2020年11月29日(日)大阪・住吉区民センター大ホールにて、「DEEP&PANCRASE大阪大会」が開催された。※今大会は新型コロナウイルスの感染防止のため通常の2kg増しの契約体重。試合はツイキャスPPVにてライブ配信された。
▼メインイベントPANCRASE公式戦 バンタム級 5分3R○アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブルテリア・ボンサイ) 63.0kg[判定3-0] ※30-27×3×福島秀和(BLOWS) 63.05kg
PANCRASE公式戦では、バンタム級+2kgで、PANCRASEランキング1位のアラン“ヒロ”ヤマニハ(ブルテリア・ボンサイ)を地元の福島秀和(BLOWS)が迎え撃つ。
ヤマニハは、2017年以降は上田将勝、藤井伸樹、金太郎相手に敗れたものの、2019年7月のTSUNE戦で3R TKO勝ち、復活を遂げると、続く10月大会で春日井たけしから2度のダウンを奪い判定勝ち。 2連勝をマークしている。
対する福島は、2018年にTSUNEに判定負けも山本哲也に判定勝ち。続く林大陽戦で一本勝ちと2連勝。しかし、2019年は春日井たけしに判定負け後、2020年2月にブラッディ・ファンにも判定負けで2連敗。8月に地元・大阪で平田丈二に判定勝ちし連敗から脱している。
王者ハファエル・シウバとのブラジル対決も視野に入るヤマニハを、福島は再び地元で止めることが出来るか。前日計量後、ヤマニハは「明日の闘いは戦争になるだろう」と激闘を予告。BLOWSの福島も「メインイベンターとして大阪大会をしっかりと締めます」と語っている。
1R、ともにオーソドックス構え。ヤマニハの右前蹴りを掴んだ福島だが、逆にテイクダウンはヤマニハ。ここはすぐに立つ福島はシングルレッグも切ったヤマニハがバックに。亀になる福島はハーフガードにしてフルガードにしようとするが、その際でパスするヤマニハ。
すぐに亀になり立とうとする福島だが、ヤマニハはサイドバックでコントロール狙う。正対しフルガードにする福島。ヤマニハはインサイドから細かく脇腹にパウンドする。福島は残り1分をクローズドガードで凌ぐ。ジャッジ3者ともヤマニハを支持。
2R、右アウトローを当てるヤマニハ。さらに歩きながら左前蹴り。掴もうとする福島だが抜かれる。右から左をヒットさせるヤマニハ! 左ハイにも繋ぎ、右ローに福島がバランス崩して下に! 蹴り上げの動作に体を離したヤマニハはスタンド勝負か。
左ジャブを伸ばす福島。ヤマニハもジャブから右アッパーで押し戻すと打撃で前に。福島の打ち終わりに連打で返していく。蹴り足は取られても構わないヤマニハは上下に散らして首相撲ヒザ、右ロー。
福島も圧力をかけてワンツーで前に詰めるが、前足をカーフで狙われる。しかし、コーナーに詰めたヤマニハのヒザ蹴りがローブローに。再開。福島は左目を腫らすが右を振る。ジャッジ3者ともヤマニハを支持。
3R、後がない福島だが、ヤマニハの左右の圧力、さらに右ローに身体が流れる。それでもワンツーで組みに行く福島。そこに首相撲ヒザを合わせるヤマニハ! コーナーを背にしながらもジャブの刺し合いで勝ると、右ミドルも。前蹴りから左を当てる福島!
しかしコーナーから出るヤマニハは右のカーフキック! さらに右ローを効かすと左右ラッシュで前ヘ! 右前蹴りも腹に効かせると福島がダウン。そこにヒザ蹴りを叩き込むヤマニハ。福島は鼻血も多くなるが、気持ちは切らせず。ヤマニハはハーフからヒジ&パウンド。ゴングに福島はすぐには立ち上がれず。
判定は3-0(30-27×3)でヤマニハが勝利。右手を上げビルドアップされた肉体を大きく広げた。
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▼セミファイナルDEEP公式戦 63.2kg契約 5分3R×赤尾セイジ(パラエストラ天満) 62.95kg[1R 4分59秒 TKO]○高野優樹(FIGHT FARM) 63.15kg
63.2kg以下契約(5分3R)では、赤尾セイジ(パラエストラ天満)と高野優樹(FIGHT FARM)が対戦。
バンタム級の赤尾は、2018年12月の大塚隆史戦での判定負け後、2019年4月のDEEP大阪大会で瀧口脩生に判定勝利。7月のHEATバンタム級王座決定戦では春日井たけしに2R、リアネイキドチョークで一本負けも、11月の「DEEP&PANCRASE大阪大会」で城田和秀を判定で下している。黒星と白星を交互に繰り返している赤尾は、連勝をマークしたいところ。
対する高野優樹は、2016年6月に釜谷真のギロチンで一本負けも、2016年11月に沼倉雄太に判定勝ち。2017年3月には若菜千明に腕十字で一本勝ちで連勝も、7月に窪田泰斗に判定負け。10月に城田和秀に1R TKO勝ちを収めて以来、2年間試合から遠ざかっていたが、ハワイのグレイシー・テクニッスク・ホノルルで武者修行を積み、心機一転、FIGHT FARMに移籍。
2019年12月に2年ぶりの試合でいきなり元王者・大塚隆史と対戦するも判定負け。2020年5月6日大会で米山千隼と対戦予定だったが新型コロナウイルスの影響で大会が中止に。8月にプロ修斗4勝1敗の笹晋久と対戦し、1R、テイクダウンにギロチンチョークを合わされ一本負けで2連敗となっている。
ケージレスリング&スクランブル柔術に強い赤尾はレスラーの大塚隆史に判定負け。その大塚に同じく判定負けしている高野は、ピュアレスリング&ボクシングをいかに組み合わせてくるか。
前日計量後、赤尾は「自分のジム(パラエストラ天満)を立ち上げて初めての試合なので、しっかりと勝つ姿を見せます」と意気込み。高野は「この状況で試合ができることに感謝しています。高野優樹をしっかりとアピールして、ベルトに近づきます」と王座戦線進出をアピールした。
1R、ともにオーソドックス構え。右のカーフキックから入る赤尾はニータップも、最初の組みは切る高野。今度は低いダブルレッグも高野は切る。
右を振って前に出る赤尾。さらに右カーフ。左ジャブ。右カーフに高野はバランスを若干崩す。左インローも当て、攻め手を休めず前に出る赤尾をいなして体を入れ替えコーナーで組んだ高野。四つにした赤尾は突き放す。
左前蹴りから歩いて右ストレートを振る赤尾! 組んで押し込む高野は鼻から出血。高野はボディロックに組み、リフトしテイクダウンするがすぐに立つ赤尾。クラッチが組んだままの高野に、アームロックから後方に回す赤尾だが、立ち上がった高野は、左右を強打し、右ハイ、ラッシュ。崩れた赤尾にパウンドラッシュした高野が、1R4分59秒、逆転のTKO勝利を決めた。
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▼第5試合DEEP公式戦 63.2kg契約 5分2R○中本龍平(BLOWS) 62.85kg[1R 4分05秒 TKO] ※右フック×藤田健吾(総合格闘技道場reliable) 63.05kg
1R、ともにオーソドックス構え。思い切りのいい右を振る中本。さらに右ローを外から打ち込む。藤田も右ロー、さらに左インローを4発前足に当てる。中本の左の打ち終わりに組みに行く藤田だが、コーナーで突き放す中本は、中央に戻すと右のオーバーハンド! 強烈な1発にダウンした藤田にパウンドですぐにレフェリーが間に入った。
▼第4試合PANCRASE公式戦 フェザー級 3分3R○冨田翔市(パラエストラ東大阪) 67.6kg[判定3-0] ※29-28, 30-27×2×ハンセン玲雄(総合格闘技道場reliable) 67.7kg
▼第3試合PANCRASE公式戦 フライ級 3分3R○久保健太(GSB多治見) 58.5kg[判定3-0] ※28-27, 29-27, 29-26×大空(パンクラス大阪稲垣組) 58.4kg
▼第2試合PANCRASE公式戦 ウェルター級 3分R×網藤雄太(スパーク) 78.6kg[1R 0分52秒 リアネイキドチョーク]○木下憂朔(パンクラス大阪稲垣組) 78.9kg
▼第1試合DEEP公式戦 63.2kg 契約 5分2R×綿谷誠(BLOWS) 63.15kg [2R 4分51秒 腕十字]○平澤宏樹(Martial Artrs Fighter Team侍)62.95kg
【ツイキャスPPV生配信】
■2部 配信日時:11月29日(日)LIVE START 17:15/試合開始 17:30 1,500円(税込)