ついにファン待望の一騎打ちが実現する原口(左)と白鳥(右)。中央は伊藤隆RISE代表
2021年2月28日(日)神奈川・横浜アリーナ『Cygames presents RISE ELDORADO 2021』の記者会見が、2月4日(木)都内にて行われた。
新型コロナウイルスの影響および非常事態宣言の延長で、まだ外国人選手の入国は困難との判断に至り、外国人選手との対戦が決まっていた選手のカードが変更となった。
当初、GLORY世界フェザー級王者ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ/Kiatmoo9)との対戦が決まっていたRISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント優勝者・原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)の対戦相手は、RISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント優勝者・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)との対戦に変更。
白鳥は元ルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級王者ヌンラーンレック・ジットムアンノン(タイ)との対戦が決まっていた。
伊藤隆RISE代表はこのカード変更について、「外国人選手が招聘できず、どうしようかという時にこのカードが最初に浮かびました。皆さんを納得させるカードはこのカードしかない、と。まず原口選手にお願いして快諾してもらい、白鳥選手にその後、快諾をしてもらいました。2人のRISEを盛り上げようとする男気にリスペクトと感謝をしています。2人が並んだ時に私自身興奮しましたし、鳥肌が立ちました」と経緯を説明。
白鳥は「対戦を受けてくれた原口君ありがとうございます。対戦相手が来れないとのことで急遽決まったんですが、正直、僕は(前の試合で)負けていて今はやるタイミングじゃないと思っていました。僕が負けてからの自分なりのストーリーがあったので、ここでやりたいとのタイミングがあったのでそこでやろうと思っていたんですが、状況が状況なので原口戦の話が来て『やります』と即決しました。僕からしたらチャンスでしかないので、全力で奪いに行きたいと思います」と、逆にチャンスだと思ったとコメント。
原口は「伊藤代表から、外国人が入国できないと、だから白鳥君とやってくれと頭を下げに来てもらいました。その時はふざけるな、早すぎると思ったんですが、RISEで僕たちが活躍できるのはスタッフの皆さんのおかげ。団体が困った時に貢献できない王者は本当の王者じゃないと思いました。白鳥君とは前からやりたかったので、実績をつけてからこいと調子に乗ったこと言いましたが、やれることは素直に嬉しいです。笑顔で返り討ちにしてやろうと思います」と、RISEのために戦うと胸の内を明かした。
変更を聞かされた時、白鳥は「夜中に那須川会長から連絡が来て、ヌンラーンレックが来れなくなった、相手は原口だと聞かされて。最初は“えっ!?”ってなりました。このタイミングでいいのかなって。でも僕は挑戦者なので、そこで相手を選んでいたら選手として終わりだなと思ったので、選手としてすぐに切り替えて、原口君と戦うことは去年から目標として定めていたのでこれは奪いに行くぞと気持ちを切り替えました」と、すぐに気持ちを切り替えることができたという。
原口も「こういう状況下なので(変更は)頭にありましたし、そうなった時に白鳥君も相手が外国人選手なので、どう考えても僕ら2人が余るんですよね(笑)。だからこのカードが来ると思っていました。どっちでも覚悟は出来ていたので、それは問題ないかなと思います」と、予想はしていたとする。
数戦挟んでからの原口戦を想定していたという白鳥に、現段階でも勝てる自信はあるかと聞くと「勝つつもりです。もちろん勝ちに行きます。100%勝てるとは今は言い切れないですが、勝てる見込みがあるから受けたし、そこはファイターとして強い相手がいたら倒しに行きたい。勝てる可能性が数%でもあるならば挑戦しに行きます」と可能性に懸けるとし、「まず弱点を見つけること。原口選手は毎試合構えも違うし、スタイルも違うし、倒しに来るのかポイントを取りに来るのかはやってみないと分からない。そこは見すぎないで自分の戦いをやります」と、戦略を練って挑みたいとした。
前回の会見では「どうせやるなら2人が成長して最高潮の状態でやりたい。僕はこの白鳥選手は倒せないなって思った時期もありましたが、今は勝てるなって思っちゃっています。そういう選手とはやりたくない。お互いどっちが勝つか分からない状態になってから決着をつけたいと思います」としていた原口だが、「負けてしまいましたが、正直、白鳥君は国内で一番強いと思っています。WORLD SERIESも獲っているし。ずっとやりたいと言っていたのにできんかったから、ムカつくところがあったから煽りましたが、ファイターとして一番強い。立場は逆転しましたが、試合ができることは素直に嬉しいです」とリスペクトの気持ちを言葉にした。
原口と言えば、試合前に泣いてしまうほどのビビりであることが知られており、今回もペットパノムルンとの対戦発表後は、「試合をするのが嫌になってきた」と2度SNSで書き込んでいた。では白鳥に代わってどうなのかと聞くと「もっと嫌っす。倍嫌になりましたね。でも、それが僕かなと思いました、こういう状況嫌っていうのが僕なので、いつも通りの僕かなって思います」と、試合をするのが嫌な気持ちは変わらないと笑った。
また、今回の契約体重64kgに関しては、「気にしてないです。65kgでもやっているので、そこは気にしない。原口君と対戦するってことだけを承諾したので体重は気にしませんでした」(白鳥)、「65kgは重たいので64kgがいいかな。白鳥君が元々64kgで契約していたのでそれに合わせようかなと思います」(原口)と、共に問題ないとした。