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インタビュー

【ONE】フライ級転向初戦に臨む竹中大地「“フライで上狙えるんちゃうかな”と思ってもらえるような試合をしたい」

2021/01/27 11:01
【ONE】フライ級転向初戦に臨む竹中大地「“フライで上狙えるんちゃうかな”と思ってもらえるような試合をしたい」

(C)ONE Championship

 2020年12月にシンガポール・インドアスタジアムで事前収録されたONE Championshipの竹中大地(パラエストラ和泉)の試合が、2021年1月29日(金)午後9時30分から、「ONE:UNBREAKABLE II」として、ONE公式アプリ「ONE Super App」やABEMAにて配信される。

 ONEバンタム級戦線では、世界王座挑戦経験を持つレアンドロ・イッサ(ブラジル)やキム・デファン(韓国)といった強敵を倒してきた竹中。年末の試合前に行ったインタビューでは、バンタム級からフライ級に転向して試合に臨む心境や、新たな進化、対戦相手のイヴァニルド・デルフィノ(ブラジル)について、現地の隔離生活のなかで語ってくれた。

竹中「もうこのままだったらしばらくは試合がないのかな……と思っていたところのオファーだった」

――シンガポールでの隔離生活はいかがですか。

「たまにプールとかでちょっと外に出られるんです。ホテルの敷地内ですけど、太陽の光とか、プールに行って浴びれる。それがすごくご褒美に感じるくらい、ずっと部屋で閉じこもっています」

――部屋の外に出ることがご褒美に感じる……それはなかなか辛そうです。

「辛いとかはないんですけど……良くもないという感じですかね(苦笑)」

──さて、2019年11月のユサップ・サーデュラエフ戦のスプリット判定負けから、約1年ぶりの試合となります。バンタム級からフライ級(※水抜き禁止の61.2kg以下)に転向し、今回のイヴァニルド・デルフィノ戦までどのように過ごしてきましたか。

「前回(ユサップ・サーデュラエフに)負けてしまったので、今回から階級を変えて心機一転しようと思いました。ONEのバンタム級で試合をしていくにつれて、相手選手の身体の厚みや大きさを感じていたんです。それだったら1回、フライでトライしてみて、上を目指したいという気持ちがありました。それに、以前からONEのバンタム級では計量で余裕があったので、割と前からフライ級には興味を持っていました。新天地じゃないですけど、ここ(フライ級)が自分が活躍できる場所になればいいなと思って、階級変更をしたという感じです」

──フライ級転向にあたり、身体の調子はいかがでしょうか。

「2020年になって階級を落とす、今回からフライ級にするということで、まずテスト減量をして実際に減量して落ちるかどうかをチェックしました。61.2kgまで落として軽く動いてみました」

――手応えはどうでしたか。

「まあまあ試合してみないいとこればっかりはちょっと分からないんですけど、今のところコンディションとか調子はいい感じやと思います。実は、2020年4月にフライ級の試合が内定していて、それに向けて準備してたんですけど、コロナ禍の影響で流れて、練習はしていたけど試合は出来ずいまに至るという感じです。いまは早く試合がしたいな、という気持ちでいっぱいです」

──パンデミックの時期はどのように過ごしていましたか。

「緊急事態宣言の間は、コンタクトする練習は控えて、走ったり自主練習をしていました。緊急事態宣言が解除されてからは普段通りの練習をしていました」

──前戦のサーデュラエフ戦では押し込まれる展開のなかでも、蹴りの部分ではいい場面もかなり作り、サーデュラエフは竹中選手の頑丈さとキックに驚いていました。この間どんなトレーニングをしてきましたか。

「基本的には同じ練習ですが、新しくボクシングジムに出稽古に通ってパンチを磨いてきました。パンチの技術を上げたいなというのがありました。もっと打撃のスキルを伸ばしたら、打撃を軸に試合ができると思って。スパーリングをしていても、練習相手にパンチが速くなっていると言われて、スピードが上がっていることは自分でも感じています」

──所属するパラエストラ和泉のほか、ボクシングの出稽古と、赤尾セイジ選手のパラエストラ天満での姿も拝見しました。

「競った練習は出稽古が多いのですが、赤尾さんと練習させてもらったり、最近だったらカルペディエムの岩崎正寛選手がパラエストラ東大阪に来てくれることもあるので、グラップリングの練習をさせてもらったりしています」

──そんな中、約1年ぶりの試合が決まったときはどのように感じましたか。

「もうこのままだったらしばらくは試合がないのかなと思っている時のオファーだったので『今年試合できる! 良かった』という感じでした」

──対戦相手がイヴァニルド・デルフィノと聞いた時は?

「和田(竜光)選手と(2020年1月に和田が判定勝ち)やっていたあのブラジルの選手かと。“不気味な選手だな”と感じました。和田選手との試合映像しかチェックできてないんですけど、あの試合を見る限り……不気味ですよね。彼が何がしたかったのかというのがちょっと伝わらなかったです。でも何かあるんかなという……」

──ブラジルパラ州マラジョー島の民族レスリング、ルタ・マラジョォンがバックボーンということですが、和田戦ではフックガード的な動きも見せて、柔術は紫帯であると。

「そうですね、彼の強みは寝技ではないかなと思っています。結構戦績も良くて、一本勝ちもあるので、あの試合が本来の動きなのか謎です」

──となると、様子を見ながらも竹中選手の強みを出していくことになりますね。

「そうですね。相手の対策とかが出来ないので、自分の良いところ=フィジカルと総合力を生かしてどんどん出していこうと思っています。それに、本気でボクシングを伸ばしてきてたつもりなので、パンチや左ミドルなど、打撃をどんどんぶつけていこうとも思っています。

 1R目で打撃で削って、2、3R目でKOか一本を取りたい。自分の動きができれば、僕の試合になると思います。寝技になったときもどっちが優勢になるか見てほしいです。練習仲間やセコンドも、和田選手との試合動画だけから判断するなら、フィニッシュして勝たないといけない、という感じで、自分も最低限勝たなければならないと思っています」

──2021年の目標を教えてください。

「年内の試合に全部勝つこと。組んでもらえるのであればそれを全部やりたいですが、贅沢言ったら、3試合くらいはやりたい。ランキングに入ってるような選手とやってみたいです」

──最後にファンへのメッセージをお願いします。

「今回からバンタムからフライ級に階級を下げて試合を──1年ぶりくらいの試合になるんですけど、成長した部分、打撃のスキルとか、寝技、レスリングも、たぶん全部上がっていると思うので、それがバンタムでやっていた頃の良さはそのまま、スキルアップした動きをフライ級でも出して、“フライでちょっと上狙えるんちゃうかな”と思ってもらえるような試合をしたいと思うので、楽しみにしていてください」

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