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【ZST】伊藤盛一郎「必殺技がある」vs.浜本“キャット”雄大「『1R KO』になる」、フェザー級王座挑戦者決定戦、元ZST王者の参戦も=11月22日(日)GEN夜大会

2020/10/19 11:10
 2020年11月22日、GENスポーツパレスにてZSTの昼夜大会が決定。13時30分からの昼大会で「BATTLE HAZARD 08」、18時開始の夜大会で「ZST.69」が行われることが10月16日の会見で発表された。有観客ながら新型コロナウイルス対応のため、VIP 30席、S 130席のみの販売(チケットぴあ)で、両大会はPIA LIVE STREAMにて有料配信される。  会見で勝村周一朗プロデューサーは、夜大会の「ZST.69」について、「マッチメークの交渉中」としながらも、 ・伊藤盛一郎vs. 浜本“キャット”雄大 ・ZSTフェザー級王座挑戦者決定戦 ・ZST元王者の参戦 等を発表した。  元ZSTフライ級(-56.7kg)王者の伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)は、MMA12勝4敗2分。2018年10月の「ZST.62」で竿本樹生に判定負け後、2019年4月の「RIZIN.15」で58kg契約でマネル・ケイプに2R TKO負け。2020年8月の「RIZIN.23」では59kg契約で神龍誠と対戦。ノンストップの激闘を繰り広げながらも2R ギロチンチョークで一本負けし、現在3連敗中。10月27日にはグラップリング団体戦の「QUINTET FIGHT NIGHT5 in TOKYO」で小見川道大率いる「TEAM WOLF」の一員として参戦も決定しており、11月22日のZSTと合わせ連戦に向かう。MMA12勝中、7つの一本勝ちをマークするなど柔道ベースのグラップリングを武器とする。  対する浜本”キャット”雄大(クロスポイント大泉)は、元WPMF日本スーパーバンタム級王者。ラウェイに挑戦して2017年6月に勝利を収め、同年大晦日にはRIZINで行われたキックトーナメントに参戦。1回戦で那須川天心と対戦したが2RにKO負け。ヒザ蹴りとボディブローを得意とする。2020年8月30日の「ZST.68」でMMAデビューし、歌川大輔に1R 4分13秒 KO勝ち。試合後に「グラップラーと戦いたい」とアピールし、勝村プロデューサーから伊藤盛一郎戦の内定を得ていた。  当初は、2020年3月15日の横浜大会で対戦が決定していたが、新型コロナウイルスの影響で大会が中止に。浜本はMMAデビューを果たすなど、準備期間を経て、元王者と対戦することになる。  会見には両者が出席。8カ月ごしの対戦に向け、意気込みを語った。  伊藤は、「8月のRIZINで負けてしまって3連敗中ですが、自分のなかではすごく成長できた試合で、今度、11月22日はさらに進化した姿を見せられるように頑張ります。次、何としても勝たないといけない試合なんですけど、そこで堅く判定を狙って勝ちに行くのは自分のスタイルじゃないんで。いつも通り動き回って、連敗中ですが、ここから10連勝すればよいと思っています」と、巻き返しを誓った。 「成長できた」という点を問われると、「自分の感覚ですが、試合の日のアップで感じたんです。今まで練習してた時はしっくりこなかったんですけど、試合の日のアップで、特に重心がバッチリはまって、試合もいい感じで動けたんで、次はもっといいパフォーマンスが出来るんじゃないかなと思っています」と、進化のきっかけを掴んだことを明かした。  対戦相手の浜本については、「MMA2戦目ですが、ナメてるとかは全然無く、キャット選手はキックをずっとやってきて、ラウェイでもチャンピオンになっているし、RIZINでキックのトーナメントにも出ている。自分は3連敗中なので、自分がキャリアで上だとか気にしないです。(8月のMMAデビュー戦を見て)すぐに終わってしまったので未知の部分は多い」と警戒は怠らなかった。  対する浜本は、「伊藤選手との試合が決まって、いまは伊藤選手との試合のことだけしか考えていないんですけど、伊藤選手に勝てば夢に近づける、と思っていて、何としても伊藤選手に勝って、今後いい道が築けたらなと思っています」と、伊藤を踏み台としたい考えを示した。  現在、MMAの練習環境は、「師匠は上田貴央さんで、上田さんの練習についていったり、所属ジムのクロスポイントグループで柔術やグラップリング、MMAの練習もしています」と言い、RIZIN横浜大会で伊藤を下した「神龍誠選手とも練習しています。『これ気をつけた方がいいよ』『ここはこうやった方がいいよ』とかいろいろアドバイスをもらっています」と伊藤対策に余念がないことを明かしている。  続けて「前回、3月に試合が決まっていて、コロナで試合が無くなり、その時とは少し立場が変わっているかなと思っています。あの時は非常にウキウキしていて、伊藤選手と試合が出来ることにファン目線じゃないですけど“思いっ切りぶつかるだけだ”と考えていましたが、いまはMMAの実力もついてきているので、“勝たなければならない試合”だな、と。なので、決まり手は『1R KO』になるんじゃないかな、と思っています」と強気の発言で、元王者にプレッシャーをかけた。  その言葉を受けて伊藤も「“勝たなければならない試合?”それはこっちも同じなんで、自分も負けられないんで、しっかり自分は一本極めて勝ちます。 いま、10月27日の『QUINTET』に向けて、グラップリングをすごく練習していて、自分より大きな選手ともやって、グラップリングの実力がメキメキ上がっていて、まだ試合では出していない必殺技がいくつかあるので、それのどれかを極めて勝ちたいです」と、フィニッシュ決着を予告した。  当初3月の対戦予定が11月に伸びたことで、浜本にとっては実戦を経験し、準備期間を経ての戦いとなる。「(前戦でグラップラーとの試合だったら)弱点を露呈する可能性もあったので今回、ダイレクトに伊藤選手と試合が出来ていい」という浜本は、8月のデビュー戦後リング上で、「よりスリリングにするため、4点ヒザ、サカボキック有りでやりたい」と、RIZINルールでの試合を提案した。 「ストライカーに有利だと思いますし、夢であるRIZINへの継続参戦に繋がってくると思いますし、伊藤選手もそのルールはお手のものかなと思っていますので、ぜひそのルールで。スリリングな展開になるんじゃないかなと」と過激ルールを希望。伊藤も「ルール? 何でもいいです」と即答しており、勝村プロデューサーは「ルールはこれから考えます。JMOC(日本MMA審判機構)さんとのこともありますから」と再考するとした。  両者の戦いに「単純にワクワクしますね。打撃の強い選手と寝技の強い選手が、自分のフィールドだけじゃなく、相手のフィールドでも戦える。ちゃんと混ざる水と油なのかなと。そういうMMAが観たいです」と期待を寄せる勝村プロデューサーは、11月22日のZST横浜大会が新型コロナウイルスの影響で開催が出来なくなった時に、代替大会の時期について、「年末のRIZINのことを考えた」という。 「11月23日の横浜大会がNGになって、12月開催でもいいかなと思ったんですが、以前、自分が年末のビッグマッチに出た時のことを思い出したんです。(2006年)11月23日にディファ有明でZSTの試合をして、それを谷川(貞治)さんが観に来ていて、そのまま年末に誘われて試合(「K-1 PREMIUM 2006 Dynamite!!」で永田克彦と対戦)をしたことがあったので、その試合スパンを思い出したときに、11月22日なら年末に間に合うのかなと思い、ここに無理やり試合を組みました」  勝村プロデューサーの言葉に、伊藤は「もちろん自分は11月に勝って、ずっと目標にしていた年末の──何回かチャンスをいただきながら怪我とかで出場できなかった──試合にやっぱり出たいという気持ちがあるので、必ず11月に勝って、もう1回、RIZINにリヴェンジに行きたいです」と、11月大会の勝利で年末への弾みとすることを語り、浜本も「伊藤選手が強いので、伊藤選手の試合のことに集中していて、無傷で勝てるとも思ってないですけど、勝った場合には大晦日に試合をしたい、RIZINに出たいです」ときっぱりとRIZIN再出場が目標と語った。  組み技と立ち技、互いのストロングポイントがはっきりしている伊藤と浜本の戦いは、勝村プロデューサーが言う通り「水と油が混ざる」のか、それとも混ぜる戦いにはならないのか、互いに年末を見据えて、両者は激突する。  なお、夜大会の「ZST.69」では伊藤vs.浜本のほかに、「『フェザー級王座挑戦者決定戦』もしくは『フェザー級タイトルマッチにからむ試合』を組めたら」と勝村プロデューサーは語っている。  現在、王者の関鉄矢(SONIC SQUAD)がRIZIN参戦中で、「年末のRIZINに出る可能性もあるため」(勝村P)、8月大会で行われたフェザー級戦から、一本勝ちした高須将大(ストライプル茨城)、TKO勝ちした木下尚祐(和術慧舟會GODS)の両者が、フェザー級のベルトにからむ試合として行われる可能性が出てきた。  また、勝村プロデューサーは「突然、昨日、ZST元王者からLINEが来て『11月、お願いします』と。ZST元王者に出てもらおうかなと考えています。今から相手探しが大変ですが」とも語っており、“あの”王者が参戦するのか、注目だ。
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