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新型コロナウイルスの影響により延期となっている「DEEP JEWELSミクロ級トーナメント決勝戦」に出場予定だった古瀬美月(19歳・Y&K MMA ACADEMY)が結婚・出産のため長期欠場に。同トーナメント決勝進出を決めていたアム・ザ・ロケット(タイ)が初代DEEP JEWELSミクロ級王者に認定されたことが11月5日、DEEP事務局より発表された。
当初、同トーナメント決勝戦は、2020年5月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響により海外選手の来日が不可能に。「アムが来日できるタイミングで行う予定」だったが、古瀬が結婚、出産のため試合から離れる事となり、別ブロックから決勝に進んでいたアム・ザ・ロケットが初代DEEP JEWELSミクロ級チャンピオンに認定された。
長期欠場となる古瀬は主催者を通じて、「この度はアム選手との決勝戦に出場できなくなりお詫び申し上げます。しかし、ママとして強くなって、またこの舞台に戻って来ます」とのコメントを発表。
王者に認定されたアムもコメントで、「現在、新型コロナウィルスの影響で日本で試合できない状況が非常に残念です。今回DEEP JEWELSミクロ級のチャンピオンになりましたが、来年はDEEP女子のミクロ級、DEEP JEWELSアトム級の3冠を目指します」と、三冠獲得を宣言している。
関係者によれば、アムは年末から2021年にかけて来日予定とのことで、タレントが揃う女子ミクロ級~アトム級でどんな試合が組まれるか注目だ。
結婚と出産に向かうことを報告した古瀬は、柔道をバックボーンに、2017年、16歳でDEEP JEWELSでプロデビュー。AbemaTV『格闘代理戦争3rdシーズン』女子トーナメント準優勝で頭角を現した。
アトム級からミクロ級に階級を落として臨んだDEEPトーナメント1回戦では、元VALKYRIE女子フライ級王者・玉田育子に競り勝ち、決勝戦へコマを進めたものの、新型コロナウイルスの影響で2020年5月の決勝が中止となっていた。
2020年8月には『RIZIN.22』横浜大会でRIZIN初出場。浅倉カンナ(パラエストラ松戸)と対戦し、浅倉が1R1分35秒、パウンドによるTKOで勝利。試合後、古瀬は「デビューしてから長い期間休むことなく試合を続けて来ました。試合と試合の間の成長具合が短い分、成長具合を見せられないのもあるのでしばらく格闘技……試合から離れるつもりで今日リングに立ちました。(復帰は)いつになるか分からないですけれど、少なくとも1年、長くお休みをとらせていただきたいと思います」と休養を宣言。
試合後のSNSには「試合負けました。今日は自分にとって、節目…というか区切りを付ける。そんな日でした。応援してくれていた皆さん。今まで本当にありがとうございました。皆さんが居たからこそ、デビューから毎日頑張って来れました。感謝してもしきれません。ありがとうございました」と、一区切りをつけることを記していた。
なお、DEEP事務局によれば、古瀬はRIZIN出場前に妊娠検査も行っており、8月の試合時点では妊娠していなかったことが分かっている(※RIZINもDEEP JEWELSも試合前妊娠検査は必須)。
コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっていたミクロ級トーナメント決勝戦についてご報告させて頂きます。 pic.twitter.com/VUOgSHBtg2
— 古瀬美月 (@mizuki_furuse) November 5, 2020
今回の出産で「ママとして強くなって、またこの舞台に戻って来ます」という古瀬はまだ19歳。子育てを経て、プロファイターとして復帰する女子MMAファイターは少なくない。今回の公表に古瀬は自身のSNSでも「またいつか強くなってリングに戻ってきたいと思っています。見守っていただけると嬉しいです」と記している。