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【DEEP】元谷友貴が昇侍に一本勝ちでRIZINバンタム級日本GP参戦直訴、大原樹里が北岡悟をTKOで3連勝。阿部大治がウェルター級暫定王者、藤田大和がフライ級暫定王者に。40歳・中村大介が牛久絢太郎をKO! 杉山しずかがTKO勝ちでRIZIN再出場をアピール

2021/02/21 14:02
 2021年2月21日(日)『skyticket Presents DEEP 100 IMPACT ~20th Anniversary~』TDCホール大会が開催された。 ▼第13試合 メインイベント DEEPバンタム級 5分3R〇元谷友貴(フリー)61.60kg[1R 2分08秒 リアネイキドチョーク]×昇侍(トイカツ道場)61.70kg  元谷は大晦日RIZINで井上直樹に1R 3分00秒、リアネイキドチョークで一本負け。リーチがあり距離感に長けた井上の打撃に、遠い間合いからシングルレッグも切られ、バックに回った井上にチョークを極められた。  試合後、元谷は「悔しい。ちょっと攻め急いだかなと。相手のいい流れにそのまま持っていかれた感じ。序盤に悪いパターンになる負けパターン。また頑張っていくしかない」と淡々と再起を語っていたが、早くもDEEPでの再起戦に向かうことに。「また這い上がります!」という元谷は、ホームで敗戦を払拭できるか。  対戦相手の昇侍もRIZINでの敗戦からの再起戦。2020年9月のRIZINで朝倉海に1R TKO負けから5カ月ぶりの試合をDEEPで元谷と戦う。DEEPでは釜谷真、COROを相手に連勝中で、RIZINでの敗戦後は朝倉兄弟とも練習を積んでおり、進化を見せられるか。昇侍は「倒しに行きます!」とツイートしている。4月から開幕するRIZINバンタム級日本GP(16選手参加)の前哨戦を制するのは?  1R、ともにオーソドックス構え。右のカーフキックは元谷。元谷の左に昇侍は右の返しを狙う。左フックでダウンを奪う元谷は立ち上がる昇侍をすぐにテイクダウン。フルガードの中に入れる昇侍の立ち上がり際にバックに回るとリアネイキドチョークへ! 後ろ手を頭後ろに組まず絞め上げ、昇侍を失神させた。  試合後、元谷はケージのなかで、「次、RIZINでバンタム級トーナメントあると聞いたんですけど、自分も参戦してもいいですか? 榊原信行代表」と解説席に座る、榊原CEOに参戦直訴。  榊原CEOは「もう出るしかないでしょう。DEEPのバンタム級の代表として、1年で日本のナンバーワンを決める」と快諾。 「ありがとうございます」と笑顔を見せた元谷は、「DEEP20周年おめでとうございます。最高の舞台で試合が出来てありがたいです。おめでとうございます」とマイクで語り、メインを締めた。 [nextpage] ▼第12試合 セミファイナル DEEPライト級 5分3R×北岡 悟(パンクラスイズム横浜)70.75kg[1R 4分44秒 TKO] ※パウンド〇大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ)70.60kg  2001年1月8日に、愛知県体育館での「DEEP2001」で旗揚げされたDEEP。20周年記念大会となる2月21日のTDCホール大会では、元DEEPライト級王者の北岡悟と、2020年9月の「RIZIN.24」で矢地祐介をスプリット判定で下した大原樹里が対戦する。  北岡は2020年9月の前戦「RIZIN.24」で、キング・オブ・パンクラシストの久米鷹介と対戦し、1-2の判定負け。DEEPでは2018年10月に武田光司を相手にライト級王座防衛戦に臨み、判定負けで王座陥落して以来、2年4カ月ぶりの試合となる。  対する大原は、2019年10月と12月に2度、現DEEPライト級王者の武田光司と対戦し2連敗も、1戦目は武田のローブローにより大原が続行不可能となり、その時点でのテクニカル判定で武田が王座防衛となっている。  2020年8月の「DEEP 95」で大原は、鈴木琢仁に1R0分57秒でKO勝利し、RIZINでの矢地撃破に続き現在2連勝中だ。  北岡は、2018年年末の川尻達也戦の判定勝利から、RIZINでホベルト・サトシ、ジョニー・ケースに敗れながらも、自主興行iSMOSでは小金翔とドロー。その後久米に敗れており、2年2カ月ぶりの白星を掴みたいところ。大原にとっては、20周年記念大会で矢地に続く大物狩りを狙う。  1R、サウスポー構えの北岡はゴングと同時にシングルレッグから押し込み、両足を開く大原をダブルレッグテイクダウン。立ち上がり際をがぶろうとするが、大原は金網背に立ち上がる。  なおもダブルレッグに入る北岡。差し上げる大原は小手に巻く。テイクダウン狙いから下になった北岡はストレートフットロックへ。アキレス腱をしぼる北岡に、大原は反転して右の強いパウンド連打!  立ち上がり、なおもシングルレッグに入る北岡、大原は剥がそうとする右ヒジ! しかし頭を胸につけた北岡はボディロックもブレーク。  北岡の入りに右ヒザ、右ミドルを当てる大原! 効かされた北岡だが、左ストレートで入る。そこに大原は左! 崩れた北岡に大原はすぐにサッカーキック! さらに顔面にフットスタンプ! もんどりうって後方に倒れた北岡に、大原はなおもパウンド連打。レフェリーが間に入った。セコンドの肩を借りて退場する北岡。それを見つめる青木真也。  3連勝をマークした大原は、「帰ってきたよ、DEEP。すごい怖かった。北岡選手、尊敬できる選手で、北岡選手にこうして勝つことができて、あと1人いますよね。現王者。ベルトを持って隠れているようですけど、5、7月くらいですかね。もう俺以外、いないでしょう?」と、3月21日『RIZIN.27』で久米鷹介と対戦する、DEEP王者・武田光司に挑戦表明。続けて「あと、5月大阪、行けちゃうんで」とRIZIN大阪大会出場もアピールした。 [nextpage] ▼第11試合 DEEPウェルター級暫定王者決定戦 5分3R〇阿部大治(フリー)76.80kg[1R 2分34秒 TKO] ※レッツが左手負傷×レッツ豪太(総合格闘技道場コブラ会)76.85kg  ウェルター級で、阿部大治とレッツ豪太による「暫定王者決定戦」が行われる。  阿部は柔道で全国的に活躍後、初代J-NETWORKライトヘビー級王者、第11代PANCRASEウェルター級王者となり、UFCで1勝2敗、ONEで2連敗後、DEEPに参戦。これまでのスタミナ不足を払拭するファイトで、佐藤洋一郎にスプリット判定勝ち、悠太に1R TKO勝ちの2連勝で、王者・住村竜市朗との対戦をアピールしていた。  当初は、2月大会で住村とのタイトルマッチが内定していたが、住村が怪我により防衛戦を行えず、今回、レッツとの「暫定王者決定戦」に臨む。  阿部は王座戦が「ウェルター級」でのラストマッチになると話しており、暫定王者の肩書を手に、予告通りRIZINの「ライト級」戦線を目指すことになるか。それとも正規王者・住村との統一戦も視野に入れるか。  対するレッツは、11月のRIZIN大阪大会で住村にスプリット判定で敗れており、今回が再起戦となる。  2014年8月に第7代PANCRASEウェルター級王座決定戦で村山暁洋にフルマークの判定勝ちで王座に就くも、15年10月に王座陥落。しかし、2016年6月のGLADIATORで中村勇太を下し、GLADIATORウェルター級王座を獲得している。  その後も勝ち負けを繰り返し4年振りとなった19年10月のPANCRASEで三浦広光にTKO負け。背水の陣で挑んだ2020年2月のGLADIATORでは引退をかけ脇本恭平と対戦すると腕十字による一本勝ちを収めている。  ともに元ウェルター級キング・オブ・パンクラシスト同士が、DEEPのベルトを争う。  1R、サウスポー構えのレッツに、オーソドックス構えの阿部は右の蹴りから入る。レッツも左ミドルを蹴り返す。レッツの右ジャブを左前手ではじく阿部。右ミドルからワンツーを打つ阿部。バックステップするレッツは右フックを合わせる。  前進し右フックを放つ阿部は首を抱えて払い腰を狙うが、凌ぐレッツは左手を気にする。ブレーク時に、左手を気にするレッツ。右のパンチを払った左手の脱臼で、阿部の勝利に。  ウェルター級暫定王者のベルトを腰に巻いた阿部は、「レッツ選手、戦ってくれてありがとうございました。こういった結果になりましたが、ここ何年か悔しい思いをしてきて、たくさんの人に支えてもらって格闘技にチャレンジすることが出来ています。もっともっと強くなって、大きな舞台で見せたいと思います。これからは本格的にライト級でチャンピオンを目指していきます」と、あらためてライト級転向を表明した。 [nextpage] ▼第10試合 DEEPフライ級暫定王者決定戦 5分3R〇藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)56.55kg[3R TKO] ※サッカーキック×渋谷カズキ(高本道場)56.25kg※当初出場予定だったビョン・ジェウン(韓国)は非常事態宣言延長で入国不可。  アマチュアボクシングと極真空手をバックボーンに持つ藤田はMMA5勝3敗。2017年10月にRIZIN MMA 特別ルールで那須川天心と対戦し、判定3-0で敗れ黒星デビューとなると、同年大晦日には那須川とキックルールで再戦し、1R KO負けを喫した。  MMAでは2018年12月の「DEEP 87 IMPACT」で初白星を飾るも、2019年3月に鮎田直人に判定負け、5月に森脇公三に2R KO勝ち、9月に伊藤裕樹に1R リアネイキドチョークで一本負けと、白星と黒星を繰り返してきた。  2019年12月15日には松丸息吹に判定勝利。2020年3月に島袋力にも判定勝利で連勝を飾ると、前戦でランボー宏輔を2R、左フックでKOに下し、3連勝をマーク。MMAファイターとして組み技も混ぜた打撃の強みを生かすスタイルが結果に表れている。  対するビョン・ジェウンが韓国から入国出来ず欠場。代わりに高本道場の渋谷カズキが藤田を暫定王座を争うことになった。寝技師の渋谷は、Fighting NEXUSからDEEPを経て4連勝中。12月の鮎田直人戦ではシングルレッグからゲイリー・トノンばりに後転し、外掛け足関節を狙い、最後は潜りから「IGLOOの米倉大貴から習った」というヒールフックで一本勝ち。リング上で「この階級で全員の選手、極めれるんでフライ級のタイトルマッチやらせてください」とアピールしていた。  1R、いきなり跳び蹴りから突っ込んでいった渋谷。さばく藤田が投げも、下になる渋谷はクローズドガードで左で小手に巻き、下から鉄槌。藤田は目の下から出血。時折パウンドする藤田も中央にステイ。  後ろ手に渋谷の右手を掴む。左の拳を打つ藤田は徐々に金網際に押し込んで渋谷の動きを制限する。藤田の左腕をアームロックに狙う渋谷。さらに足をすくいに行くが、藤田もはがす。  2R、またも先にシングルレッグへから引き込みを狙う渋谷。滑り込んで足を手繰りに行く渋谷は、藤田の左腕をキムラクラッチ。そこからバック狙いも藤田は腕を外す。  藤田は左前足にカーフキック! 2発目に身体が流れる渋谷。引き込んでクローズドガードの中に入れる渋谷に、インサイドから鉄槌&パウンドは藤田。ガードから出て上体を離す。スタンド再開、またも右のカーフキックでダウンを奪う藤田。渋谷はダブルレッグテイクダウンも、ヒザまで立てる藤田は渋谷を剥がすと、渋谷は背中を着けた状態に。出血した渋谷はゴングになかなか立ち上がれない。  3R、オーソドックス構えの渋谷も右を振り応戦。シングルレッグから押し込みバックテイク狙いも、突き放す藤田。左で飛び込む藤田。右カーフキックの連打に渋谷は立ち上がれず。そこにサッカーキックは藤田! スタンドで渋谷はサウスポー構えになるが、左ローでダウンした渋谷に藤田は左サッカーキック! レフェリーがストップした。  DEEPフライ級暫定王者のベルトを腰を巻いた藤田はケージの中で、「20周年大会、100回記念大会で試合を組んでいただき、佐伯代表、ありがとうございます。来れなかったビョン選手の代わりに受けてくれた渋谷選手、ありがとうございます。いろんな思いがあって、ジムのみんな先輩・後輩、支えてくださった皆さん、ありがとうございます。そして山崎剛Me, We代表、ありがとうございます。1月14日に結婚しました。妻に感謝します。まだ暫定王者なので、来れなかったビョン・ジェウン選手、(神龍)誠くんもいるんで、また頑張ります」と挨拶した。 [nextpage] ▼第9試合 フェザー級 5分3R ※ノンタイトル戦×牛久絢太郎(K-Clann)66.20kg[2R KO] ※右ヒザ〇中村大介(夕月堂本舗)66.10kg  柔道出身の牛久は25歳。PANCRASEのランカーとして、2019年5月にDEEP初参戦。ザック・ベナベンテを1R KOに下すと、9月に横山恭典に判定勝ち、12月にハリー・スタローンに1R サッカーキックでTKO勝ちし、MMA5連勝・DEEP3連勝で王座挑戦を決めた。  2020年9月に王者・弥益ドミネーター聡志に判定勝利し、DEEPフェザー級王座を獲得。今回は4カ月ぶりの試合となる。 (C)DEEP 現王者にノンタイトル戦で挑むのは、40歳の中村大介。MMAで50戦近いキャリアを持つ中村は、この2年ほどは「QUINTET」でグラップリングマッチに出場し、2019年11月の秋田大会では現RIZIN&修斗世界王者の齋藤裕にヒザ十字で一本勝ちするなど、変わらぬ極めの強さを見せている。  前戦は牛久と同じ9月DEEPにライト級で出場し、長倉立尚を2R右フックでKO。4年ぶりMMA復帰戦を白星で飾っている。中村のライト級以外の試合は2014年4月の廣田瑞人戦(68kg契約)以来。階級を落としたフェザー級でどんな力を発揮するか。  牛久にとっては、年末には同階級で、弥益が朝倉未来の相手としてRIZINに出場し、印象を残しているだけに、王者として、存在感を示したいところだ。 (C)DEEP 6連勝の牛久は、組みの強さに加え、強い体幹から放たれる打撃にも磨きをかけてきた。粘り強く組んでドミネートする牛久の組みに対し、中村はときに体勢を譲りながらもサブミッションを仕掛けながら優位な形に持ち込む組み技師だ。さらにタフで独得のタイミングを持つ老獪な打撃も見逃せない。  ノンタイトルながら牛久がきっちり勝利し、次に繋ぐか。四十路の中村のフェザー級での挑戦が実るか。  1R、オーソドックス構えの中村に、サウスポー構えの牛久。先に圧力をかけるのは中村。牛久の前進をステップバックでかわし、前手の右フックもかわす。中村の入りに頭から入る牛久の頭が鼻に入り、中村は声を挙げてバッティングをアピール。中村は鼻から出血する。5分のインターバル。 (C)DEEP 長い時間をかけて再開。牛久の左ローをカットする中村。頭を下げて入る牛久の入りに、またも頭が当たってしまう。牛久にイエローカード。再開。牛久は金網まで押し込んでいくが、体を入れ替える中村がヒザを突く。両脇を差してヒザを突き上げる。左を差し返した牛久は小外がけから投げてテイクダウン! (C)DEEP ニーシールドからアームロックを狙う中村。牛久はいったん体を離してパウンドの際で立ち上がる中村は、キムラクラッチに組むと、ケージを蹴ってストレートアームバー、キムラで狙いで回そうとするが、際で上を取ったのは牛久でゴング。  2R、じりじりと詰める中村。ともに頭を下げて突っ込むとゴツン! と音がしてバッティング。両者大の字から正座してダメージ回復を待つ。再開。左ローを打った牛久が頭を下げて右を振って入り際、中村は右ヒザ蹴り! 後方にもんどりうって倒れた牛久は失神! すぐにレフェリーが間に入った。 (C)DEEP 意識を戻した牛久は状況が掴めない様子。ノンタイトル戦ながら王者をKOに下した中村は、ケージの中で、「プロレスリングノア・杉浦軍の中村大介です、試合がちょっと硬くなってしまってすみません。牛久選手、強くてなかなか行けなかったです。フェザー級、まだまだいけるなと思っているので、盛り上がっていますし、中村大介、よろしくお願いします。40歳、ここからが全盛期です」と力強くマイクで語った。  今秋から開幕するRIZINフェザー級ワールドGPに向けて、存在感を示した古豪の今後はどうなるか? [nextpage] ▼第8試合 フェザー級 5分3R×DJ.taiki(パンクラスイズム横浜)66.15kg[判定0-3(27-30×3)]〇神田コウヤ(パラエストラ柏)65.75kg DJ「前回タイトルマッチで情けない試合をしてしまい、死んでも成仏できない。もしかしたら本当はもう死んでいて、タイトルマッチで戦っていたのは自分の地縛霊じゃないかって考えたくらい。王者にならないと成仏できないじゃないかと思ったので、みんな相手に引導を渡すとか言うけど、俺は自分に対して引導を渡してやるつもりでチャンピオンになってやりたいと思います。  それと2月27日は田村ゆかりさんの45回目のバースデーです。もし試合に負けたら、どの面下げてバースデーイベントに行けるんだって感じですが、今年はオンラインイベントなのでどの面も下げないんですけれど、勝ってオンラインイベントを見れるように頑張ります」 神田「意気込みは『おぎちゃんねる』(扇久保博正のYouTubeチャンネル)を見てください」  38歳のDJは、2019年12月のオーロラ☆ユーキ戦での1R 肩固めでの一本勝ち以来、1年2カ月ぶりの試合。2019年5月の「DEEP 89 IMPACT」では、王者・弥益に挑戦し、先にダウンを奪ったものの2Rに逆転負けを喫していたが、オーロラ戦で再起を果たしている。  25歳の神田は、2019年から2020年の戦績が5勝2敗。2020年8月にRIZINで、ZSTフェザー級王者の関鉄矢にTKO負けしたが、2020年11月のDEEPでの再起戦では鬼山斑猫に2R TKO勝ちしている。  グレコローマンレスリングベースで強い四つ組みを誇る神田に対し、ベテランのDJが老獪なケージ際の動きと打撃を武器に突き放すか。注目のフェザー級戦だ。  1R、ともにサウスポー構えから。左ローを打つ神田に、DJは右アッパーを狙う。右インローを当てるDJ。中央を取り慎重な間合いを取る神田。DJの入りに長いカウンターを狙う。DJの左に左を伸ばして前に出る神田だが、さばくDJは右のカーフキック。さらに右インローを当てる。  組んで押し込む神田は右で差して回して振るが、凌ぐDJ。ブレークに。右を伸ばす神田。さらにワンツーもそこにDJも左右を狙う。神田の左の打ち終わりに左バックフィストはDJ! しかし浅い。  2R、右ハイから入る神田にオーソドックス構えのから右を狙うDJ。神田のワンツーをさばくDJ。サウスポー構えになると左カーフキックは神田! DJは右ローを打つ。打撃を軸にするDJ。スイッチを繰り返しながら、左のバックフィスト狙いはDJ。神田は左ロー。そこにDJもワンツーを狙う。神田の左ストレートがかすめるDJ。  ダブルレッグに入る神田。差し上げ四つに持ち込むDJは、金網背にヒザを突くが、ブレーク。神田の入りに左を当てるDJ! 下がりながらも左を突く神田に、DJが前に出るが、神田は一本を差して、DJを回して崩すもゴング。  3R、右ハイを見せたDJ。サウスポー構えに。神田はワンツー。DJの入りに左ヒジを狙う。スイッチするDJ。ワンツーで前に出るが、そこにカウンターで胴タックルは神田。差し上げるDJに押し込む神田は、アンクルピック狙い。なおも押し込むがブレーク。  左のカウンターを狙い、長い右ジャブを突く神田! DJの入りに左ヒザも入れる。右インローを返すDJ。蹴り足を掴みに行く神田は、そのまま押し込み、右で差すもブレーク。DJは前に出て右をヒット! ラッシュするが、鼻血を出した神田も凌ぎ、判定3-0(30-27×3)で神田が勝利した。  試合後、神田は「鶴屋浩エンターテインメント所属の神田です。小1からPRIDEを見て、この世界に入りました。RIZINでチャンピオンになれるようこれからも頑張ります」と榊原信行CEOの前で語った。 [nextpage] ▼第7試合 DEEP JEWELS フライ級 5分2R〇杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We)56.80kg[1R TKO] ※パウンド×栗山 葵(SMOKER GYM)56.45kg 杉山「いいところを出させないのが私の仕事。自分のやりたいことを全部出させてもらおうかなと思います。本当は伸び盛りの選手にこれからどんどん活躍してもらいたいとか、私の役目はそういう人たちに引き継いでいく気持ちがなくはないですが、乗り越えらえるものなら乗り越えてみろっという試合をします」 栗山「大阪から来ました。年数とか年上とか知名度とか関係ないと通っているので、思いっきり行こうと思っています」  杉山は19勝6敗1分。中村K太郎と夫婦でMMAファイターとして活躍中。空手道禅道会から2008年11月にDEEP JEWELSの前身であるJEWELSの旗揚げ戦でプロデビュー。5連勝を飾るなどJEWELSの主力メンバーとしてレギュラー参戦を果たすと、豪州留学から2012年7月に国内復帰。トップ選手として活躍し、2017年と2018年のRIZIN年末大会に出場したがいずれも渡辺華奈に敗れた。  その後、2019年3月に韓国で開催された『Double G FC 02』で、UFCで近藤朱里とも対戦(女子ストロー級・52.2kgで近藤にスプリット判定負け)したジョン・チャンミに57kg契約で判定勝ち。同年9月には新鋭の赤林檎にもフライ級(56.7kg)で腕十字で一本勝ちし、2020年7月には61kg契約でARAMIに腕十字で一本勝ちと3連勝中で、今回は約7カ月ぶりの試合となる。  対する栗山は2勝1敗。大晦日RIZINで平本蓮に勝利した萩原京平と同じSMOKER GYMに所属する。  DEEP JEWELSには2019年12月に初参戦。毛利道場の和田千聖と激しい打撃戦を繰り広げて判定勝ちするも、2020年8月のDEEPではARAMIに判定負け。しかし、2020年10月の「DEEP JEWELS 30」ではアミバに判定3-0で勝利し、再起を果たしている。  MMAのキャリアと引き出しでは杉山が優るが、“関西のヤンチャ系女子”栗山は、前戦でアミバのテイクダウン狙いを切り続ける腰の強さを見せている。コンスタントに試合を重ね、どこまで成長しているか。RIZIN再出場を目指す杉山にとっては落とせない一戦だ。  1R、サウスポー構えの栗山は左インロー。オーソドックス構えの杉山は身体を流されるも、ダブルレッグへ。そこに左を当てて崩す栗山! しかし、杉山はダブルレッグへ。  差し上げた栗山だが、四つから小外がけテイクダウンの杉山はそのままマウントへ。パウンドを打つ杉山は、立とうとする栗山の右手を、自身の右手で後ろ手に縛り、パウンド連打! 杉山は左手でパウンド。右手も放すと、パワーハンドでもパウンド! ラッシュに栗山は動けず、レフェリーが間に入った。  試合後、勝利のKポーズを見せた杉山は「これがDEEP JEWELSです。男子のなかでもいい試合を見せられたんじゃないかと思います。栗山選手、パンチ効いたけど、めちゃくちゃ強いけど、まだ私を越えれれないかな。誰か私を辞めさせてほしいね。コウちゃん(息子)どこ? 大好きだよ。榊原(信行)さんのことも大好きです。RIZINで見てくれた人には負けてしまった選手として覚えられていると思うので、それを払しょくしたいです。ぜひまた出させてください。佐伯繁代表にも面倒を見てもらって大好きです。そして来てくださった皆さん、大好きです。これからもDEEPでRIZINで活躍していきたいです」とRIZINでのリヴェンジをアピールした。 [nextpage]  第7試合前に、佐伯繫DEEP代表がケージイン。DEEP100回大会、20周年記念の挨拶を行った。 「ご来場ありがとうございました。本戦100回大会、2001年の旗揚げから20周年になります。大会自体は300回以上やってますが、タイミング的に新型コロナウイルスと重なって……やっぱり俺は持っているなと。痩せる、痩せると言われて、なかなか痩せない。50回大会で痩せて、病院に運ばれました。なかなかうまく行かず、2003年9月の大田区体育館大会で辞めようかと思ったときもありました。そんななか榊原さんと加藤さんから『PRIDE武士道をやりませんか』と言われて、なんとかここまでやることが出来ました。そのご恩は返し切れません。身体がいつまで持つか分かりませんが、60過ぎても席を並べて……いま榊原さんがいますが、(榊原CEOから『佐伯繁がないと今はない。いま何歳?』と声)51? 52歳かな? 前から『早く死ぬ・死ぬ』と言われて意外と持ってる。ただ、もう10年やりたいかな、最後は逝っちゃったら追悼興行を。カツ丼でも棺桶に入れて。身体が続く限り、頑張ろうかなと思って、コロナもあって、もうちょっと頑張ろうかなと思っています。これからもご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」。 [nextpage] ▼第6試合 DEEP 100回記念スペシャルエキシビション グラップリングダッグマッチ廣田瑞人(CAVE) 第6代DEEPライト級王者松本晃市郎(よしもとゲーミング) 第4代DEEPフェザー級王者[エキシビション]菊野克紀(誰ツヨDOJOy) 第5代DEEPライト級王者横田一則(K-Clann)第3代DEEPライト級王者/第5代DEEPフェザー級王者  ジャンケンで組み合わせ。廣田&松本vs.菊野&横田に。  菊野の引き込み外掛け足関節を狙う廣田。タッチし、松本はいきなり因縁の横田にダブルレッグテイクダウン、掌底を当てる。ロープを伸ばしてタッチする菊野。「ちょっと待って」とアピールする松本は、リアネイキドチョークを狙うが、そこにタッチ際に巧妙に背後を狙う横田だが、なんと足をつらせて自らタップ。  なぜか松本と廣田の組み合わせに。そこでタッチする横田がまだ組んでいる松本に組み付き、反則の頭突き。  とにかく横田狙いの松本。相手そっちのけで横田に組み付くと、コンバット柔術さながらに掌底を打ち、マウントを奪い、「逃げて見ろ、ハゲ」と禁句。リバーサルした横田はパウンドで反撃。さらにタッチした菊野の三日月蹴りを合図に、横田、廣田も合流し、3対1で松本を攻め、松本がタップした。  松本「お久しぶりです。疲れたけどハゲには勝ちました。いま吉本所属でプロゲーマーをやってます。ゲーム配信もやってます。よかったら見てください。ゲームで世界一を目指します」  横田「今日は100回大会、20周年ということで10周年に続き、出させてもらえて嬉しいです。今後ともよろしくお願いします」  菊野「誰ツヨDOJOをやってます。誰でも何歳でも武術で強くなれるをコンセプトにやっています。DEEPがますます盛り上がることを期待しています。30周年も出られるように、これからも頑張ります」  廣田「20周年、おめでとうございます。このあとも楽しんでいってください。ありがとうございました」  島田「レフェリーの分際でマイクを持たせてもらいました。お久ぶりです。いまコンパス保育園をやっています。預け先が無い方、連絡ください」 [nextpage] ▼第5試合 DEEPメガトン級 5分2R〇関根“シュレック”秀樹(Bonsai Jiu-Jitsu)[1R 0分16秒 KO] ※右フック→左右ラッシュ×誠悟(AACC)  メガトン級の関根“シュレック”秀樹(Bonsai Jiu-Jitsu)は、2020年は2月のRIZINで現UFCのロッキー・マルティネスに1R TKO負け。8月のDEEPでも酒井リョウにも2R TKO負けしており、白星を掴みたいところ。  対する誠悟(AACC) は2018年10月の酒井リョウ戦で約4年ぶりにMMA復帰も判定負け。2019年3月に侍マーク・ハントこと桑原清に袈裟固めで一本勝ち。同12月にロッキー・マルティネスに2R TKO負けとなっている。ともにマルティネス、酒井に敗れている両者のサバイバルマッチとなる。  1R、いきなり詰めて右フックを振った関根! これがクリーンヒットして誠悟はダウン。立ち上がり左を振るが、そこに関根は右アッパー、さらに左右を連打し、誠悟がダウン、レフェリーが間に入った。  試合後、マスクをかぶった関根は、「ボンサイ柔術、BELLWOOD FIGHT TEAM所属の関根です。今まで、俺の弱点は打撃だった。それでね、去年、夏から、ここにいる怪物くんこと鈴木博昭先生に習い始めて、ようやく結果が出ました。これで俺の弱点は無い。無い! 次、誰とやればいいか、みんな分かっているだろ? そう、スダリオ剛さん、今度、3月、RIZINがあるけど、そろそろ俺とやらせてくれ。相撲vs.プロレス、プロレス代表としてこれ以上、負けらんねぇ。みんなの声があれば実現すると思います。ブッ飛ばすから」と、スダリオ戦をアピールした。 [nextpage] ▼第4試合 DEEPバンタム級 5分2R〇CORO(K-Clann)61.45kg[1R 4分34秒 ギロチンチョーク]×東 修平(AACC)61.55kg  バンタム級のCOROは、2018年4月に朝倉未来に判定負け後、ハシャーン・フヒト、白川“Dark”陸斗にいずれもドロー。2019年10月に清水俊一に判定勝ちし、2年ぶりの白星を掴んだ。  2020年3月大会では、ONEストロー級(※56.7kg)で4勝のドリームマンことクリッサダー・コンスリチャイに61.2kg戦ながら、2R TKO勝ちと2連勝をマークした。しかし2020年8月の前戦では昇侍に3R KO負け。東を相手に再起を図る。  東は、2020年11月の和田教良戦で8年ぶりのDEEP参戦。怪我で欠場となった山本聖悟の代役で急遽出場した和田を1R リアネイキドチョークで極めている。近年はラウェイやシュートボクシングなど立ち技に力を入れてきた東は、2019年12月の『SHOOT BOXING GROUND ZERO TOKYO 2019』で村田聖明を相手に判定まで持ち込んでいる。実力者COROを相手に真価が問われるマッチアップだ。  1R、ともにオーソドックス構え。カーフキックを狙う東に、COROも左インロー。COROは左ジャブを突く。前に出る東に前蹴りを合わせるCORO。右を振る東にカウンターのボディロックテイクダウン狙いはCORO。  金網に押し込むが体を入れ替える東は右を差して押し込むが、頭を下げてボディを突く東に、COROは得意のギロチンチョーク! 横にズラして凌ごうとする東を回して上になったCOROが極めると東がタップアウト。COROが一本勝ちした。 [nextpage] ▼第3試合 DEEPバンタム級 5分2R×ヒロヤ(トライフォース赤坂)61.70kg[判定3-0] ※20-18×3〇雅 駿介(CAVE)61.65kg ヒロヤ「明日は必ずぶち壊します」 雅「ムエタイの世界からベルトとか全てを捨ててこの世界へやって来ました。MMAでどんな局面で勝負しても勝てるように練習してきたので明日は圧倒して勝ちます」  バンタム級で、元ムエタイオープンライト級王者。スック・ワンキントーンライト級王者。WMC日本ライト級王者の雅駿介がMMAデビュー。  2020年4月に「3本の日本タイトルを返上しキックボクシングを引退します。最高の5年間でした。今後は総合格闘技の舞台で、夢に向かって人生懸けて勝負します。絶対1番になる」とMMA転向を宣言していた雅は、石渡伸太郎らが所属するCAVEで練習。約10カ月の時間をかけて、MMA初戦に臨む。  対するヒロヤは「朝倉未来1年チャレンジ」の1期生。DEEPではCAVEの橋本ユウタに判定負け後、力也に1R TKO勝ち。前戦ではフューチャーキング優勝者でCAVEの原虎徹に判定負けしているだけに、打倒CAVEを果たしたいところだろう。  1R、ともにオーソドックス構えから低いダブルレッグはヒロヤ。金網際で切る雅。なおも詰めるヒロヤはダブルレッグも差し上げる雅は四つの攻防を凌ぐ。  シングルレッグテイクダウンはヒロヤ。オープンガードの雅にパウンドも立ち上がる雅の首を取るヒロヤがアナコンダから後方に回すが、すぐに立ち上がる雅は自らダブルレッグへ! 金網際でギロチンチョークを狙うヒロヤから頭を抜いた雅は、首相撲からヒジ!  離れたヒロヤはカーフキック! しかし組んで首相撲ヒジ狙いは雅。蹴りでスリップダウンすると下から足関節、ヒールフック狙い。外した雅に今度はニンジャチョークを狙うが、首を抜く雅。  2R、詰めてシングルレッグはヒロヤ。差し上げる雅は、ヒロヤのハイを掴んでテイクダウン。鉄槌を打つ。立ち上がるヒロヤを首相撲にとらえる雅に跳びつき十字はヒロヤ。しかしヒジを抜いている雅はシングルレッグへ。アナコンダチョークのヒロヤは徐々に引き込み気味に。腕十字狙いも下に。  立ち上がるヒロヤに組んで首相撲ヒジ&ヒザは雅! 首相撲でこかすと上を取るが、立ち上がり首投げ払い腰はヒロヤ! 下から腕十字狙いは雅。立ち上がるとテンカオで前に出る。金網に押し込み、ヒザ蹴り連打は雅! セコンドの石渡伸太郎から「あと40秒、やれ!」の声。体を入れ替えたヒロヤだが、雅ががぶりからヒザを突き、ゴング。  判定は3-0(20-18×3)で雅がムエタイを活かしたMMAでデビュー戦を見事勝利した。 [nextpage] ▼第2試合 DEEPフライ級 5分2R〇安谷屋智弘(フリー)57.05kg[判定3-0] ※20-18, 19-19×2(マスト安谷屋)×松場貴志(パラエストラ加古川)57.05kg 安谷屋「(松葉の『あにや』の呼びかけに)『あにや』じゃなくて『あだにや』です(苦笑)。明日はしっかり勝って次に繋げたいと思います。明日はよろしくお願いします」 松葉「GRACHANから来ました。DEEP100に参戦させていただきありがとうございます。“あにや”選手の今までの試合映像を全部見てきました。そして今日、確信に変わりました。その左のお尻、大きな大きな魚の目ができていますね。これまで見たこたがないほどの魚の目。それはもう魚だ。そんな相手に本気は出せない。私はフェアに戦いたい。だからこれを塗ってあげます。さあ“あにや”こっちを向いてもんもんしなさーい」  フライ級で、安谷屋智弘と松場貴志が2R制で対戦。  安谷屋は、2017年3月に井上直樹に2-0判定負けも接戦を繰り広げると、2019年4月のDEEP大阪大会では、現修斗フライ級暫定王者の福田龍彌に判定勝ち、2019年9月には元ZSTフライ級暫定王者の坂巻魁斗も判定で下すなど、2018年4月から3勝1分と好戦績を残した。しかし、2020年11月のDEEP&PANCRASE大阪大会で、秋葉太樹にドミネートされ判定負け。今回が再起戦となる。  対する松場は、ALIVEからパラエストラ加古川所属となり、DEEP初参戦。2015年のPANCRASE大阪大会では、秋葉太樹からリアネイキドチョークで一本勝ちを収め、その後、GRACHANで鈴木隼人が返上した王座を山本聖悟と争い、TKO勝ちで獲得。2019年12月の「GRACHAN42 X GLADIATOR11」では、Grachanフライ級王者として、Gladiatorフライ級王者のNavEと対戦し、判定勝利で初代GRAND同級ベルトを巻いた。海外のTKO、Brave CFから契約の話が来るも実現せず、初参戦のDEEPで仕切り直しとなる。  1R、サウスポー構えの松場に、オーソドックス構えの松場。左右を大きく振って前に出る松場だが、安谷屋の右を喰らいながらも組んで前に。ケージ際で左を当てた松場。今度は安谷屋が片ヒザをマットに着いて軸を乱すが、持ち直し中央に。  すぐに詰める松場は左を軸に前に。安谷屋は右を当てて、右奥足ローキック。松場の蹴り足を取って組みに行くが、足を抜いた松場が前に。右インローは安谷屋。テイクダウン狙いの下を向いて右を振ると、さらに右! 崩れる松場だがすぐに立ち上がるとなおも前に詰める。激しい打ち合いの1Rも、組みは松場の展開か。  2R、フェンス掴みの松場に口頭注意。出入りの動きを見せる安谷屋。飛び込んでの左右を振ると、松場も左右の打ち返し。じりじり詰めてダブルレッグテイクダウン狙いは松場。しかし差し上げる安谷屋。跳びヒザを見せる松場。さらに左インロー、左ヒザ。安谷屋も右ジャブ、ダブルレッグも、その切り際に右ハイは松場。さらに詰めて右で差して金網に押し込みヒジを放つ。  その場跳びの跳びヒザは松場。安谷屋も右のショートを当てる。右ジャブを突く松場に、安谷屋がシングルレッグに入りゴング。判定は3-0※20-18, 19-19×2マスト安谷屋で、有効打を当てた安谷屋が激戦を制した。 [nextpage] ▼第1試合 バンタム級 5分2R×力也(フリー)61.65kg[1R 3分52秒 TKO]〇関原 翔(リバーサル東京スタンドアウト)61.10kg 力也「明日は自分らしい試合をして盛り上げます」 関原「DEEP初参戦になりますが、第1試合で会場を盛り上げて他の選手に渡したいと思います」  KRAZY BEEの力也は、2012・2013年、レスリンググレコローマンスタイルインカレ優勝(二連覇)、2014年レスリング世界学生選手権グレコローマンスタイル5位入賞等の実績を誇るレスラー。  PANCRASEでは田代悠生に勝利も、後藤丈治、聖王DATEにいずれもTKO負けで1勝2敗と負け越し、2020年10月のDEEPでは「朝倉未来1年チャレンジ」のヒロヤ(近藤大耶)に1R TKO負けと3連敗を喫した。  しかし、2020年12月のDEEPで三好マヒロに1R ギロチンチョークで一本勝ちで1年ぶりの白星を掴んでいる。得意の組みを活かしたMMAで開眼なるか。  JMMAFのアマチュアで頭角を現した関原は、2019年からPANCRASEで3連勝も、土肥潤、平岡将英に敗れ2連敗。2020年12月の「Fighting NEXUS vol.20」で澤田良に1R TKO勝ちで再起を果たし、今回のDEEP初参戦となる。  1R、先にダブルレッグテイクダウンは力也。関原の立ち際にギロチンチョークで絞め上げる力也。身体を浮かして押し込んで小外がけテイクダウンを奪う関原。なおも首を抱えながら立ち上がる力也。それをケージ際で再びテイクダウンし、ハーフガードからパウンド連打は関原。亀になろうとする力也をサイドバックからパウンドアウトした。  DEEP初参戦勝利の関原は試合後、「こんなデカい大会で戦えて幸せです。いいところを見せられるように毎日追い込んできました。トップのやつら一人ひとり倒してRIZINを目指します。バンタムからフライ級にするんで、今日フライ級で勝ったやつ、負けたやつでも倒していきます」とフライ級も視野に今後を語った。 [nextpage] 【オープニングファイト】※開場中に開催 ▼OPファイト第3試合 DEEPフェザー級 5分2R×高塩竜司(KIBAマーシャルアーツクラブ)66.05kg[1R 腕十字]〇山本歩夢(パラエストラ柏)66.25kg※畠山祐輔(トライフォース赤坂)は怪我で欠場。 高塩「怪我した選手の代打出場ということで、自分は得意でこれが3回目。オープニングファイトも自分が覚えているところでは5回目くらい。でも自分はこれでプロは16戦目になります。そろそろ結果を求められる頃になるので、反則以外のどんな手段を使っても勝つ。勝ち方にこだわらず必ず勝ちます」 山本「対戦相手が急遽変わったんですが、高塩選手、受けてくれてありがとうございます。MMAを始めて半年くらい経つ段階で、こんな大きな大会に出場させていただくことを光栄に思います。鶴屋レイからいいバトンが渡ってくると思うので、自分もしっかり勝って先輩の神田コウヤさんに繋げたいと思います」  山本は12月のプロデビュー戦で、2020年2月のフューチャーキングトーナメント・ライト級優勝の斎藤龍之介を大腰で投げてパウンドアウト。“パラエストラ柏の隠し玉”の噂通りの活躍を見せた。  1R、オーソドックス構えの高塩に、サウスポー構えの山本の右の蹴り終わりに組み付いた高塩だが、腕十字に入る山本だが、金網際に潰す高塩がクラッチを外した瞬間に、なおも腕を伸ばした山本!  いったんヒジが伸び切った高塩はタップの動きを見せるが、脇を空けてまたいで逃れると、起き上がり際の山本にダブルレッグテイクダウン。上を取るが、その際で山本はなおも下から腕十字! 一本勝ちした。 [nextpage] ▼OPファイト第2試合 DEEPフェザー級 5分2R〇西谷大成(トライフォース赤坂)※公開計量間に合わず→66.30kg[2R 0分26秒 ダースチョーク]×井上雄斗(パラエストラ加古川)66.05kg  24歳の西谷は12月大会で高塩竜司に判定負け。先に左フックでダウン奪ったものの、高塩のテイクダウンにドミネートされている。デビューから1勝2敗と黒星の先行を止められるか。  対する井上は21歳。2018年の全日本アマチュア修斗選手権でフェザー級に出場後、DEEP大阪、DEEP&PANCRASE大阪大会で堂園悠、秋島隆司、ハンセン玲雄に勝利。2020年の「第26回ネオブラッドトーナメント・フェザー級」では、松井幸太、DARANI DATEをTKOに下すも、決勝でBLOWSの岩本達彦に一本負けし準優勝となっている。21歳にしてプロMMA5勝1敗のキャリアの差を見せるか。  1R、右を振ってボディロックテイクダウンは井上。立ち上がる西谷をなおもボディロックからテイクダウン。フルガードで背中をつけた西谷は金網を使い、立ち上がるとアームロック狙いもその際を潰す井上。なおも金網使い立ち上がる西谷に、ボディロックテイクダウンを続ける井上。西谷はハーフガードで凌ぐ。  2R、ハイキックの井上、それをかわした西谷。スリップダウンした井上の立ち際に西谷がダースチョークを極め、逆転勝利。ワンチャンスをものにした西谷はセコンドの朝倉未来の祝福を受けた。 [nextpage] ▼OPファイト第1試合 DEEPフライ級 5分2R〇鶴屋レイ(パラエストラ柏)56.50kg[2R 2分17秒 TKO]×岡野竜己(KRAZY BEE)56.20kg  鶴屋は、レスリングでは小学4年、6年で全国優勝。高校ではインターハイ常連校の日体大柏高校レスリング部に所属し、高校2年ジュニアオリンピック2位、世界大会出場。高3で2020年全国高校選抜大会フリースタイル60kg級で準優勝に輝いている逸材。  さらに全日本サンボ中学の部優勝。柔術でも、小学4年時にアブダビワールドプロ柔術2013(ジュニア・-34.5kg オレンジ・黄色帯)で、丹羽飛龍に勝利し優勝、ドゥマウジャパンカップ優勝など、全国大会で6度の優勝を誇る。  アマチュアMMAでも6戦6勝と負けなし。大学在学中の兄・健人がボクシング部で活躍するなか、レイは新型コロナウイルスの影響で高3のインターハイが無くなり、高校レスリングを卒業、満を持してプロMMAへと歩を進めた。  2016年の那須川天心のMMAデビュー戦前にはトレーニングパートナーも務めているレイは、パラエストラ千葉勢の猛者に揉まれ、格闘技への向き合い方を学んできた。デビュー前ながら、朝倉未来の「集客できるやつが一番偉い」の発言に、SNSで「いや、強いやつが1番だろ。なんか方向性間違えてるだろ」とモノ申すなど、将来的にはUFCの世界王者が目標だという。 「2020年でレスリングを引退。2021年はMMAでプロデビュー。周りの人間は俺のことをどう思ってるか知らないが、俺は2021年から死ぬまで格闘家として暴れてやります」と宣言するレイは、ケージでどんな動きを見せるか。  対するは、KRAZY BEEの岡野竜己(24)。2016年のJMMAFの「HOOTERS CAGEFIGHT 1」から出場し、プロでは4勝3敗。PANCRASEでは2020年2月のネオブラッド・トーナメント1回戦で井上暉也に敗れ、11月にDEEP初参戦。サイモン・シェにスプリット判定で勝利している。  ストライカーの竜己に対し、グラップリングベースながら、幼い頃からMMAをMMAとしてケージで戦ってきた鶴屋。竜己がプロの洗礼を浴びせるか、鶴屋が白星デビューを掴むか。  1R、ともにサウスポー構え。左で詰める鶴屋に岡野はサークリング。低いダブルレッグでテイクダウンは鶴屋。そのままサイドに回る。  ハーフガードに入れた岡野は立ち上がるが、さらに金網に詰める鶴屋は離れ際にヒジを入れてダブルレッグテイクダウン。下の岡野はパンドの際に金網を使い立ち上がるが、なおも倒す鶴屋。  下の岡野は腕十字の仕掛けも対応する鶴屋。足をさばいて腕十字に入るが、その際の立ち上がりも鶴屋が上。バック狙いから正対してきた岡野にパウンドし、首投げ&払い腰からサイド奪取。強い袈裟固めから右腕を両足に挟みアメリカーナを狙う。ノンストップの攻撃。  2R、ヒザ着きの低いシングルレッグは鶴屋。一度目は切る岡野だが、2度目の低いシングルレッグで足首を掴んだ鶴屋がテイクダウン。中腰からパウンド、ヒジを使い分けて打ち込む。打撃を入れマウントを奪う鶴屋に、岡野はケージを蹴ってリバーサルを狙うが、マウントの安定感も良く、崩れずそのままパウンドアウトした。  試合後、父・鶴屋浩から祝福を受けた鶴屋レイは、マット上でなんとフライ級王者・神龍誠に「神龍くん、やろうよ」と対戦をアピールした。
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