得意のハイアングルのヒザ蹴りに磨きをかけるRUI (C)K-1
2020年11月3日(火・祝)福岡国際センター『ECO信頼サービス株式会社 PRESENTS K-1 WORLD GP 2020 JAPAN』にて、スーパーファイトのK-1クルーザー級3分3R延長1RでANIMAL☆KOJI(LEGION TOP TEAM)と対戦するRUI(K-1ジム五反田チームキングス)が、10月19日(月)都内所属ジムにて公開練習を行った。
RUIが試合をするのは、今年1月の『Krush.110』の中平卓見戦以来、約10カ月ぶりとなる。コロナの自粛期間はジムも使えず、自宅や近所の公園が練習の場で「夜な夜な懸垂だと言って、木登りしたり、近くにタイヤがあったんで、バットを持って餅つきみたく叩いてましたね」と、工夫をしながらトレーニングに励んでいたという。
また今回の試合からPURGE TOKYOの所属となったRUI。前所属のK-1ジム五反田チームキングス時代から矢口哲雄トレーナーの指導を受け、PURGE TOKYOでも矢口トレーナーのもとで内容の濃い練習を続けている。公開練習でも得意のヒザ蹴りだけでなく、ワンツーを中心としたシャープなパンチを繰り出していった。
「元々僕が去年の8月のKrushのタイトルマッチの時に、矢口先生に頭を下げて、『僕にキックボクシングを教えてください』とお願いしました。最初は断られると思ったのですが、矢口先生は僕を受け入れてくれて、それから練習を見てもらっています。チームキングスを出た理由も喧嘩別れじゃなくて、僕本人の意思です。
キングスの練習環境が合わなかったわけではなくて、僕は矢口先生の指導を受けていて、僕も来年30歳でいい歳なんですけど、リングを下りる時まで、しっかりと矢口先生に教わりたい、と。それで頭を下げて、矢口先生が指導されているPURGE TOKYOに所属させていただくことになりましたね。今はジムに来るだけでも、試合よりも緊張しますし、それだけ内容の濃い練習を周りのチームメイトのおかげでできていると思います」
RUIの対戦相手は総合格闘家としてキャリアを積み、今回がK-1初参戦となるANIMAL☆KOJI。
「試合映像を見ても根性があるし、絶対に引かない。キャラ的にもK-1にはなかなかいないタイプ」とANIMALを評したRUIだが「ずっとK-1でやってきた以上、立ち技をナメてもらっちゃ困るので、そこは厳しく教えたい。ナメてかかるわけではなく、心を折って倒そうと思っています」とK-1ファイターとして力の差を見せるつもりだ。
今大会では王者シナ・カリミアンと挑戦者K-JeeのK-1クルーザー級タイトルマッチが組まれており、RUI自身「先を見ていても足元をすくわれちゃうので、先生ともそのへんの話をしながら、目の前の試合に集中している」と話す一方、「目の前の敵を倒せば自ずとそういうことになる(次のチャンスが来る)と思うので、お客さんには比べてもらっていいですよ」と試合内容でタイトルマッチに譲るつもりはない。
北九州市出身のRUIにとって、今回の地元・九州でのK-1開催は悲願だった。「昔は地元で200人ぐらいの会場でやっていた人間が、K-1福岡大会の何千人の前で試合できるようになるって、やっぱり夢があると思う。ここがゴールじゃないですけど、ここまで人を魅了できる選手になったと思ってもらいたい」と、地元のファンたちに成長した姿もお披露目したいところだ。
もちろんK-1福岡大会を一度限りで終わらせるつもりもない。RUIの望みはK-1福岡大会の定期開催だ。「今回K-1福岡大会を生で見に来てくれる人や小さい子、周りのキックボクシングをやっている方も、絶対にK-1福岡大会は夢だったと思うんですよね。その夢を1回で終わらせないために、K-1福岡大会は定期開催していくべきだと。それを判断されるのは、出場選手の試合内容だと思っているので、僕自身気合いが入っていますね。福岡大会で一番いいパフォーマンスをするつもりです」とインパクトある勝利を狙っている。