MMA
インタビュー

【ONE】高橋遼伍「カーフキックのその先を見てほしい」

2021/03/05 21:03
 2021年3月5日(金)21時30分から、ABEMA格闘チャンネルにて放送されるONE Championship「ONE:FISTS OF FURY 2」に、高橋遼伍と中原由貴の2人の日本人選手が登場する。  11月の前戦で高橋は、4連勝中の新鋭ユン・チャンミンに得意のカーフキックを効かせながら、右アッパーからのラッシュによるKOで勝利。後に王者となるタン・リーに敗れた試合から再起を果たした。  今回の相手はONEで3連勝中の強豪タン・カイ。フェザー級戦線で高橋はいかに存在感を示すか。 ――11月の前戦ユン・チャンミン戦は見事なKOでした。 「自分よりキャリアの浅い人に、ちょっと負けられないなというのがまず一番にあったんですけど、フィジカルも強かったんで、勝てたときはシンプルに“ああ良かった”って解放された気分でしたね」 ――「キャリアの浅い人に」というのは十年選手として、4連勝で売り出し中のチャンミンに越えられるわけにはいかないという意地もあったと。 「そうですね。踏み台にされてるマッチメイクやなと思ってたので、その思惑どおりにいかなかったことにホッとしました。連敗できないというプレッシャーもありましたし、対戦相手を選ばずに試合してるからこそ、やっぱりどんな相手にも対応できないといけない。相手も自分を研究してくるなか、しっかりローキックも当ててKOできたのは、すごくいい経験というか、ワンランク上のステージに行けた気がします」 ――2020年1月のタン・リー戦で敗戦するまで8連勝を記録していました。あの試合の敗戦から学んだ最大のことは? 「タン・リー戦は結構いい感じで、ペースを掴んできたかなっていうタイミングでバランスを崩してパンチでやられてしまったので、自分の見積もりでは、あのバランス崩したのがなければ判定で勝っている予定だったので、今のこの悔しい気持ちをまたタン・リー選手にぶつけるために、ONEで頑張っているという感じです。彼とまた戦う準備はできています」 ――その後「できればもう一度タン・リーと試合をしたいので、マーティン・ニューイェンあたりと戦えるように」と希望を話していましたが、今回決まったのは中国のタン・カイになりました。MMA11勝2敗、Rebel FCで3連勝後、ONEに転じて3連勝中の強豪です。 「タン・カイはヤマ張ってた一人なんです。最初韓国の選手からオファーが来て、その選手もヤマ張ってた相手で、山田哲也選手にTKO勝ちしたキム・ジェウォン選手でした。それが、1週間後くらいに怪我したとかで、次に提示されたのがタン・カイでした。“ああ、こいつか、来た”と思って。僕は対戦相手を選ばないんで。やります、と答えました」 ――タン・カイの印象を聞かせてください。 「レコードもすごいいいし、完全に強い相手やなと思います。荒いファイトをせずに自分の用意していたプランを淡々とこなす。試合運びが丁寧というか、危ないことを一切しない賢いファイターだと思います。  それなのに、ONEってほんまにシビアやなと思うんは、タン・カイってたぶん日本人は誰も知らないと思うんです。でも自分はタン・カイの強さを知っている。タン・カイがONEデビュー戦でKOしたときから知っていていい選手だなと。自分が試される試合になりますね。これ越えたらまたワンランク上のステージに行けるなと思ってます。 ――基本はオーソドックス構えですが、左の前足の蹴り、左ストレートがとても強い、あのスタイルについてはどう感じていますか。 「あの左ハイキックはそうとういい武器だなって思います」 ――あの前足の蹴りが打てるスタンス、そしてスイッチするタン・カイの構えは、高橋選手にとってはカーフキックは打ちにくいでしょうか。 「たぶん構え方とかもきれいですし、そんなハイキックも乱発して打ってくるというわけでもないんで、要所要所の肝心なところだけ打ってくるという感じなんですよね。ちょっとやってみないと分からないですけど、当てることは出来ると感じています」 ――アジア勢のMMAファイターの成長は著しいです。タン・カイもデビュー戦から強さを増し、前戦ではキアヌ・スッパを金網に釘付けにした。その成長をどうとらえていますか。 「昔は左ハイキックでKOしてたんですけど、今回パンチをしっかり打てるような感じになってるので、たぶん全体的にフィジカルもすごい上がってると思います。  しんどい試合をするというのは大前提で、ローキックももちろん蹴りますけど、それ以外の部分も自分もどんどん伸ばしていってるので、総力戦で当たらないと絶対勝てない、しんどい展開になるかなというふうには思っていますね」 ――タン・リー戦後に、RIZINで斎藤裕選手が朝倉未来選手に勝ったことにも触れていましたね。高橋選手の勝利もあり、修斗勢の底力を感じる試合が続きました。 「斎藤チャンプは修斗で世界チャンピオンになって、大きな団体に出ることなく、ずっとこつこつやってたので、やっぱり斎藤チャンプのランクに合ったいい団体でいい結果を残してほしかったんです。それが去年1年ですごい報われたというか。気にはかけてたし、応援してたので。自分らの修斗の団体の同じ階級のナンバーワンのファイターなんで、スポットが当たってハネたのが嬉しかったです。なんか昔から知ってる芸人がM-1優勝したみたいな」 ――そんな中で、練習仲間の佐藤将光選手がランカー以外の強豪ファブリシオ・アンドラージと戦い、判定負けを喫しました。日本人選手が試合から遠ざかっていたなかでのあのカード。ONEにおける日本人選手としての存在感をどのように感じていますか。 「まず、アンドラジがあそこまでできると自分は思ってなかったですね。佐藤選手がすぐにパウンドで削って終わるんかなってずっと思ってたので。もうだいぶ完成されてる選手だなという印象でした。ランキング的には……たぶんみんな思ってるけど、やっぱナメられてるというか、踏み台にされてるというのは感じてると思います。自分もタン・リーのときや、この間のユン・チャンミン戦もすごく思いました。ただ、今回のタン・カイは、同じランクなのかなと思っています」 ――この試合をモノにして、ワンランク上のステージ、上位戦線に絡みたいという思いも強くなってきているのではないですか。 「そうですね。キム・ジェウォン、シネチャツガ・ゼルトセトセグあたりに勝たないと、もうワンランク上、またマーティン・ニューイェンとかタン・リーとかいるんで、今ちょうど真ん中くらい。タン・カイというファイターの価値を知っているからこそ、もう一つ上には行きたいなとは思ってます。  毎回、いつも葛藤するんですよ。試合でお金ももらえるんで、“適度にしばける弱い外国人選手をぼこぼこにして勝ちたい”という自分と(笑)、もう一人の、格闘技を真面目にやってる以上“ちゃんと強いやつを倒さないと今まで練習をやってる意味がないよね”という自分が常に戦っていて、後者がいつも勝つんですよ。だから対戦相手は、自分と同じくらいのランクに勝って、さらに格上を倒さないと自分の強さを証明できないですよね」 ――どんな試合になると思いますか。 「さっき言ったように、総力戦で当たらないと勝てない、しんどい試合を想定しながら、相手の攻撃を受け流すこともなく、すかすこともなく、自分の打撃をごり押してねじ伏せに行きたいです。たぶんスタンド中心で戦うと思うんですけど、いつもどおりローキック蹴って、パンチで合わせるなら、パンチで顔面効かせて、しっかり当てに行って。  もちろんようやく話題のカーフキックにも注目してほしいですけど、ABEMAで自分のファイトを見る人たちって、格闘技でかなり目の肥えている人たちが多いから、そういう人たちには、カーフキックからの他のつなぎの技であったり、ローキック以外の進化した自分をぜひ見てもらえたらいいなと思います。  ただ、けっこう前から目標にしてるんですけど、ローキック効かせる&顔面効かせるはたぶん出来るんです。でも、そこで終わってしまう。一番いいのはホンマは、ローキック効かせて、ボディ効かせて、顔面効かせて、寝技で一本取りたいんです。だから、MMAの全部の攻撃。ロイヤルストレートフラッシュを実現したい。それを世界中の人に見せたいですね。“解体ショー“という名の“残酷ショー”をフルコースで」 ──なるほど。ところで……高橋選手、今の身長はいくつですか?「えっ……176です」 ――また大きくなってるじゃないですか。 「違うんですよ。あれ、ホンマに自分、プロフィールとかって何も書いてないんですよ。ONEって試合始まるときに、両選手のプロフィールが出るじゃないですか。身長・体重・国籍・キャリアとか。そこにいきなり175って書かれてたんです。自分、175なんか書いてないのに(笑)。だから、タン・カイも、同じくらいの身長やなと思って練習してますよ、たぶん」 ――実際向き合ったら「あれ?」と。 「タン・カイは驚くと思います」 ――それ有利なんですか?(苦笑) 「これは、自分のほうがたぶん不利になるタイプのサバの読み方ですよね(苦笑)。次から170とかに縮まってたら、ちょっとおもろいですけどね」 ──画面の表示にも注目ですね(笑)。 「試合、楽しみにしていてください!」
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