ライト級タイトルマッチ、そして上の階級への挑戦を熱望した朝久
2020年12月13日(日)東京・両国国技館で開催された『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN』の一夜明け会見が、14日(月)都内にて行われた。
会見には第7試合で蓮實光(パラエストラ栃木)に3R1分48秒、KO勝ちした朝久泰央(朝久道場)が出席。前夜の試合を振り返った。
「対戦していただいた蓮實選手の人間力を感じたとても勉強になる、いい試合だったと思います。栃木まで吹っ飛ばすくらいの気持ちでやったのですが、どれだけ倒せそうな攻撃を喰らわせても全然倒れてくれなかったし、最後まで一発でひっくり返すような強さを感じました」
ライト級に階級を上げて好調ぶりを発揮し「階級を上げてから、けっこう倒すようになったんですけれど、階級を上げたからっていうよりも、20戦を超えたからどんどん倒しに行ってもいいなって。それが道場の考えでもあるし、これからもっと倒していけると思います」と自信を見せる。
試合後にはK-1ライト級王座への挑戦をアピールしたが、「(メインのタイトルマッチは)会場で見ました。ネットの情報を目にしますが、林チャンピオンの強さは戦った自分やゴンナパー選手には分かります。一般的には分かりづらいかもしれませんが、あれだけのパワーを身につけているだけでもどれだけ練習してきたのかが分かります。林チャンピオンが持っていたからこそのベルトの輝きだったのかと思います」と前王者の林を称え、「そういったところを僅差ながらでも上回ったゴンナパー選手の強さを感じた試合だし、次、このベルトを獲るのはオレだなって気持ちになりましたね」と、改めて意欲を燃やす。
ゴンナパーの印象を聞かれると「母国を思う気持ちの強さと、家族愛をとても感じました。もちろん、僕は日本を当たり前に好きなんですけれど、異国の地で戦うゴンナパー選手の離れた国を思う気持ちの強さを感じました。でも技術的な面に関しては、僕も自信あるし、スピードもパワーも自信あります」という。
挑戦が実現するとすればいつくらいがベストかと聞かれると、「ゴンナパー選手は国に一回帰るというのを耳にしました。僕としては試合前から足の骨が折れている状態で、怪我を万全に治した状態で。ゴンナパー選手も日本に戻ってきてちゃんと練習して、お互いがベストな状態で戦えればそれが一番いいと思います」と、実は試合前に右足を骨折していたことを打ち明けた。
「試合に出る選手はそれだけ練習していると思うし、少なからずみんな怪我しているので、そんな大したことではないと思います。前回の弘輝選手との試合の時に足の骨が二本折れていて、弘輝戦のあとに今回のオファーをいただいて、その頃はまだ折れてると分かっていなかったので、試合を受けると言って。そうしたら痛みがひかなくて調べていくうちに骨が折れていて、もう1カ所は陥没していて。ランニングができなかったので、田んぼ道を軽トラをゆっくり押したり、工夫しながら練習していました。
折れたのは右足ですね。解説の魔裟斗さんが言ってたと思うんですけれど、オーソドックスで動くと骨がうずいて、サウスポーだと俊敏に動けたんです。そういったところも魔裟斗さんが解説で言ってくださってて『ウワー、スゲーな』と思いました。オーソドックスは多少負担がありましたけれど、気持ちとみなさんの応援のおかげで乗り越えることができたと思ってます」
また、かねてより口にしている階級を超えた戦いについては「昨日の試合を見て分かったと思うんですけれど、攻撃をよければ、僕は階級も関係ないと思っているので、どんどん上の階級にも挑戦したい。相手がヘビー級でも攻撃をもらわずに、一撃当てれば人間は倒れると思うので、一番デカいヤツまでやっつけたいと思っています。朝久空手はどんな相手でも倒せるのが強みだと思っているので。ヘビー級のパンチでも当たらなければ子どものパンチと変わらない。スピードを活かして、頭に一撃食らわせれば倒せると思ってます。
この階級ではハッキリ言って、僕はタイトルマッチしか相手がいないと思っているので。この階級に出るならタイトルマッチだけしかしないくらいの気持ちでいます。上の階級に関しては65kgだったり67.5kgだったり、そのためのスーパーファイトっていう仕組みがあると思うので。スーパーファイトでよければ、65kgでも70kgでも何kgでも、僕はこの身体でやっつけようと思っています」と、改めて無差別級への挑戦を熱望した。
そして、試合後のマイクで「12月13日は僕のばあばの誕生日なので、この勝利を捧げたいと思います」と話したことについて「家族を通してのメールのやりとりで、とても喜んでいたっていう話を聞いて。また地元のほうに帰って落ち着いたら、集まって誕生日を祝いたいなと思います」と語った。