キックボクシング
インタビュー

【REBELS】軽量級のエース老沼隆斗「僕は渋く、昭和のキックファンに受けるシブ路線でいく」

2020/11/18 19:11
 2020年12月6日(日)東京・後楽園ホール『REBELS.68』(昼の部)にて、52.0kg契約3分3R延長1R REDルールで心直(REON Fighting Sports Gym)と対戦するREBELS-RED スーパーフライ級王者・老沼隆斗(STRUGGLE)のインタビューが主催者を通じて届いた。  老沼は空手仕込みの多彩な蹴り技で2018年6月に王座に就き、REBELS軽量級のエースとして君臨。これまで2度の王座防衛に成功している。9月の『KNOCK OUT』ではNJKFバンタム級2位・清志(新興ムエタイジム)を上段後ろ回す蹴りでKOしてインパクトを残した。戦績は15勝(6KO)3敗1分。 仕事もトレーニング、エレベーターを使わずに階段を使って上り下り ――前回9月KNOCK OUTでの清志戦を振り返っていただきたいのですが、見事な上段後ろ回し蹴りで2RKO勝ちでした。あの技は狙っていたものでしたか? 「試合の流れでこれはイケるなと思った技を出したら見事にはまりました。試合前は蹴り、パンチでも何でもイケると思っていて、たくさん技を用意していました。正直なところ、上段後ろ回し蹴りで倒すとは思っていなくて、ベストなタイミングで当たりました」 ――たくさん技を用意していた中で予想外の技でのKO勝ちは消化不良の気持ちもあるのでしょうか? 「KO勝ちできて嬉しいのでそれは特にありません(笑)。今まで僕はKO勝ちが少なかったので、この波に乗れたらいいなと思います」 ――鮮烈な一撃は年間最高KOの呼び声も高く、今回はあれ以上のKOを期待するファンもいるかもしれませんね。 「次の相手の心直選手は巧い選手なのでどうKOしようかじっくり考えているのですが、前回みたいに試合の流れの中で出してビックリするような技でKOできたらいいなと思います」 ――清志戦以降、練習で強化していることはありますか? 「自分の持ち味である蹴り技をさらに磨きつつ、パンチも強化しています。全体的に技の精度は上がってきています」 ――蹴り技主体の攻めでありながら無尽蔵のスタミナで手数の落ちないところも老沼選手の魅力ですが、あのスタミナはどのように身に付いたものなのでしょう。 「5~10Kmの走り込みも結構していますし、練習でサンドバッグを4~5Rとたくさん蹴っていることが、そのまま試合に繋がっているんだと思います。1Rの中で、2秒に1回の割合で蹴ったり、できるだけたくさん蹴り込むことも意識しています。  あと、普段の仕事は弁当の配送をしているのですが、結構な重さがある時でもエレベーターを使わずに階段を使って上り下りして、仕事もフィジカルトレーニングの時間だと思ってやっています(笑)。ちなみに駐車場が地下2階で配達先が7階と、あまりにもきつすぎるビルもあります(苦笑)。いつも試合が終わっても動けるぐらいスタミナが残っていて、次も3分3Rしかないので全然余裕です。蹴り中心の攻防でも10Rぐらいいけるスタミナはあるんじゃないかなと思います」 心直選手は試合が終わった時には全身が赤くなっている ――今回の相手、心直選手についてはどのような印象がありますか? 「心直選手の師匠が健太選手ということもあって、本人もテクニシャンだなと。僕と同じく蹴り主体の選手で油断はできない相手ですが、しっかり倒したいと思います。蹴りで負けることは絶対にないので、蹴り勝つ自信もあります。僕は空手ベースの蹴りで、近い距離でも遠い距離でも蹴ることができるので他のキックボクサーとは蹴りの質が違います」 ――警戒していることはありますか? 「心直選手は蹴りのカットがうまいので、そこで自分の足を痛めないようにしないといけないところでしょうか。逆に心直選手は凄く色白でインローやミドルが入ってどこが効いているかが分かりやすく、試合が終わった時には全身が赤くなっていることになります(笑)」 ――今回はノンタイトル戦ですが、チャンピオンとしてどういう試合を見せたいですか。 「チャンピオンということには自信を持っているのですが、そこに意識しない方が自分らしく戦えます。そうすることで自然に魅せられる試合もできると思います」 ――今回はご自身の試合を含めてスーパーフライ級では2試合が組まれています。過去に対戦している白幡裕星選手と泰史選手の二人が対戦しますが、そこは意識していますか? 「僕は白幡選手に勝って、泰史選手に負けているので、この試合の結果は凄く気になるところです。僕のタイトルの次期挑戦権を懸けた戦いになると思うのですが、特にどちらと対戦したいというのはありません。今の状況では難しいところではありますが、僕はタイ人選手と戦っていきたいですね」 ――それは師匠の鈴木秀明会長がムエタイキラーとして名を馳せたことも影響はありますか? 「そうですね。ムエタイが立ち技最強と思っているので、そこで自分が勝ちたい気持ちが強い。来年はタイ人に勝って世界のタイトルが欲しいですね」 ――所属している「STRUGGLE」といえば、ぱんちゃん璃奈選手の活躍が目立っています。意識はしていますか? 「刺激にはなりますが、僕とは路線が違います(笑)。彼女は凄く強くなっていてもっと注目されてもいいファイターだと思うんです。華やかなのでもっと大きな舞台にどんどん出てほしいですし、女子キック界を盛り上げて欲しいのですが、僕は渋く、昭和のキックファンに受けるシブ路線でいこうと思っています。鈴木会長の現役時代のファンが飛びつくような、気持ちの見えるようなファイターになりたいと思っていて、今回も自分らしく戦ってもっとファンを増やせるように頑張ります」 老沼隆斗(STRUGGLE) Ryuto Oinuma1998.8.4生/東京都足立区出身/22歳/161cm/オーソドックス/19戦15勝(6KO)3敗1分REBELS-REDスーパーフライ級王者
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