キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】トーナメント最年長の宮越慶二郎「リング上で『オマエら、まだまだ甘いんだよ!』って言いたい」

2021/03/10 23:03
 2021年3月13日(土)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT~The REBORN~』にて、「KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王座決定トーナメント」の準決勝3分3R延長1Rで与座優貴(橋本道場)と対戦する、宮越慶二郎(拳粋会宮越道場)のインタビューが主催者を通じて届いた。  宮越は2008年にデビューしたベテランで、“ニンジャステップ”と呼ばれる独特のフットワークを駆使し、これまでNJKF日本ライト級王座、WBCムエタイ日本同級王座、WBCムエタイ・インターナショナル同級王座と3つのタイトルを獲得。チャンヒョン・リー、スアレック、勝次といった強豪を破っている。戦績は27勝(8KO)13敗2分。2020年2月にシュートボクシングで町田光に敗れて以来の試合となる。 みんなのストレスの分までぶっ飛ばしてやる ──昨年2月、シュートボクシングでの町田光戦以来の試合ですよね。1年空いたのは何か理由があったんでしょうか。 「主にコロナの影響と、ジムの経営の方でも忙しくて、そういうところで試合まで意識ができなかったというのはありました。ただ、練習はむしろ自粛期間の方が集中してできたので、コンディションとかは大丈夫です」 ──その1年ぶりの舞台が『KNOCK OUT』の王座決定トーナメントということになりました。 「正直、1年も試合してなかったことと、RIZIN出場をアピールしていたんですけど難しそうということで、そろそろ路線変更しないとダメだなと。どこに行こうかなといろいろ選択肢は考えていたんですよ。正直、他団体に連絡しようかなと思っていた矢先に、山口元気代表からご連絡をいただきまして。代表には『REBELS』時代に大変お世話になっていたこともあって、このタイミングでオファーがあるというのも何かの縁かなと思って、受けさせていただきました」 ──準決勝の相手が与座裕貴選手になりました。印象は? 「まず、技術のある選手だなと思いました。若いけど荒削りという感じではなく、技術で戦うファイターなんだなと」 ──極真空手の世界大会優勝という実績を持った選手ですが、そこから来る強さは感じますか? 「特別、空手からの強さというのは感じないですね。むしろムエタイっぽい攻め方をするので。空手の実績から想像するのとは違ったスタイルで、それもまた面白いんじゃないかと思います。蹴り一発の強さとかはあるんでしょうけど、ムエタイらしいコカしとか小技も効いてて、面白い選手ですよね」 ──それに対してどう戦うつもりですか? 「当然、僕の動きを想定して対策してきてるとは思うんですけど、僕の動きは見よう見まねで対策できるものではないと思っているし、その想像を超えるような動きをしたいなと思ってます」 ──与座選手のキック戦績はこれが11戦目。対する宮越選手は40戦を超えています。このキャリアの差はトーナメントの中でどう生きてくると思いますか? 「気づいたら僕もベテランなんですよね(笑)。僕も若い頃は先輩選手をぶっ倒すという気持ちで戦って上がってきたので、与座選手なんかも僕を蹴落として上に行ってやろうという気持ちは当然あると思います。蹴落とされる立場になったわけですけど(笑)、正直まだ早いなというか、『オマエらはまだ勝てないんだぞ』というところを見せたいなと思ってます」 ──自分のキャリアの中で、世代交代的な気持ちで戦った試合というと思い浮かぶのはどれですか? 「水落洋祐戦(2013年、WBCムエタイ日本タイトルマッチ。判定勝利で王座奪取)とかは、ギラギラした気持ちが強かったように思いますね。それから同じ年の翔・センチャイジム戦(判定勝利)とか。自分より有名な選手、キャリアのある選手に勝たないと上っていけない世界じゃないですか。『ここで勝たないと前に進めない』と思っていたので、死ぬ気でやってましたね」 ──今は逆に、そういう気持ちの相手が向かってくるわけですよね。 「そうなんですよね。それが楽しみな部分もあるし、でももちろん『そうはいかない』という気持ちです。僕もまだ上を目指していて、ここで負けては上に行けないというのは同じですからね」 ──今回の試合で、特にここを見てほしいという点は? 「アグレッシブさですね。コロナでみんないろいろ制限されて、思ったこともなかなかできないという状況の中で、僕ら演者が『こんな世の中をぶっ壊してやる』ということをしっかりと体で表現して、みんなのストレスの分までぶっ飛ばしてやるというのが、今回のテーマですね。僕自身も1年ぶりのリングで、ここまで溜めてきたものを爆発させたいですし」 ──カード発表会見では、決勝で戦いたい相手に鈴木千裕選手を挙げていましたね。 「そうですね。今、勢いがあって乗っている彼と当たる方が面白いんじゃないかと思います」 ──そうなった上で優勝すると、与座選手、鈴木選手と、まさに若い芽を潰しまくるということになりますね。 「確かに(笑)。それを果たして、リング上で『オマエら、まだまだ甘いんだよ!』って言いたいです(笑)。 ──彼らとは違う、今の宮越選手の強さの源とは何でしょう? 「今はジムの会員さんとかも抱えているし、応援してくれる方の数も以前とは比べものにならないぐらい多くなっているので、その人たちにいいところを見せたい、勝った姿を見てもらいたいという気持ちは強いですね。僕自身も、現役でいる限りは常にチャレンジしていきたいと思っているので、年齢を理由にしたくないというのもありますし」 ──あと今回、BLACKルールのトーナメントになります。これまでのキャリアでヒジなしの試合は少ないですよね? 「そうですね、何試合かしかないです。ヒジなしは海外でやったこともありますけど、65kgでヒジなしというのはこれが初めてですね。ただ僕はけっこう順応できる方なので、問題はないと思ってます」 ──試合当日、ここを見てくれ!という点はどこですか? 「僕と言えばステップなので、僕だけ早送りしてるかのように見えるステップワークと動きに注目してほしいですね。若い頃の映像を見て、『こんな動きしてたんだな』というのを再確認する一方で、無駄な動きもあったのでそういう部分は省いて、緩急をつけた動きを意識しています。動かない時は動かず、動く時には一気に動くということですね」 ──ズバリ優勝する自信は? 「もちろんありますよ!(笑) 優勝してからのビジョンもあるので、ここでまけていられないなというのもありますよね。逆にここで負けちゃったら、この先何を目標にすれば分からなくなっちゃうので(笑)」
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