(C)宮田和幸ツイッターより
東京・赤坂見附に新しくオープンした「トライフォース赤坂」にて、朝倉兄弟と宮田和幸BRAVE GYMの合同朝練習がスタート。日本版メガジム構想が本格的に始動した。
朝倉兄弟とともにトライフォース赤坂を運営する“闘う弁護士”堀鉄平氏と、宮田和幸BRAVE GYM代表による“同級生”コンビの交流が発端だった。
シドニー五輪レスリングフリー63kg級日本代表で、2018年にMMA5連勝で引退した宮田氏と堀氏は同じ1976年生まれ。
本誌の取材に宮田氏は、「これまでもRIZINの控え室などでも堀さんと挨拶をさせていただいて、日本の選手がいかに強くなるかについて話し合いをしてきました。自分はレスリングの専門職ですし、日本のレスリングは強い。海外勢に勝てないということはないので、自分がその部分を指導しながら、BRAVE GYMの選手と、朝倉未来選手のところの選手たちと交流していければ、より強化できるのではないかと考え、3月1日から、トライフォース赤坂での朝練習に参加しました」と、今回の交流について語る。
初日から宮田氏をはじめ、3月21日「RIZIN.27」名古屋大会で久米鷹介と対戦する武田光司(BRAVE)も参加。武田は自身のSNSで「俺もこれを利用して打撃教えてもらえたら最高」と、朝倉兄弟との交流について語っている。
堀氏は、SNSで「トライフォース赤坂の朝練に、BRAVE GYMのプロ選手が参加することになりました!! 宮田和幸選手にレスリングを強化してもらい、DEEPライト級王者の武田光司選手はじめスパーリングパートナーも確保出来ました。朝倉兄弟は、ここから一段と強くなっていきます。陸斗君、堀江君もいる」と、武田同様に3月の名古屋大会に参戦する元UFCの堀江圭功(ALLIANCE)も、練習に参加していることも明かしている。
「日本にはレスリングもボクシングもスペシャリストがいて、トライフォースには柔術家もいる。それをトータルで組み合わせていければ」という宮田氏。自身はBRAVE GYMの選手を引き連れて柔術強豪のIGLOOチームとの練習会にも参加しており、「レスリング教えてグラップリング教わる。足りないものはどんどん吸収して行きましょう。日本にいても充分強くなるはず」と、進化を怠らない。
アマチュアボクシングの国体青年ミドル級準優勝の岸本篤史も加わり、「同じ階級で対戦する選手以外で、武田とか岸本とかほか若手も、土台が出来ている選手は交流していいだろうと考えています。互いに吸収してもらえたらいい」と、赤坂朝練習について語る。
そして御大・宮田氏の練習参加も。
「今日(3月1日)、いま初日の練習が終わって、ひさびさに総合的なスパーリングをしましたけど……未来選手、強いですね。全体的な距離感とか、強さは分かりました。今日は参加できなかったですけど、朝倉海選手との練習も楽しみです」と、さっそく朝倉未来と肌を合わせて、そのポテンシャルの高さを実感したという。
スパーリングのみならず、その練習には技術練も含まれている。
「レスリングやケージレスリングのレクチャーもしました。これから技練習も増えるでしょう。自分も指導が可能なときはうかがいます」と、特に日本人ファイターに不足しがちなMMAレスリング部門の強化の意気込みを語った。
現在、母校の日本大学でもレスリングを指導している宮田は、同レスリング部の合宿所がある世田谷の千歳船橋に「BARVE GYM世田谷」の開設を準備中で、そこから「トップアマチュアレスラーも赤坂に送り込みたい」という。また、BRAVE GYMには、「K-1甲子園2019~東日本予選トーナメント~」-60kg優勝の黒井海成も入門。打撃とレスリングの融合が進んでいる。
フルサイズのオクタゴンを設置したトライフォース赤坂の風景は、今後どのように変わっていくか、注目だ。