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2020年11月21日(土)大阪城ホールにて、「Yogibo presents RIZIN.25」が開催され、第3試合で朴光哲と白川陸斗が対戦した。
▼66.0kg 5分3R ※ヒジあり
×朴 光哲(フリー)
[3R 4分19秒 TKO]
○白川陸斗(志道場)
この大会から所属がフリーとなった朴。公開練習でもKRAZY BEEではなくKIZUNA BASEでの練習を披露しており、KRAZY BEEを離れた選手たちはそれぞれのチームや出稽古で練習を続けている。
試合は、朴が序盤から半身気味の構えから老獪なジャブ&ローでペースを握る。白川の前進も巧みにいなし、コーナーでも体を入れ替え、詰めてくる白川に左ボディを突き、右のカーフキックを当てる。
しかし、白川もボディストレート、右オーバーハンドと危険な打撃を返すと、3Rに詰めて来た朴の頭の下がったところに右アッパー! カウンターでもらった朴はダウンし、残り1分を切ったところで朴の右の打ち終わりに、白川は左フックから歩くように得意の右ストレート! 尻餅を着いた朴に、サッカーキックを当てるとすぐにレフェリーが間に入った。
3R 4分19秒 TKO。終始仕上がりの良さを感じさせる動きで有効打を当てた朴だが、ダメージの蓄積か、終盤に反応と耐久性に欠け、1発の逆転劇でマットに沈んだ。白川は諦めずに前に出続けて強打を振ることで、終盤のチャンスをモノにした形だ。
白川は、THE OUTSIDER時代に対戦しプライベートでも親交のある朝倉未来・海兄弟らとトライフォース赤坂で練習を積んできた。2020年8月9日のRIZIN横浜大会で萩原京平に3R TKO負けも、怪我もあり本調子にはほど遠い内容で苦杯をのんだが、2020年11月1日のDEEPで、オーロラ☆ユーキを相手に1R 2分でTKO勝ちし、復活を果たしており、これで2連勝。
勝因を「一回、フラッシュダウンを取ったときに、休んでしまったけど、最後まで倒しに行こうとした結果、前に出たらあまりジャブをもらわずアッパーを合わせれて、ダウンを取ることが出来た」と振り返り、「もっと実力を付けて、RIZINの常連さんになれるように頑張りたい」と語った。
朴は、2020年より日本を主戦場にし、2月のRIZIN浜松大会で突如、朝倉未来に対戦要求し、4月に予定されていた横浜大会で引退をかけて朝倉と対戦予定だったが、新型コロナの影響で大会自体が中止となってしまい、8月の仕切り直しの一戦で修斗のホープ・青井人に判定負けしていた。今回の試合で、ONEから数え5連敗となる。
試合後、43歳の朴は冒頭で「もうお腹いっぱいです。ありがとうございました」と挨拶し、「この世の中で貴重な格闘技大会の貴重な枠を、こんなおじさんが頂いているので、有望な若者に譲っていきたい」と引退を表明した。
アマチュア修斗を経て、2001年のプロ修斗から、HERO'S、CAGE FORCE、DREAM、ONEと渡り歩き、MMA26勝16敗2分。立ち技でもK-1に出場するなど50戦近くをマット上で戦った。コロナ禍で海外選手が来日できない中、最終章でRIZINに出たことを朴は、「まさか自分が、こんなキラキラした日本のメジャー団体に出させてもらえるとは思っていなかったんで、すごく光栄だし、いい思い出になるのかなと思います」と語っている。
朴光哲「もうお腹いっぱいです。ありがとうございました」
──試合後の率直な感想をお聞かせください。
「もうお腹いっぱいです。ありがとうございましたって感じで」
──対戦を終えて、相手の印象は違いましたか。
「トレーニングを一生懸命頑張ってるんだなという感じですかね」
──試合を終えたばかりですが今後の展望を教えて下さい。
「今後は青年実業家目指して頑張ろうかなと思います(苦笑)」
──「お腹いっぱい」というのは、現役生活についてですか?
「そうですね。前回は悔いしか残っていなかったので、今回はいかに悔いが残らないように試合をするか、出し惜しみなく。今日、やっていて、自分がやろうとしていたことはほぼやってたし、それで負けるんだったらもう良いかなって感じですかね。
──終盤までジャブ&ローで制していたように思います。最後にダウンを奪われたのは……。
「まあ、長くやっているんで、ちょっと打たれ弱くなっているのはもちろんあるし、ということですかね」
──本当に……本当に引退ですか?
「分かんないっすよ?(笑)ウソウソ。もう流石に、分かんないですけど、3年、4年後にひっそりとやるかもしれないし。だけど、今できることは全部やったし、いい加減本当に、この世の中で貴重な格闘技大会じゃないですか。貴重な枠をこんなおじさんが頂いているので、有望な若者に譲っていきたいなというのはあります」
──様々な団体を渡り歩き、キャリアの終盤でRIZINに上がったことをどのようにとらえていますか。
「まさか自分が、こんなキラキラした日本のメジャー団体に出させてもらえるとは思っていなかったんで、すごく光栄だし、いい思い出になるのかなと思います」
白川陸斗「ヒリヒリした打撃戦が出来た」
──試合後の率直な感想をお聞かせください。
「率直な感想は、嬉しいですね、しかもKOという形で勝てて。でもまあ、反省点の多い試合だったと思います」
──対戦を終えて、相手の印象は違いましたか。
「(相手の印象は)違うことはなくて、やっぱりすごいカウンターというか、いろんなフェイント合わせてきたりとか、フェイントを多用してきてパンチを合わるのも上手かったし、すごいヒリヒリした打撃戦が出来たなと思っています」
──今後の展望を教えて下さい。
「とりあえず8月のRIZIN.22で負けて、今回、急遽参戦が決まって反省点は多いですけど、KOで勝てました。今後、RIZINで主力になるようにやっていくためには、もっともっと強くならなくちゃいけないし、実力をつけなアカンと思ってますし、それで実力も付けて、RIZINの常連さんになれるように頑張っていこうと思います」
──朴選手のジャブ&ローももらいながら、最後はダウンを取ることが出来ました。その要因は?
「練習のときから、朴さんのジャブにカウンターを合わせる練習をしていたので、右のクロスカウンターを狙っていました。カーフキックは蹴ってくるとは思っていましたので、逆にそこにカウンターを2、3発撃ち返そうと思っていたんで、それが出来るシーンと出来ないときとありました。焦りはなかったですけど、大振りになったところはありました。
一回、フラッシュダウンを取ったときに、休んでしまったんです。でもやっぱり魅せる試合をしたくて、両者立ったときに──たぶん、あそこまでの判定でも勝っていたと思うんです。逃げ切って。でも最後まで倒しに行こうと行った結果、前に前に出たらあまりジャブをもらわずアッパーを合わせれて、ダウンを取ることが出来たんかなと思いますね」
──進化の手応えは?
「技術面では正直、半分もやってきたことが出せてない試合だったと思います。でも気持ちの面では、2連勝して成長できたかなと思います」