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【イノベーション】花岡竜「狙うは衝撃的な一発KO勝ち」vs Rising力「KOで勝つのは自分」

2020/12/26 20:12
 2020年12月27日(日)東京・新宿FACEで開催されるJAPAN KICKBOXING INNOVATION主催『CHAMPIONS CARNIVAL 2020』。2部制で行われる今大会の第2部第7試合、スーパーファイト51kg契約3分5Rで対戦するINNOVATIONフライ級王者・花岡竜(橋本道場)と同級3位Rising力(ライジング己道会)の試合前コメントが主催者を通じて届いた。  花岡はアマチュアで28冠王を達成し、122勝20敗15分という驚異的な戦績を引っ提げて2019年春に中学卒業後すぐにプロデビュー。2020年8月のINNOVATION主催興行で王座認定戦を行い、勝利して無敗のまま王座に就いた17歳(高校2年生)。関係者からの評価も高く“平成最後の怪物”と呼ばれている。戦績は5勝(2KO)1分。  力は2019年9月にタネ・ヨシホの兄タネ(ハートマーク)ヨシキを1RでKOし、西日本統一フライ級王者となった。2020年2月にはINNOVATIONで清水陽斗にも初回TKO勝ちで戦績を7戦無敗とした。右ストレートに破壊力を持つ。当初は8月のINNOVATIONフライ級王座決定戦で花岡と対戦する予定だったが、負傷欠場により無敗対決は中止に。今回、ノンタイトル戦で仕切り直しの一戦となった。 花岡竜「高校を卒業したら夢は消防士」 ――今年8月23日、JAPAN KICKBOXING INNOVATION(以下略:INNOVATION)主催興行「Join Forces-16」のメインイベント、INNOVATIONフライ級王座認定試合でムエタイ経験豊富な押川大也選手をフルマーク採点(5回戦でダウンなく判定50-45勝利)されるほどの圧勝で、若干16歳(当時)、高校2年生のプロ初戴冠の快挙を成しましたが、本来の予定では、今回の対戦相手、Rising力選手との決定戦でした。 「とても楽しみにしていた試合だったので3週間前にキャンセルとなった時は残念でなりませんでしたが、ここで実現できて良かったです」 ――楽しみな点は? 「僕は、前試合(2020年10月29日、HIROYUKI戦)、判定ドローでしたけど、力選手は7戦7勝の完全無敗。8月の試合前は、僕が4戦4勝でしたから“無敗対決”を制してベルトを巻きたかったなという気持ちはあります」 ――ご謙遜されますが、花岡選手も引分は挟めど現在無敗(6戦6勝1分)です。 「いやあ、かろうじて負けなかったってだけで」 ――稀にみる高度なテクニック合戦となったHIROYUKI戦を振り返ってください。 「やはり『上には上がいるな』と。ベテランならではの巧さを勉強させていただきました」 ――花岡選手寄りの視点で見ると、通常体重が55kg以下でフライ級(50.8kg)どころかライトフライ級(48.98kg)あたりが適正ではないかと思われますし、そこで日本バンタム級王者(新日本キックボクシング協会)でフライ級と併せて二階級制覇王者のHIROYUKI戦は、スーパーフライ級(52.16kg)契約だったとはいえ、リング上、かなりの体格差が見て取れました。強すぎてフライ級で相手が見つからない花岡選手ならではの苦悩もあるのでは? 「試合を受けたからには、そんなこと何の言い訳にもなりません。HIROYUKI選手との試合は、とても学ぶところが多く収穫になったし、判定は採点具合にも助けられたと思っています」 ――ジャッジ集計は1-1(30-29、28-29、29-29/28-29は花岡支持)と三者三様でした。 「僅差の判定だけにジャッジの見解が分かれるところですが、僕につけてくれた場合、ムエタイ的な採点をしてくれたなと。パンチで攻勢を取られたのは僕なので、ファイター有利の日本的な判定だと向こうにつくでしょう。結果、ドローに納得はしていますし、ラッキーでもあったと思っています。けど、これからはそんな微妙な試合はしません。誰が見ても明確な勝ちを!」 ――それは、次戦の圧勝宣言? 「判定で完勝は最低限です。狙うは、衝撃的な一発ノックアウト勝ちです!」 ――頼もしいながら、典型的なテクニシャン、花岡選手のこれまでの試合では見られなかった勝ち方です。 「だからこそ、狙います。リキ選手がどう警戒しようと避けられない忘れた頃に飛び出す衝撃的なヤツです!」 ――改めて、力選手の分析を教えてください。 「アグレッシブで前進が止まないパンチャー。右ストレートには、相当の威力を感じます。正直、恐いパンチです」 ――もし、無敗の強敵相手にその予告が叶ったのなら、更に注目度が上がることでしょう。すると、痛し痒し、ただでもフライ級で相手が見つからない苦悩が深まりそうです。 「いえいえ、世界は広いですし、ムエタイが相手となると無限の深さがあると思いますので」 ――また、相手に困るということでは、体重差のある試合もそうですが、肘打ちなし、首相撲禁止、もしくは制限ありの、例えばRISEなどの選択は? 「肘打ちあり、首相撲無制限、3分5回戦、フライ級の純キックボクシングルールこそ僕のホームですが、師範が決めた試合は、どんなルールでも、ラウンド数でも、体重でもやります」 ――師弟の強い信頼関係が伺えます。 「師範が受けた試合は、いただいた課題をやり切れば必ず勝てるというご判断があってのことなので安心して練習しまくるだけです」 ――そんな花岡選手は、高校生活半ば、将来、キックボクシング以外に何か志望は? 「消防士になりたいです。だからこそ、高校卒業(2022年3月)までに確たる結果を出して、消防士になれたら、最初の数年はキックはお休みをいただくかもしれませんが、折を見て再開できれば最高だなと。確か現役消防士のままリングに上がっていた方もいたと聞いています」 ――90年代のいぶし銀チャンピオン、井上哲さんや今は退職されている小西拓槙選手など複数おられます。 「キックボクサーの青春はボウボウに燃え上がらせて、沢山の人に試合を楽しんでいただいた上で、仕事では火事を消して、ガンガン人命救助に努めたいです! その為にも力選手、倒します」 Rising力「INNOVATIONのタイトルはいただきたい ――7戦7勝無敗、昨秋(2019年9月22日)、日本軽量級の雄、タネヨシキを1ラウンドKOで倒し西日本フライ級王者となったRising力選手ですが、その実績のわりに中央に名前が轟いてはいない気がします。 「それだけに今回の花岡戦は、大チャンスだと思っています」 ――無数の名選手を輩出し続ける名門・橋本道場のエリート17歳、アマ28冠王からの現INNOVATION王者が相手なのですから、それも当然です。 「業界的にも自分が勝つと思っている人はほとんどいないでしょう。まわりからだって同じようなニュアンスを言われることもあります。けど、この感じ、悪くないです」 ――と言われますと? 「ヨシキ戦と同じで。やる前にヨシキ戦でも格は段違いでした。けど、僕は試合が決まったはじめから負ける気がまったくしなかったし、相手への恐れもなかったんです。初回KOは出来過ぎのようで、自分的には当たり前。喜びはあっても驚きはありませんでした。そして、それは今回、花岡選手に対しても同じなんです。 ――ここで力選手を初めて見るファンにご自身を紹介してください。 「パンチ主体で圧力をかけてガンガン前に出るファイターです。右ストレートに自信があります。一発でも倒せますが、連打やカウンターでもKOします」 ――そうやってタネ選手もKOした? 「僕は2018年9月にプロデビューしましたが、その頃、ヨシキ選手はポンポン勝って輝いていて、自分が試合をするなんて想像できないくらいでした」 ――それがたった1年で勝利に至ると。 「試合の話をいただいた時から『イケる』しか思いませんでした」 (C)DEEP☆KICK――繰り返しになりますが、今回の花岡戦の大勝負も同様に? 「はい!」 ――そんな花岡選手の分析をお願いします。 「技が多彩で速いですね。当たり前ですが良い選手ですが倒して勝つのは自分です」 ――業界から注目される花岡選手からKO勝利となれば、その先の展望も気になるところです。 「再戦でもなんでもINNOVATIONのタイトルはいただきたいです。次いでWBCムエタイ日本王座も。それにRISEスーパーフライ級(53kg)も」 ――若さと勢いに溢れるルーキー対決のメインイベント、非常に楽しみです。 「そうだ、花岡選手は前に動画インタビューか何かで見たんですけど、将来、消防士になりたいとか。実は、僕もなんです」 ――ということは? 「親近感があります(笑)。けど、KOで勝つのは自分です!」
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