2020年11月3日(火・祝)福岡国際センター『ECO信頼サービス株式会社 PRESENTS K-1 WORLD GP 2020 JAPAN』にて、Krushクルーザー級王者K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning)の挑戦を受けK-1 WORLD GPクルーザー級王座3度目の防衛戦に臨む王者シナ・カリミアン(イラン/POWER OF DREAM)が、10月21日(水)都内にて公開練習を行った。
「ハードなトレーニング(追い込み)の最中でこれがあと4日ほど続き、徐々にペースを落としていく予定だ」とのことで、この日は追い込み練習の後に行われた公開練習だったが、カリミアンはパンチに加えて飛びヒザ蹴りも何度か見せるなど元気にミット打ちを披露した。
「日本の他のジムのことは分からないが、PODは素晴らしい練習システムが整っているし、それは試合に特化した特別な練習。今までの練習環境では練習していなかったようなもの。ここでは朝起きて選手と一緒に会長もトレーニングしたり走ったり、指示するだけでなく選手と一緒に動いてくれるんだ。日々サポートしてくれる環境なので、会長がやってくれているのだから選手もやらないといけないという気にさせてくれる」と、PODの練習環境に満足そう。
絶大な信頼を置く古川会長にもチームメイトにも「トレーニングに対するモチベーションやメンタル面でアドバイスをもらっている。最初は言葉の壁もあったが今では練習を共にして心が通じ合っているので目を見れば何を言いたいかが分かるんだ。心が通じ合っている仲間だと思っている。会長からよく言われるのは、リラックスすること。私は感情的になる部分があるが、そこをリラックスして自分をコントロールしろと。練習はキツく、試合はラクに、とよく言われるね」とメンタル面も含めたアドバイスをもらっているそうだ。
「ここにいる仲間は自分の試合がなくてもまるで自分の試合前のように一緒に練習してくれるんだ。(武居)由樹も(江川)優生も。そういう意味で夢のようなジム。まさに名前の通りだと思っている」と、周りの仲間たちからもサポートを受けていると嬉しそうに話す。
同じ体格の選手がジムにはいないためスパーリング不足なのでは、との質問には「PODで練習していると、スパーリングをしに来る選手もいるんだ。ここのいる選手たちも自分と同じ体格でなく軽い階級だが、ピットブルのような魂を持った選手が多く、ヘビー級に引けを取らない選手なのでスパーリングで困ることはない」と言い、「武居のパンチは重くて彼ほど重いパンチを持つヘビー級選手にあったことがない。彼のパンチは100kgにも値するパンチだ」と、ヘビー級以上のパンチ力を持つ武居もいるから問題ないのだという。
今回の試合は当初ノンタイトル戦(スーパーファイト)で発表されていたが、武尊の負傷欠場でタイトルマッチが中止となったことから、19日にタイトルマッチとして行われることが発表された。
「自分としては特に変わらない。ワンマッチでもタイトルマッチでも、勝つために練習することは変わらないからね。タイトルマッチに変わったことは嫌でも何でもなく、気持ちに変化があったわけじゃない、今年もう一度防衛することを拒否する気持ちはない。自分は倒されたことのないチャンピオンになることは間違いない」と、特にタイトルマッチだからと言って変わることはないとする。
K-Jeeについては「どのような戦略かは言えないが、2年前に彼と戦った時とはどれだけ私が変わったかは試合の時に分かる。K-Jeeは当時と変わっていないと感じている。メインカードだから自分の最高のパフォーマンスを見せたいと思う」と、自分は成長したがK-Jeeに成長は見られないという。
今回は敵の地元での試合ということになるが「それも特に大きな違いはない。相手を倒すことも変わらない。彼の地元ということは分かっているが、相手を倒すだけだ」と、これも影響はないとした。
そして「もちろん自分はKOを狙っていくつもりで行く、コンディションはKOで勝てるように仕上がっている。ただ勝つだけではなくKOで勝つ状態に仕上がっていると思う」と、KOで防衛すると宣言した。
また、以前口にしていたヘビー級との2階級制覇についても「私はクルーザー級のベルトだけで満足はしていない。2階級制覇を狙っている。ヘビー級のベルトはいつでも狙えるなら狙う」と、チャンスがあれば挑戦したいと話した。