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【ONE】チャンミンをKOした高橋遼伍、斎藤裕の勝利に「格闘技ってちゃんと実力があるやつが光らなきゃ」

2020/11/27 15:11
【ONE】チャンミンをKOした高橋遼伍、斎藤裕の勝利に「格闘技ってちゃんと実力があるやつが光らなきゃ」

(C)ONE Championship

 2020年11月20日(金)、ONE Championship「ONE:Inside the Matrix 04」シンガポール大会が配信。フェザー級で日本の高橋遼伍が韓国のユン・チャンミンを2R2分52秒、右アッパーを効かせてのラッシュによるKOで下した。

 1月に後に王者となるタン・リーにKO負けを喫していた高橋。再起をかけて4連勝中のチャンミンとの試合に臨むにあたり、試合前は「ONEに囲われテレビの企画で出てきたぽっと出のファイターに、修斗の叩き上げとして負けられない」と決意を語っていたが、予告通り、危なげない試合運びでチャンミンをいつものように“解体”した。

 試合後、高橋は、ONEの公式インタビューと、自身のコントユニット「ミディクロリアン」のミディクロちゃんねるに出演。試合を振り返った。

「連敗できないからプレッシャーを感じながら試合をして、身体よりも心がとても疲れた。身体的にはノーダメージ」と連敗できないプレッシャーのなか、試合に臨んでいたことを吐露した高橋。

 期待のホープと実際に対峙した印象を、「身体が大きく打撃のプレッシャーが強かった。組んだときに無茶苦茶、力が強くて、四つに組んだときも自分のタイミングで行けると思って行ったけど粘られたから、だいぶ……力が強かった。足払いも想定してなくて、自分の打撃の対策もしていてやりにくかった」と語った。

 高橋の動きが研究されるなか、ゲームプランはチャンミンの独特のワンツーに右を合わせることだったという。

「チヤンミンはジャブからワンツーで入ってくるときに頭の位置があまり動かない。そこにカウンターで右のクロスを合わせる練習をしていた。そして、自分が打撃でプレッシャーをかけることが出来たらローキックを蹴っていこうと。でもローは警戒されているから距離が遠い。ローにカウンターを狙われないように注意し、相手が前に出てきたから噛み合った」

 ラウンド間にコーナーから「『ローキックが効いているから焦らずに時間をかけて戦え』と指示された」という高橋。2Rに右のカーフキックを2発当てると、足が流れたチャンミンは挽回するように、顔を前に出しながら左ジャブを突いて来た。そこに高橋は右クロス! 腰を落としたチャンミンに的確に連打を当てて、レフェリーを呼び込んだ。

 今後について、「もう一度タン・リーと試合がしたい。マーティン・ニューイェン? 当てられそう。全然オファーが来れば。ファイターは相手を選んでいたらアカン」と、タン・リーへのリヴェンジを目標に掲げた高橋だが、今回の試合では、ある疑惑が持ち上がっている。

「ミディクロリアン」の相方の江見拓也が試合画面を見て指摘する。「(カード画像で高橋が)精悍な顔して175cmと書かれていて、チャンミンは173cm。試合前のフェイス・トゥ・フェイスを見たら、チャンミンの方が4~5cmデカい。あなた、サバ読んでるでしょう? 実際は169cmやんか。6cmもサバ読んでる人、見たことない!」と突っ込み。

 高橋は苦笑しながらも「覚えてないな。175とか書いたかな? 実際? 170……って(修斗の)プロフィールに書いてるけど、ホンマは168やねん(笑)」と、実は7cmもサバを読んでいたことを告白。さらに、「もっと正確に言うと、167.8cmとかやねん。3段階でサバ読んでる(笑)」とカミングアウトした。

「世界で170は恥ずかった?」と江見に問われ、「次、ONEで試合するときは177と書いとくわ」と答える高橋。高橋のプロフィール画像の身長がどこまで伸びていくのか、今後も注目だ。

 今回は、コロナ禍のなか、シンガポールでの隔離生活を経て、試合に臨んだ。

「海外で試合をすると思いがけないハプニングは多々あるけど、それを経験するためにONEで試合をしている。コロナ禍にも関わらず海外で試合をした、その貴重な出来事は自分の経験したかった事で苦労した事はない。今回のコロナの難しい経験は楽しかった。苦労した事を強いて言うなら、ホテルの部屋で暇すぎたこと(笑)」と、この時期の海外大会が糧になったという。

 高橋の試合が放送された同じ週末には、RIZINで斎藤裕が朝倉未来に、扇久保博正が瀧澤謙太に、ともに判定勝ちするなど、修斗勢が世間で注目の新鋭を下している。

「斎藤チャンプとは同じ修斗で試合こそしなかったけど、コツコツとやっているのは知っていたし、同じ時期の修斗を頑張ってやってきた。いまひとつパーンと(ブレーク)来なくて、今回来た。試合終わって泣いて喋ってたのも良かった。嬉しい。格闘技ってちゃんと実力があるやつが光らなきゃ。肩書きとかでピックアップされがちだけど、結局、最後はこういうやつが勝つなって」と、修斗で切磋琢磨した選手たちの活躍に、喜びを表した。

 最後にファンに向けて、「自分のファイトを、生き様を見届けてくれてありがとうございます。この勝利の瞬間の為だけに今を生きています。勝ちの味が美味しいことは自分が一番、分かっています、この快感をまた味わう為に、明日からまたトレーニングをします。次も勝利を見せたいと思います!」と、2021年に向けて連勝を誓った高橋。“KAITAI”の次なる標的は誰になるか。

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