K-1王者を目指すと宣言している鈴木(左)に挑むはKrushでは5戦全勝の松本
2020年10月17日(土)東京・後楽園ホール『Krush.118』の前日計量&記者会見が、16日(金)都内にて13:00より行われた。
セミファイナル(第9試合)Krushスーパー・ライト級3分3R延長1Rで対戦する、第7代Krushスーパー・ライト級王者の鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス)は64.9kg、松本篤人(バンゲリングベイ・スピリット)はリミットちょうどの65.0kgで計量をパス。
その後の会見に同席した石川直生Krushエヴァンジェリストは「試合の間隔が長いのと本人のセルフプロデュースが控えめなのでファンの馴染みが少ないかもしれないですが、松本選手は強いです。高い身長とロングリーチから相手をやりづらく、相手のやりたいようにさせない技術は相手にとって厄介です。鈴木選手はタイトル失ってから逆に一皮剥けた。戦い方の軸が安定して定まってきた印象です。明日は鈴木選手が松本選手のどういうところを崩しに行くのか、松本選手は鈴木選手の歯車をどう狂わせるのか。序盤から高い技術戦が期待できる」と見どころを語った。
それを受けて松本は「石川さんから高い評価をいただきありがとうございます。(同大会で行われる)トーナメントが平均20歳という若い選手ばかりのトーナメントで、ひと回り以上の36歳なんですけれど、そのぶん僕は喋りが上手いと思うんですよね。でも喋りだけ見せても仕方がないので、しっかりパフォーマンスを明日の試合で見せたいと思います」とコメントする。
鈴木は「今回減量も上手くいって調子はかなりいいです。明日が楽しみです」と短いながらも自信に満ちたコメント。
計量で顔を合わせた印象については「前から思っていますが、改めて前にしてめっちゃいい身体をしていると思いました。足も長いし、モデル体型で羨ましいです。僕は白くて弱そうなのでオセロみたいでしたね。それでも何とかやってきているので頑張れればと思います」(松本)、「なんか凄く良い方そうって感じですかね」(鈴木)と話した。
松本は「相手選手に合わせてなので鈴木選手の映像を見て、ジムの人たちと作戦を練ってそれに合わせた練習をしてきました。自分のレベルを上げるというよりもvs鈴木のための準備をしてきました」という。元王者との対戦については「決まった時は嬉しかった。そもそも試合をできること、強い選手とやらせもらえるのが嬉しくて。さらにモチベーションが上がりまくりました。計量も含めて準備が全て楽しかった」と、充実した日々を送れたとする。
一方の鈴木は「この試合の対策というよりは強くなるための練習をしていて、左ミドル以外の武器も大事なところはあると思いますが、次のステップへ行ける練習もしています。自分の武器はあくまでも左ミドルなので、左ミドルで飲み込むことができると思っています。その武器も変わらず磨いているので、明日はその武器を活かしながら他のバリエーションも見せたいと思っています」と、松本とは対照的にこの先も見越して強くなる練習をしてきたとした。
今大会のメインイベントでは、現王者である佐々木大蔵が中野滉太を相手に防衛戦を行う。それについて松本は「まずは明日の試合のことだけを考えていますが、上を見ると佐々木選手がいて中野選手がいて、元チャンピオンの鈴木選手がいて。明らかに自分の上にいるのはその3人なので、明日もし結果が出ればその先があるんじゃないかなと思っています」とし、鈴木は「これから先、もっと高いベルトを狙うことも考えていますが、目の前の1試合が大事だと思っていて。1試合1試合落としてはいけない大事だと思っていて。この試合はいつも通り勝つ。そうすれば道が開けると思っています。とりあえずこの一戦に全力で勝ちたいと思っていますね」と、両者ともこの一戦に勝つことで先が見えると語った。
最後に松本は「試合が決まるのが早かったのでいつもより準備が出来ました。ただ、対戦相手は今までで最強だと思っているので、どこまで通用するかは分かりませんが、自分の中の精一杯を見せられたらと思います」と、“精一杯”の自分を見せたいとする。
鈴木は「松本選手は映像では分からない強さとか未知の部分があって、向かい合ってみないと分からない部分がありますが、それも含めて楽しみです。どういう出方をされても負けないので自分の戦い方を通して、最後は圧倒して鈴木がやっぱり強かったなという試合をします」と“圧倒”を宣言した。