▼第7試合 セミファイナル Bigbangスーパーライト級タイトルマッチ 3分3R
△昇也(士魂村上塾/王者)
ドロー 判定0-1 ※28-29、29-29×2
△稲石竜弥(チームOJ/元Bigbangライト級王者/挑戦者)
※昇也が初防衛に成功。
昇也は昨年12月のBigbangで行われた王座決定戦を制してBigbangスーパーライト級王者となった。今年3月の『村上祭』ではMA日本ウェルター級6位・浅井悠太と激しい打ち合いをして勝利を奪っている。サウスポーから多彩な蹴り技を繰り出し、左フックを強打するタイプ。9月の『KNOCK OUT』では鈴木千裕と打ち合いの末にTKO負け。今回が初防衛戦となる。
稲石はレベルス、ビッグバン、Krushなど様々なリングを渡り歩き、3本のベルトを腰に巻いた。“変態的”と称されるトリッキーな動きが持ち味だ。2019年9月は秀樹、12月は与座優貴にそれぞれ判定負けを喫したが、今年7月のRISEではKENTAから勝利した。
1R、サウスポーの昇也の左ハイがかすめる。稲石の独特の軌道を描く左右フックに左フックで対抗し、左ミドルを蹴ると稲石が一瞬腰を落とす。立て直した稲石は左右フックを下がりながら打つ。
2R、下がる稲石は昇也が入ってくるところにパンチを合わせに行き、右が顔面とボディへ決まるたびに右手を上げてアピール。昇也はなかなか近寄ることができず、このラウンドはあまり手が出なかった。
3Rも同じく稲石は下がって昇也が前へ出てくるところを右のパンチと左ミドルで狙い撃ち。昇也が左ストレートをヒットさせると左右フック4連打を叩きつける。昇也も左ストレートを打ち抜いていく。
判定はジャッジ1名が稲石を支持したが、2名がドロー。昇也が薄氷を踏むような思いで防衛に成功した。
昇也は「稲石選手は気持ちが強くてやばかったです。再戦したいです。必ず決着を付けます」と再戦を約束した。
▼第6試合 Bigbangスーパーバンタム級王座決定戦 3分3R延長1R
×戸井田大輝(戸井田ジム/MA日本同級王者)
判定0-2 ※30-30、28-30×2
〇鬼山桃太朗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
戸井田は空手をベースに持ち、パワフルな攻撃が持ち味。フルパワーのロー&ミドル、構えを左右にスイッチして放つ回転力のあるパンチ連打が目立つスタイル。2019年9月にKO勝ちで7戦無敗のままMA日本スーパーバンタム級王座に就いたが、11月のBigbangでK-1の亀本勇翔とBigbangスーパー・バンタム級王座を争い判定3-0で敗れて初黒星。8月のRISEでも良星に敗れ初の連敗を喫した。
岡山県出身の鬼山はKrushで連続KO勝利を飾っている注目の新鋭で戦績は3勝(2KO)1敗。「鬼に育てられた桃太郎」というキャラクター設定なのだという。
鬼山は犬、猿、そして雉ではなく鶏の被り物をしたセコンドを従えて入場。
1R。戸井田はステップで回り込み、ジャブと左インロー。鬼山のパンチを軽快にかわしていたが、コーナーを背負ったところで鬼山の右の大砲を浴びる。左右のショートで戸井田が大きくバランスを崩す。
2R、いきなり足を止めて左右フックで撃ち合う両者。戸井田はステップで離れる。この打ち合いで不利だった戸井田だが、右フックを3度当てて逆襲。しかし、鬼山は前へ出て攻撃の手を休めず、右の強打で戸井田を大きくグラつかせた。
3R、鬼山の左フック、右フックで頭が大きく揺れる戸井田。ステップで回り込みながらジャブを打ち、右ストレートにつなげる戸井田は右ストレートも当てに行くが鬼山の圧力に下がり気味。判定2-0で鬼山がプロわずか3戦目にして王座に就いた。
鬼山は「桃から生まれた鬼山桃太朗です。めちゃめちゃ嬉しいです。言うことを考えていたんですが忘れちゃいました。倒せなくてすいません。1Rから自分のペースに持っていけたのでよかったです。いいパンチをもらって転びそうになったんですが最後まで立っていられてよかったです。KRESTには偉大な先輩がたくさんいますが、僕も引っ張っていけるような選手になります」と勝利者インタビューに答えた。