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【ZST】今成正和vs.岩本健汰が激突! 女子8人トーナメント、道衣ありMMAも!=11月22日(日)GEN

2020/10/22 14:10
 2020年11月22日、GENスポーツパレスにてZSTの昼夜大会が決定。13時30分からの昼大会で「BATTLE HAZARD 08」、18時開始の夜大会で「ZST.69」が行われることが発表された。有観客ながら新型コロナウイルス対応のため、VIP 30席、S 130席のみの販売で、両大会はPIA LIVE STREAMにて有料配信される。  会見で勝村周一朗プロデューサーは、昼大会の「BATTLE HAZARD 08」について、下記の試合を組むことを発表。 ・女子52kgグラップリングトーナメント(※8人) 杉内由紀(ポゴナクラブジムさいたま支部) 村上 彩(CARPE DIEM) 坂元和子(今成柔術)ほか ・GTFタッグ王座決定戦 ・KOKルール ・道衣MMAルール ・GTFワンマッチ  また10月21日にSNSで「ワンマッチ」として、今成正和(今成柔術)vs.岩本健汰(IGLOO)のノーポイント・サブオンリー(15分)のグラップリングマッチを行うことも追加発表した。  今成は、10月27日(火)の「QUINTET FIGHT NIGHT5 in TOKYO」で所英男率いる「TEAM TOKORO PLUS α 2nd」に参加が決定しており、11月22日の「BATTLE HAZARD 08」との連戦となる。  2019年9月に英国で行われた「Grapple Fest 6」で、“ヒンドゥ・コントロール”の使い手として名を馳せるベン・エディ(10th planet)を残り43秒でストレートフットロックを極めるなど、足関節の生き字引としていまなお進化を見せている今成。その後も「コンバット柔術」でヒールフックで2試合を勝ち抜き、準決勝こそ優勝者のトム・ハルピン(アイルランド)に敗れたものの存在感を示している。  試合自体は、MMAでの2020年9月の「ROAD to ONE」以来。ケージの中で、立ち技を徹底する根津優太に再三のイマナリロールを仕掛けるも捕えきれず判定負けとなっている。  今回の舞台はリング。そして対戦相手はGTFフェザー級王者の岩本健汰(IGLOO)に決定した。サドルロックという名前が無い時代から、MMAのなかで足関節システムに磨きをかけてきた今成に対し、ノーギグラップリングのスペシャリストである岩本は、内・外に関わらずヒールフックほか足関節を得意としながらも、その極め手は絞め・関節と多岐にわたる。果たして、ノーポイント・サブオンリー(ポイント無し、一本勝ちのみ)ルールで、いかに極めのセットアップを作るか。 [nextpage] 杉内「全部一本勝ちで」vs.村上「優勝してコスプレでグラビア」  一方、会見では、グラップリングで勝村プロデューサーが「今回の目玉」という、「女子52kg(8人)トーナメント」が発表され、「出場決定選手」のうち、杉内由紀(ポゴナクラブジムさいたま支部)と村上彩(CARPE DIEM)が出席した(※ほか確定1名は今成柔術の坂元和子)。  勝村プロデューサーによれば、ほか2選手も「内定」しており、残り3選手については「公募したい。52kgで“我こそは”という選手は、[email protected] までご連絡を」と、女子グラップラーたちに呼びかけた。  杉内は、2019年4月の「QUINTET FIGHT NIGHT 3 in TOKYO─Female Open Team Championship 2019─」で、池本美憂、杉本恵、長野美香を相手に3人抜きの一本勝ちを極めている実力者。前回2020年8月のZST「Battle Hazard 07」では、伊澤星花相手に好勝負を展開し、試合後には、女子トーナメント開催を勝村プロデューサーに直訴していた。無類のお酒好きとしても知られる。  村上は、全日本柔術選手権2018茶帯ルースター級優勝&柔術アジア選手権2018茶帯ライトフェザー級優勝の実績を持ち、現在は黒帯。2月のアマチュアDEEP JEWELSで初MMAに挑み、Moochanに勝利も、7月の「DEEP JEWELS」ではストライカーの竹田有里に判定負けを喫した。10月31日の「DEEP JEWELS」 にもリオンの欠場により緊急参戦を決めており、連戦となる。コスプレイヤー・YouTuberとしても活動中で、「最速(6年)で柔術黒帯になった話」「職歴なしでプログラマーになった話」などの動画をアップしている。  会見冒頭で、勝村プロデューサーから、「女子の52kgトーナメントは杉内選手たっての希望でした」と紹介された杉内由紀は、「ちょっとした一言でも出してみるものだなと思いました」と、トーナメントの実現に表情を引き締めた。  3月にはコロナ禍、男子フェザー級でトーナメントが開催され、反響を呼んだが、杉内は「男子のいまの技術、ほんとうに凄いので、日々、研究しているんですけど、女子ならではの身体の柔らかさもあるので、それを出せるように頑張りたいと思います」と、女子グラップリングならではの見どころがあると語る。  現在、発表されている選手は杉内と村上と坂元の3選手のみだが、その両者とも杉内は対戦経験があるという。 「いまのところ決定している選手は、2人とも試合したことがある選手で、だいたい攻め方も分かっているつもりなので、ガンガン取りに行って、EBIの意味は分からないので、もう全部、一本勝ちする気持ちで頑張ります」と、オーバータイムに持ち込まずとも時間内に極め切る意気込みを見せた。  ほか2選手が「内定」で、残り3選手が「公募」となることについては、「JEWELSの選手とやりたいです。“女子格闘技”といえばJEWELSなので出てきてくれないかな、と。強い人にいっぱい出てきてほしいです」と、MMAファイターにも52kgトーナメントへの参戦を呼び掛けている。  柔術家でMMAファイターでもある杉内勇を夫に持ち、コロナ禍も2人で練習に励むことが出来たが、その練習の原動力のひとつはお酒だという。  SNSでも練習とお酒の投稿は半々。「2日間で空けたワインは8本でした。今週も頑張ります」「現在我が家にはワインが20リットルあるのです。酒パワー」と憚らない。会見で「お酒はガソリン代わりか?」と問われると、「そうですね。お酒を飲むことが至福なので。楽しみがあるからこそ、汗を出せる」ときっぱり。  今回のトーナメントには優勝賞金が出される予定だが、優勝した暁には「酒代に。ワインと焼酎、それに美味しいお肉も」と、誰宛への宣言か、つまみ代にも充てることを忘れなかった。  コロナ禍のなか、柔術大会がストップしていたこともあり、「もう11月で、今年はまだ1試合しか出来ていない」という杉内は、「トーナメントで勝ち上がれば、まだ何試合か出来ると思うので、とりあえず全部一本取って、気持ちいい締めにしたいと思います」と、全試合一本勝ちでの優勝を宣言した。  一方の村上綾は、「(ノーギの)グラップリングの試合は久しぶりなのでちょっと楽しみなんですが、試合は自分が納得できるように思いっ切り一本取りに行けたらと思います。よろしくお願いします」と挨拶。  杉内とは道衣ありの柔術で3回戦い、村上にとっては1勝(ポイント)2敗(ポイントと腕十字による一本)で、ノーギでは対戦したことが無いと言うが「でも、ちょこちょこ(一緒に)練習しているんで」と、互いに牽制する場面も見られた。  酒豪の杉内に対し、お酒の対戦では「ドロー」という村上。2019年の柔術とグラップリングで、8勝中7本が腕十字による一本勝ちを誇る杉内に対し、「腕十字と、それに足関節がすごく強いイメージがあるので注意して戦いたいです」と、杉内が「秘密なんだけど本当は足関節の方が得意」という隠れた必殺技にも警戒を怠らなかった。  トーナメントのほか選手については「結構、自分は動いている方が好きなので、固めるよりはアグレッシブな選手に来てもらいたいです」と、ZSTグラップリングらしく、膠着しない戦いを望む。  コロナ禍のなか「今年は柔術の試合は全然出来なくて、MMAの試合ばかりだったので、グラップリングがすごく楽しみ」と、“本職”で活動の舞台を得られたことに声を弾ませる村上は、「気持ちを作れないと納得出来ない試合になってしまうので、自分でしっかり気持ちを作って、思いっ切り一本取りに行く試合にして、この年を終わりたいと思います」と、杉内同様に、2020年の締めくくりに相応しい試合にしたいと語った。  また、お酒をガソリンとする杉内に対し、村上の趣味はコスプレ。グラップリングでも「『HUNTER×HUNTER』に“念能力”があるんですけど、それを開花させられたらいいなと。“強化系”とか“操作系”とか“念を飛ばす”とかあるんですけど、それを習得したい」と語ると、「優勝賞金はコスプレに。『NARUTO』もやりたいです」と算段した。  勝村プロデューサーは残り3選手について、「いろんな選手に来てほしい。MMAに限らず、柔道、レスリング、プロレスリングからも来てもらえたらいいなと。グラップリングという別競技なので、自分の競技の戦績に傷がつくものではありません。勇気ある女子プロレスラーとかに出てほしい! あとは地方の柔術家とかも」と、ほかジャンルからも広く参戦を募る、とした。 「有料配信があるから名を売るチャンスです。ぜひ挑戦しに来てほしいです。トーナメントでは『一本勝ち賞』『優勝賞金』も用意していますので……」と呼びかける勝村氏は、いきなり、本誌に向けて、「華やかなトーナメントになってほしいので、たとえば、優勝者に副賞として『ゴング格闘技』でグラビアなどの特写や取材、というのはどうでしょう?」と提案。  そもそも「グラビアページ」は無い『ゴング格闘技』だが、web記事も含め、優勝者の特写や事後取材については、「ビジュアル担当のクマクマンボ(熊久保英幸)編集部員にも相談して前向きに検討」ということになった。  その回答に、コスプレイヤーらしくすかさず「グラビアに出たいです」と反応した村上に、杉内は「巨乳だからって……」と小さく舌打ち。早くも火花を散らしていた。 [nextpage] 道衣MMAに早くも反応!「ZST vs. 大道塾」が内定  なお、11月22日・昼大会で企画されている「道衣MMA」の試合について、勝村プロデューサーは、「かつてフランスで行われた『ゴールデントロフィー』や、日本の『トーナメントオブJ』は面白くて格好良かったし、いまでも観たいなと思いました。去年は大道塾から(「ZST.67」に)安富北斗選手が出てくれましたし、道衣ありなら、柔術家も空手家も掴みが出来る。MMAには、柔道出身のファイターも多い。ZSTでも、駒杵嵩大選手は柔道でも実績がありますし、今回は出られそうもないですけど『興味ある』とは言ってくれています。いまちょっと1人、道衣MMAが出来る選手から声が挙がっているので、相手がいれば組みたいと思います」とした。  道衣MMAなど「モデファイドMMA」については、『ゴング格闘技』本誌11月号でも特集されているように、桜井マッハ速人や須田匡昇らプロシューターらがゴールデントロフィーで活躍しているが、勝村プロデューサーが言う通り、大道塾からも小川英樹、稲田卓也、土田真也が参戦し、いずれも勝利を収めている。  SNSで勝村プロデューサーは、「どこに需要があって、観たい人がいるのか分かりませんが、やりたいのでやります。ルールはこれから詰めますが、基本的には通常のZSTで行われるMMAに道衣を着用したものにしようと思ってます。スタンドで掴みながらの打撃もOK、寝技時間制限なしで。ZST選手vs.大道塾の選手の試合が内定してます。今のMMAの技術に道衣を掴んで殴ったり蹴ったり柔術のテクニックまで加わったら面白いでしょ」と投稿。  そこにすかさず、大道塾の谷井翔太がリツイートし、「道衣MMA? 面白くないわけがないでしょうが」と反応している。2018年のアマチュア修斗関東選手権バンタム級優勝で、空道世界大会第4位という谷井は、ZSTとの対抗戦に名乗りを挙げるか。同じバンタム級では、ZSTから松本大輔(IMNグラップリング)が道衣にオープンフィンガーグローブ、レガースなどをつけた姿をアップしているが……。  勝村プロデューサーは、「現代MMAだけじゃない、“面白くて強くなる”大会にしたい。現代のMMAでは陰に隠れてしまう選手に光を当てるような大会に出来たら」と、道衣をバックボーンに持つ選手たちの戦いに期待を寄せた。 【写真】2008年のZSTで上だけ道衣を着てラペラで絞めた鶴屋浩。対戦相手はノーギだった。  MMAが“素手の何でもあり”をルーツに持つとしたら、路上で裸でいる人はほぼいないため、道衣ありの“何でもあり”があってもおかしくない。道衣があることで、裸体では困難な技も生き、逆に不利に動くこともあるだろう。何より、本誌インタビューで須田がゴールデントロフィーを振り返り、「思い通りに行かないことがある。いまのMMA選手でもブラジリアン柔術でもグラップリングでも、MMAに生きる実戦を経験すべき」と語った通り、“強くなるため”に、MMAを分解して考える手立てにもなるだろう。 “何でもあり”から“選択肢の多いファイトスポーツ”を戦うようになった近代MMAファイターたちは、このZSTの試みのなかで、どんな格闘技の風景を生み出すか、注目だ。 ▼KOKルール 無差別級5分2R平信一(綱島柔術)関根"シュレック"秀樹(ボンサイブルテリア)
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