扇久保博正「負けたら辞めようと思っていた」
──試合を終えた率直な感想からお聞かせください。
「本当に今回負けたら辞めようと思ってたんで、勝ててよかったです。本当に嬉しいです」
──試合前と相手の印象は違いましたか。
「うーん、もっとガンガンくるかなと思ってたんですけど、そこが少しだけ違いました」
──今後の展望を教えて下さい。
「今後ですか……まだちょっと何も考えられないです。また頑張っていこうと思います」
──どのような作戦だったのでしょうか。
「いつもどおり打撃もやりながら、テイクダウンして一本狙っていくという作戦でした」
──あれほど身長差のある滝澤選手に最初から左の蹴りが当たっていました。
「向かい合ったときに、距離が僕の距離だったので打撃でもいけるかなと思いました。ハイキックは常に狙っています」
──実際のところ、全体の完成度としても、ご自身のほうが上回っていると感じていましたか。
「そうですね。でもやってみなければ分からないとも思っていたので、かなり警戒はしていましたね」
──テイクダウンの際で、腕をひっかけられてテイクダウン出来なかった場面がありました。あそこは動揺はしなかったですか。
「いやもう、全く手が引っかかったとかも気づいてなかったので、ただ(テイクダウンを)切られたなという感じで、それはあとで聞きました」
──負けたら辞めようと思っていた、というのは?
「本当に、ここで負けているようでは、先には進めないと思っていたので、それぐらいの覚悟で臨んでいました」
──勝利後のマイクで、バンタム級グランプリ開催を要求していましたが、それはどんな気持ちからでしょうか?
「言えば盛り上がるかなと思って、一応、言っときました(笑)。あんまり盛り上がってなかったですかね?」
──いえいえ(笑)。今後のところはグランプリ開催よりも、「まだ何も考えられない」というのが本音のところですか?
「本音のところは、ちょっと今は考えてないです。ご飯いっぱい食べたいです」
──メインで斎藤裕選手が勝利しましたが、修斗出身の二人がこういった大事な試合で勝ったことについてはどう感じていますか。
「お互い修斗の現役チャンピオンで、すごい嬉しいです。斎藤くんが勝ってくれて。良かったです」
──扇久保選手は今日の勝利によって、日本のバンタム級が盛り上がっているなかで、ご自身がまだトップ戦線でやれるということを証明しましたが、年末の朝倉海vs.堀口恭司選手の試合も含めて、この先どうなると思いますか。
「朝倉選手や堀口選手とやるには、まだもうちょっと勝ち続けないといけないと思っているので、別の選手とやって勝ち続けて、また2人と戦えればいいなと思います」
瀧澤謙太「左ハイは見えなかった。スタイルチェンジしないとこれ以上は勝てない」
──試合後の率直な感想をお聞かせください。
「めちゃくちゃ悔しいですね。最後、左ハイは見えなかったですね」
──対戦を終えて、相手の印象は違いましたか。
「違いはなかったですね。考えていたのと同じでした」
──今後の展望を教えて下さい。
「もちろんベルトを目指してやります! で、スタイルチェンジも考えます。今回ちょっと。これじゃダメだと思ってるんで、スタイルチェンジします」
──スタイルチェンジというのは、よりMMAとして戦う必要があるということでしょうか。
「MMAの練習をずっとしてきたんですけど、僕はテイクダウンを切って打撃で倒すというスタイルでやってきたんで、そうじゃなくて、自分からテイクダウンに行く、ちゃんとしたMMAをこれからもっとやっていかないと、これ以上は勝てないなと思いました」