半引退状態の兄カン・サトーに刺激を与え、兄弟一緒にRIZINのリングに上がることが目標だと語った佐藤 (C)RIZIN FF
2021年3月21日(日)名古屋・日本ガイシホール『RIZIN.27』に出場する全選手の個別インタビューが、19日(金)にオンラインで行われた。
第4試合のRIZINキックルール53.0kg契約3分3Rで、國本真義(MEIBUKAI)と対戦する佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ名古屋)が質問に答えた。
佐藤は空手、柔術、キックボクシングを経て2016年にシュートボクシングでプロデビュー。同年12月に香港でWMC I-1 54kg級王座を獲得すると、2017年5月にはWMC I-1 51kg級も制して二階級制覇を達成。2019年6月にはMAX FCフライ級王座も獲得した。2週間前の3月7日には『KROSS×OVER』で“日本ムエタイ界のレジェンド”藤原あらしから延長戦の末に勝利を収めている。RIZINには2018年8月と2020年11月の2度参戦しているが、いずれも敗れており、今回地元名古屋での初勝利を目指す。
今回の相手である國本も空手からキックボクシングに転向し、アクセル、ホーストカップ、シュートボクシング、REBELS、BOMなど数々の団体に参戦し、24勝19敗4分の戦績を持つ。2017年9月に瀧谷渉太からダウンを奪って勝利した一戦が光る。また、2020年12月にはWMCインターコンチネンタル・バンタム級王座を獲得した。今回がRIZIN初参戦。
佐藤は「RIZINという舞台でとてもワクワクしています。仕上がりもよく試合が待ち遠しいです」とやる気に満ちたコメント。國本については「軽量級なので攻撃が速いので、自分がさらに速さで勝ちたいと思っています。攻防が激しいと思うので見逃さないように。バチバチの試合になると思います」と、スピード感溢れる激闘を予告した。
過去2度のRIZIN参戦では「盛り上げようと思って打ち合ってしまい、自分が倒れちゃうダウンがあったので」と、必要以上に盛り上げることを意識して自爆したことがあったが、「それを直しつつ、軽量級ですがとにかく盛り上がるダウンとかKOとかを目指しているのでアグレッシブな戦いを見てほしい」とアグレッシブな試合を変えるつもりはないという。
佐藤の兄は初代DEEPストロー級王者のカン・サトー。佐伯繁DEEP代表が“天才”と評し、RIZINでも活躍する越智晴雄と1勝1敗の戦績を残すが、2017年9月の試合を最後に姿を消した。
兄のことを聞かれた佐藤は「練習はちょくちょく来ていますが、お休みしている感じでした。僕がこうやっていい試合をして刺激を与えて、兄もまた復活してくれたらと思います」と、兄に復活を促したいとの想いもある。
カン・サトー自身は「そんなに復帰したいという感じでもなさそう」だと佐藤は言うが、「兄と2人で兄弟でRIZINのリングに出て活躍することが目標と言うか夢です」と、兄と同じリングに上がる夢を実現させたいと語った。
最後に「(地元なので)応援もたくさん来てくれるので盛り上げて勝たないとなと思います。2週間前に試合をしたので感覚もいいですし、怪我もないので、1勝した勢いで次の試合も行きたいと思っています」と、連勝の波に乗りたいと話した。