2021年3月28日(日)東京・日本武道館『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN ~K’FESTA.4 Day.2~』にて、第7代Krushスーパー・フェザー級王者の島野浩太朗(菅原道場)と対戦する三輪裕樹(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が公開練習を行った。
三輪は2014年1月にKrush初参戦。2017年からはK-1 GYM SAGAMI-ONO KREST所属としてキャリアを重ね、2020年12月のKrush後楽園大会ではパンチ&ローで前へ出続けるタフファイトで伊藤健人から延長戦で勝利を収めた。今回がK-1初参戦となる28歳で戦績は8勝(3KO)13敗2分。
伊藤戦後の一夜明け会見では、ラーメン二郎の相模大野店で2年以上働いている麺職人であることを明かして話題となった。
公開練習では、ねじり鉢巻きに二郎Tシャツの仕事スタイルで臨み、得意の右ローキック&右ストレートをミットに叩き込んだ三輪。「追い込みに入っていい感じで上がってきて調子はいいです。モチベーションもいい感じです」と、好調のようだ。
記者との質疑応答では、やはりラーメン二郎勤務に関する質問が多く、「初めて食べに行った二郎が相模大野店でめちゃくちゃ美味くて感動して。働き手を探しているとのことでやりたいと思って、やったらハマっちゃって。毎朝麺を作ってから練習に来て、夜はスタッフとして働いています。最初は全然できなかったんですが、今では一人で麺作りをやっています」という。
元々ラーメン好きだったのかと聞かれると「僕はマニアじゃなく、単純に二郎相模大野店が凄い好きなんです」と、いわゆるジロリアンというわけではないらしい。「ジロリアンは全店制覇した人なので、僕はそんなレベルに行っていません。まだまだ二郎界ではレベルが低い」とのこと。
普段からラーメン二郎を食べているが、「練習前に食べるとマジで調子が悪くなるので、練習が終わった後の楽しみにしています。1週間に1回、この日に食べると決めてそこまで頑張って。その日が来たら嬉しい。次にラーメンの形として食べるのは島野選手に勝ってからで、それを我慢しているので勝って早く食いたいですね。勝って食うのと負けて食うのとでは全然違います。次に麺を食うのは計量後です。計量後に店長が麺をくれるので、それを家で茹でて食べます(スープや具は無し)。僕は計量が終わったらみんなのように焼肉とかじゃなくて二郎の麺を茹でて食べます。それをやったら前回凄く調子がよくてボディも効かなかったので。そういうパワーがあるのかなって。二郎はスタミナが付きます。麺だけなら炭水化物なので練習のエネルギーになっていますね」と、二郎の麺がパワーの源なのだと力説。
店には「試合ぎりぎりまで出ています。減量期間に入るじゃないですか。小麦粉の匂いがいい匂いだって思うレベルまで来ています」と、減量中の身にとってはきつい環境のように思えるが、「そうすると闘志が燃えるんですよね。よし、勝って食うぞって。対戦相手のことを考えながら麺を作っています。力も使うので筋トレにもなっています。僕にとって試合のゴールは美味しい麺を食べること。二郎で働いたお金でランニングシューズを買ったら、それも僕から言わせれば二郎の麺なんです」と、とにかく二郎LOVEだ。
対戦する島野については「パンチは見ていてもかなり凄いですね。でも僕にはローキックがあるし、打たれ強い。二郎の麺を喰ってるからスタミナもあるので。自分の強い部分であのパンチに対抗していきたい。これからもっと上がっていきます」と、持ち前のタフさで対抗するとした。
元Krush王者との対戦になるが「そこはあまり意識してないですね。元王者というより、島野選手に勝つことがデカい。たまたまチャンピオンだったっていうイメージです。あの人に勝ったら男としてのレベルが上がるじゃないですか」と、島野浩太朗という選手に勝つことに価値があるとする。
「僕は毎回接戦になるんですが、ここへ来てディフェンスレベルが上がっていると自分でも思います。ダメージが減ったので島野選手が相手でも何も怖くない。ボクシングジムにも通っていて、特殊なパンチが僕にハマっているんです。島野戦でもの凄いパンチを見せられると思う。進化していると確信しています」と、攻防共に今までの自分ではないと話した。
そしてやはり、話は再びラーメン二郎へ。「僕は麺を食っているので並大抵の体力じゃない」と“二郎パワー”を信じる。しかし、麺=のびる=KOされるということで縁起が悪いとも言えるがと聞かれると「のびる前に食いますよ。僕が先に食っちゃいます。早めに仕留めます」と、麺がのびる前に食べる方が美味しい=相手を早く仕留めた方が美味しいと答える。
そんな三輪の夢は「二郎相模大野店のラーメンを食べたことがない人から、食べてみたいと言われることが凄い嬉しくて。試合に勝つのもそうですけれど、僕が試合に勝てばいろいろな人が見てくれて、食べてみたいってなったら面白いなって」と、自分の試合を見て興味を持った人が多く店に訪れてくれることだという。
「アツい試合を見せます。そして、アツいラーメンを食べます」と、最後までラーメン二郎と共にある三輪だった。