどのような想いがありますか?
「戦う舞台としても素晴らしい舞台だと思いますし、ライト級でも強い選手が集まってきているので、戦い甲斐のある舞台だと思っています」
――9月から今回まで約半年の時間が空いていますが、この期間はどのように過ごしてきましたか?
「試合は決まってはいませんでしたが、常に自分のレベルは上げられるように、MMAとしてのトータルを上げられるように過ごしてきました」
――武田選手はDEEPライト級王者、久米選手はライト級のキング・オブ・パンクラシストということで国内団体のライト級頂上決戦というようにも謡われる対決です。団体を背負う意識はどれくらいお持ちでしょうか?
「パンクラスで応援してくれた方々はパンクラスの王者としての強さを証明して欲しいと思っているでしょうから、自分の背負うものをエネルギーに変えて当日ぶつけたいと思います」
「王者自体強いと思いますし、ちゃんと勝ち進んだ中で王者へ向けてという作りをしていると思いますので、そこに向けて自分も加わっていけるように自分も一戦一戦しっかり勝ち進んで行くしかないと思っています」
――前回の武田選手の川名雄生選手(プロ修斗世界ライト級王者)との試合を見てどんな印象を持ちましたか?
「ああいった競り合いの中で修斗王者に勝つというのは凄く自力のある選手だなと思っています」
――武田選手はグレコローマンレスリング出身ですが、彼の組み力についてはどのように警戒していますか?
「組んだところが強みというのと、グレコの実績もありますので、そこについては今までになかなかやったことがない相手というのも想定しています」
――例えば以前戦った、アントン・クイバネンの圧力と比べたらどう思いますか?
「あの時はいいタイミングで(ダブルレッグでテイクダウンを)取られてしまったので、そういった部分も含めて常にMMAとしての自分のレベルを上げたいと取り組んできました。それ相当の圧力だったり、それ以上の圧力を想定して取り組んできました」
――トータルで上回るとの言葉が多く聞かれましたが、久米選手が上回っているところはMMAでのトータルの部分での差があると考えていますか?
「そうですね。MMAの試合なので、自分が高めてきたものをぶつけて行くっていう風に取り組んでいますね」
――両者とも日本人選手に負けていませんが、その部分は意識しませんか?
「日本人に負けていない強い相手ということは、逆に自分もそういう強い相手と試合をしたいというのが一番のモチベーションになっています」
――もうひとつライト級の試合(ホベルト・サトシ・ソウザvs徳留一樹)が組まれていますが、どちらもよく知る選手だと思いますが、2人の試合についてはどのような展開になると予想しますか?
「正直、どっちが勝ってもおかしくない相当レベルの高い試合になると思いますので、自分も凄く注目しています。ぜひお客さんにも本当の強さを見る試合として、自分たちの試合も含めてライト級の2試合に注目して欲しいと思っています」
――そのライト級にはトフィック・ムサエフがライト級GPの優勝者としていますが、今回の試合に勝って自分がムサエフの相手として名乗りを上げたい気持ちはありますか?
「自分はタイトルもですし、強い選手に向かっていくのが一番のモチベーションになっていますので、誰と言うよりも本当に強い相手、ムサエフ選手も強いですし、そういう相手を用意していただけるのであればそこへ向けて自分は全力で作るだけだと思っていますので、その先にベルトは絶対に見えてくると思っています」
――武田選手は日焼けした黒い肌が強さにつながると言っていますが、そうだと思いますか?
「自分は逆に色白なので(笑)。当日はオセロみたいなところ、黒ゴリラと白ゴリラのような感じで言われていますけれど。健康的には(黒い方が)いけますかね(笑)」