キックボクシング
インタビュー

【REBELS】小原俊之、渡慶次幸平に「松倉選手とRIZINでやりたい? 僕が一回倒して黙らせてやりますよ」

2020/11/06 20:11
【REBELS】小原俊之、渡慶次幸平に「松倉選手とRIZINでやりたい? 僕が一回倒して黙らせてやりますよ」

ルックスに似合わず意外と毒舌な小原

 2020年11月8日(日)東京・後楽園ホール『REBELS.67』の第1試合70.5kg契約3分3R延長1RのREDルールで、渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)と対戦するJ-NETWORKミドル級3位・小原俊之(キング・ムエ)のインタビューが、主催者を通じて届いた。

 小原は183cmの長身サウスポー。NKBの「PRIMA GOLD杯 NKBミドル級トーナメント」では1回戦でNKBミドル級王者・西村清吾を1Rわずか23秒、ヒジ打ちによるTKOで破ったが準決勝で敗退。2019年7月には新日本キックで日本ミドル級王者・斗吾と対戦し、1Rにヒジでカットして流血に追い込み左ミドルで善戦したがダウンを奪われ判定負け。今回が1年4カ月ぶりの試合となる。

体重が100kgぐらいになり、ダイエット目的でキックを始めた

――REBELS初参戦が決まりました。まず格闘技を始めたのはいつですか?

「18歳ぐらいの時にラーメン屋でバイトしていた時に賄いが美味すぎて体重が100kgぐらいになり、友達から『そのままいったらやばいよ』と言われたのでダイエット目的で23歳からキックをやり始めました。今35歳なのでもう12年ぐらいやっていますね。最初は試合に出るつもりではなかったのですが、試合に出てみろと会長に言われてアマチュアの試合に出て20戦ぐらいやって1敗しかしていません。キックをやる前のスポーツ歴は小学生の時にサッカー、中学生の時に卓球をやっていました」

――アマチュア時代は好戦績ですね。格闘技のセンスは自分でもあると思っていました?

「自分はサウスポーなんですが、そこが一番良かったのかなと。183㎝の長身でサウスポーであることと相手がやりにくく感じたことがうまく噛み合って、勝ち星が多かったのかなと思います。でも佐藤孝也会長からは『練習にムラがある。調子に乗るな』と言われていて褒められたことがほとんどありません(苦笑)。佐藤会長もサウスポーでサウスポーの癖をよく知っているのでよくアドバイスしていただけます」


――プロデビュー後、数戦しか経験していない段階で他団体のリングでは、新日本キックの上位ランカー、NKBのチャンピオンクラスの選手との対戦が続いてますよね。

「新日本キックのリングで今野顕彰選手にKO勝ち(2017年11月19日)して以降はその試合が評価されたのか、急に対戦相手のレベルが上がって新日本キック、NKBのチャンピオンクラスと当てられようになりました。僕は今野選手と喜多村誠選手の新日本キックのタイトルマッチが好きでYouTubeのお気に入りリストに入れて何度も見ていました。自分の階級でこんな凄い選手がいるなんて凄いな~と思っていたら、まさか自分が二人と試合が決まるとは思っていませんでしたね。まだキャリアが浅いだけに怖かった反面、自分の実力はどうなのかな? と思っていたので憧れの2選手とやれて良かったです」

――格上の選手と試合をすることは自分にとってプラスになることは多いですか?

「そうですね。チャンピオンクラスと試合をすることは勝っても負けても身になることが凄く大きいです。試合に向けての準備、気持ちの入れ方はどの試合も変わりませんが、一戦一戦を無駄にしたくないのでどうせなら強い選手とやっていきたいですね。格下の選手とやっても楽しくないので、勝っても負けてもどうせなら格上の選手とやりたいです」


――最近の試合だと、昨年4月、NKBミドル級王者・西村清吾選手を1RKOした試合は衝撃的でした。

「ほぼ100%練習の成果が無意識に出た試合でした。西村選手はジャブ、ジャブ、ストレートを打つ癖があり、そのジャブとストレートに間があるので左ヒジを入れようと思って練習したらドンピシャでした」

――試合前は相手を凄く研究するタイプですか?

「相手の癖を見抜いてそのタイミングで打つことを研究しています。昔は相手が怖くて見ることが嫌だったのですが、最近は相手のことを研究して出せる技を用意しておけば、気持ち的に楽に戦えるようになりました。目で見るよりも先に身体が動くことを心掛けて練習しています」

――まるで精密機械ですね。

「今回もこれは入るんじゃないの? と思える技があるので、それが入ったら試合がすぐに終わるんじゃないかなと思います」

渡慶次はもう少し自分のレベルを知った方がいい

――今回REBELS初参戦が決まって心境はいかがですか?

「これまでに新日本キック、NKBといった老舗団体に上がっていたのですが、まさか自分が呼ばれるとは思っていなかった団体なのでかなり嬉しいです」

――対戦する渡慶次選手の印象を教えて下さい。

「ビッグマウスですよね。松倉(信太郎)選手とRIZINでやりたいなどとSNSで言っていますが、もう少し自分のレベルを知った方がいいのかなと思います。僕が一回倒して黙らせてやりますよ。ラウェイのチャンピオンなのでタフだとは思うのですが、特別にうまい選手ではないですし、そもそも攻撃が僕に当たるかどうか」

――煽りますね。

「ラウェイチャンピオンだからといって怖さはないですし、僕と打ち合いたいと言っているみたいですが、自分でそういう展開を作れるのか? という感じです。渡慶次選手は動きが遅いのでヒジを狙ったり、アウトボクシングに徹するなど、考えて戦おうと思います。ラウェイとキックは全然違うのでそこもわからせてやります。」

――ラウェイとキックは全く別物だと。

「渡慶次選手はラウェイで15戦の経験があり、キックは2戦目でルールがそもそもキックとラウェイでは違いますし、実力差も見せます。自分のレベルをもう一度再確認してもらって、キックとラウェイの違いを味わわせてやろうとも思います」


――かなり渡慶次戦に向けて自信が感じられます。ご自身としては完封勝利、KO勝利のどちらが理想の勝ち方ですか。

「KO勝利が華やかなんですが、完封+ヒジで切ってTKO勝ちするイメージができています」

――試合が楽しみになりました。練習ではどういうことを強化していますか?

「昨年7月、新日本キックでの斗吾戦以降1年4カ月空いていてだいぶフィジカルを中心に強化してきました。今までミドル級でやっていましたが、僕は元々身体の作りがミドル級の選手ではありません。今回はミドル級の体格でスーパーウェルター級の試合に挑むつもりでやってきました。今まではムエタイスタイルで足を使わずにリズムで戦っていたのですが、足腰の強化をしていたらアウトボクシング、インファイトができるようになったのでどういう試合ができるのかが楽しみですね」

――今回勝ってREBELSで目標としていることはありますか?

「渡慶次選手との試合はサウスポー同士の試合なので、綺麗な試合にならないと思うんです。次はオーソドックスの選手を用意していただいて綺麗に戦って完勝したいですね(笑)。何をしたいという具体的な目標はないので、次もREBELSに呼びたいと思っていただけるような試合をしたいと思います」

文・安村発

(プロフィール)
小原俊之(キング・ムエ) Toshiyuki Obara
1985.6.3生/愛知県清須市出身/35歳/183cm/サウスポー/15戦8勝(4KO)6敗1分

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント