高い攻撃力を持つ寺島(右)が再起戦、斉藤は「パンチ力で勝負」とした
2020年12月19日(土)東京・後楽園ホール『Krush.120』の対戦カード第2弾が、10月29日(木)都内にて行われた記者会見で発表された。
スーパー・ライト級3分3R延長1Rで、斉藤雄太(K-1ジム五反田チームキングス)と寺島輝(TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER)が決定。
斉藤は2014年9月からKrushに参戦し、海斗、堀井翼、泰斗らと対戦。6月大会では元プロボクサーの大泉翔から延長Rで勝利をもぎ取り、K-1 JAPAN GROUPでの戦績を3勝6敗とした(通算戦績は4勝3KO7敗)。
寺島は極真空手と伝統派空手を学び、2019年4月にKrushでプロデビュー。そのデビュー戦から3勝3KOを達成し、2019年11月には初の国際戦で韓国人選手から判定勝ち。4戦無敗で今年3月のK-1に出場し、山崎秀晃に挑んだがKO負けで初黒星を付けられた。今回が再起戦。
会見に出席した寺島は「3月に負けてしまって、怪我もしてしまったんですけれど(蹴った足を負傷)、今年中にこの汚れをしっかり落として、年を越したいなと思います。そろそろ試合をしたいという意向も伝えましたし、その試合を組んでいただいて、K-1 JAPAN GROUPの皆様には感謝しています。呼んでもらったからにはもちろん倒しますし、JOKERジムとしての初陣は僕がこけてしまったんですが、最後はきっちり僕が派手に暴れて締めようと思っています」と、今年最後の試合に意気込む。
斉藤の印象は「試合が決まってから、少し映像を見させてもらったんですが、パンチのイメージですね。パンチの選手、パンチ主体でガンガン来る選手かなというイメージがありますね。まあ、それぐらいです」と評した。
寺島戦を経て、9月にK-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者となった山崎については「自分も一選手なので、一人の男として負けた相手にはやり返さないといけない。何かを学んだというよりは、一つの目標ができたっていう感じですかね。今回も相手が斉藤選手だからとか、山崎選手と斉藤選手を比べることはしないですし、リングに上がる選手の一人としてリスペクトを持ってますし、最強の相手だと思ってイメージして、1ミリも油断せずにしっかり仕上げて、試合に臨みたいなと思っています」と、山崎にはいずれリベンジしたいと話す。
一方、斉藤は「自分は今年34歳になっていいトシなので、1年1年が凄い大事です。今年は1試合しかできないのかなと思っていたところでこのオファーが来たので、K-1 JAPAN GROUPの関係者の方々には、試合組んでもらって本当にありがとうございます。オファーが来た時に相手が寺島選手と聞いた時に思ったのは、自分で股間王(堀井)と言っている人とかショータイム(大泉)とか言っている面白い方々との試合が多かったので、正統派な実力者とのマッチメイクだなと(笑)。ここをしっかり乗り越えたいなと思っています」との意気込み。
寺島については「多分、格闘技関係者ならみんな分かると思うんですけれど、相当強いですね。強いし、上手い選手だなと思っていて、まだ若いのでこれから3~5年後くらいにはK-1 JAPAN GROUPを担うのかなと。戦う相手を褒めるのもなんですけれど、それは素直に思いますね。なので、逆に今ここで自分が勝てば、未来に『斉藤、よく倒したよな』と言ってもらえると思うので、ここは取りたいですね」と、今のうちに勝っておきたいとした。
これを聞いた寺島は「いやいや、もっと早いですよ(笑)。何年後というよりは、できるだけ早くですね。自分としては早ければ早いほどいいでしょうし、言っても僕は6戦目で、斉藤さんは12戦ですかね? キャリアとしては倍の選手ですし、先を見据えてはいますし、3年以内には行きますけれど、今回の相手も上の選手だと思って、しっかり戦いますし、上の選手を一人ずつ喰っていきます」と、3年もかからないと反論した。
寺島の圧倒的な破壊力について斉藤は「オファーが来てすぐに動画を見たんですが、研究している最中ですね。すぐに作戦が決まるほど、正直穴はなかったので、しっかり研究しているところです。ただここ1~2年間、いい練習、納得いく練習ができているので、まだ時間はあるので、しっかり12月19日に向けて組み立てたいと思っています。当日にはしっかり(対策を)持っていきます」と、これから策をしっかり練るとしている。
最後に寺島は「僕にはしっかりやり返さなければいけない選手がいますし、3年とか近いうちにK-1を担う選手になると言ってもらったんですけれど、そこは素直に嬉しいですし、僕は見ている所が違うぞというのを見ている方にも対戦する斉藤選手にも分かってもらいます。圧倒的な技術力、圧倒的なスピードで完全に勝つので、皆さんも期待しててください」と言い放つ。
それを受けて斉藤は「寺島選手本人がスピードと技術と言っていますが、僕は攻撃力、パンチ力に自信があります。寺島選手のスピードと技術力に対して、ここで一発大きい攻撃が当たるか、どう当てるかなので、当日見ていただくファンには、いつ斉藤のパンチが炸裂するのかなと思って見ていてほしいです。あと相手が若いので、大人の怖さを見せつけたいなと思います」と最後の最後に牙をむいた。