柔術
レポート

【KIT】柔術スーパーマッチでイゴールがハイサムをゴールデンスコアで下す! 10.27 QUINTETでノーギ再戦へ

2020/10/11 22:10
【KIT】柔術スーパーマッチでイゴールがハイサムをゴールデンスコアで下す! 10.27 QUINTETでノーギ再戦へ

(C)KIT

 2020年10月11日、柔術ライターの橋本欽也氏率いる「KINYABOYZ JIU JITSU CLUB」主催の無観客ライブ配信(※見逃し配信あり)のブラジリアン柔術大会「KINYABOYZ INVITATIONAL TOKYO 01」が、都内にて行われた。

 メインイベントでは世界に通用する日本柔術界のトップ選手が登場。ZSTのグラップリング大会「GTF.4」でも-90kgで優勝のイゴール・タナベ(IGLOO)と、同スーパーファイトに出場したリダ・ハイサム(CARPE DIEM)が「道衣あり」で初対決に臨んだ。イゴールにとっては黒帯初戦となる。

 両者は、2019年2月の「QUINTET FIGHT NIGHT 2 in TOKYO」でノーギ(道衣無し)で対戦。中堅としてデクラン・ムーディーを24秒ヒザ十字で下したハイサムが、2試合目の相手として「TEAM SOLDIER」副将のイゴールと対戦。両者、膠着による三度指導のため失格となっている。

 今回の「KIT」での「道衣あり」対決から約2週間後の10月27日の「QUINTET FIGHT NIGHT 5 in TOKYO」後楽園ホール大会でもノーギの「シングルマッチ」が組まれており、連戦の初戦を柔術マッチで戦う。

▼黒帯無差別級
○イゴール・タナベ(IGLOO BJJ)
[延長 1分37秒 スイープ ポイント先取] ※ゴールデンスコア
×リダ・ハイサム(CARPE DIEM)

 日本柔術界屈指の実力者対決。ハイサムの襟を取りに行くイゴール。切るハイサム。脇下と袖を持って引き込むイゴール。立ったままのハイサムの右足を抱えに行くが、足をかけさせず外すハイサム。

 下から両足をハイサムの股の内側からかけて草刈りを狙いながらハイサムの上げた左足を掴んで倒したイゴール。ハイサムはイゴールの右足を掴んで左足を外から被せる。尻を上げ立ち上がったイゴールを右足で尻に着けて後方に巴投げ。

 シッティングガードを取るイゴール。ハイサムが前に出した右足を自身の右足とともにを抱え、デラヒーバで潜ろうとするイゴール。正対してズボンを持って立ち上がるとイゴールが上に。しかし襟を持っているハイサムは再び後方に跳ね上げて上に。

 再びシッティングガードを取るイゴール。互いにいいところは取らせない組み手争い。滑り込みながらハイサムの帯を掴んだイゴール。右足は脇下に。右手で帯を持ちながらデラヒーバの形で右足を抱えるイゴール。右手で持っていた帯を足を抱えている左手に渡して崩そうとするが、足を一気に抜いたハイサム。

 みたび下から仕掛け、帯を掴み自身の右腿に巻いて潜ってハイサムをヒザ裏に乗せて返そうとするイゴール。前方に跳んだハイサムの右足を抱え股の中に入れるイゴールは左手で帯も持つ。ハイサムはイゴールの右足を持ちながら左足を外からかぶせる。

 イゴールは左手でついにラペラ(道衣の裾)を掴むとデラヒーバロックからヒザを合わせて2回転してベリンボロへ。ハイサムの帯を掴みに行くイゴール! 足を解除しイゴールのバックの回り際にスクランブルで立ち上がるハイサム!

 6分過ぎ。再びラペラのガードの形を作ろうとするイゴール。そこにカウンターを狙うハイサム。イゴールが腰を上げると、またもイゴールの右足を掴み、自身の右足を跳ね上げて前方に送るハサイム。

 マット際ギリギリの攻防。手をついてすぐ回転したイゴールが上からパスを狙うが、すぐにヒザを入れていくハイサム。道衣を直して再開。残り1分1秒、

 再開。ハイサムは一旦シッティングガードを取るが、立ち上がる。ヒザに手を着くイゴール。疲労の色が濃いか。襟をつかみ引き込むイゴール。本戦8分が終了。

 続く延長戦4分はゴールデンスコア。ポイントを先取した方が勝利となる。

 互いに汗だくな中、遠間からダブルレッグテイクダウンはイゴール! しかしすぐに立ち上がるハイサム! 巴投げを狙うイゴール。残すハイサムを引き込みに。がっちりクローズドガードの中に入れるイゴール。中央で再開。互いに息が荒い。

 中腰からイゴールを持ち上げるハイサム。クローズドを割り落としたハイサムは右ヒザを入れる。左足を外から巻きデラヒーバの体勢を取るイゴールは右手でラペラを掴んでいる。

 右手は外したイゴールだが、右手でハイサムの右襟を掴むと、ハイサムの右足に、自身の左足を小外がけで手前に引き出し、左手はマットについてヒップスローのように立ち上がりスイープ! 背中を着いて下になったハイサム。スイープが成立し、イゴールが勝利。右手でハイサムの手を握って起き上がらせると、がっちりハグをかわした。

イゴール「2人で日本で強くなって、世界に出て結果を残していきたい」

「もう本当に嬉しいですね。極めるのが僕の目的だったんですけど、やっぱりハイサム選手は本当に強いんで、極め切れなかったですけど、まあ、何とか延長でいかれて、すごく嬉しいですね。しかし、1週間後に試合があって、ハイサム選手も倍の力で帰ってくると思うので、それに負けないように僕も本気で倍、練習頑張って、やる気も出るんで、勝ったからと言って余裕出さずに、この2週間、今以上に取り組んで、QUINTETでも勝てるように頑張ります」と

本当に強いです。日本でこれから何回もやっていくんで、2人で日本で強くなって、世界に出て結果を残していきたいです。

ノーギは昔に比べてほんとうに出来るようになって、(ZSTの)BATTLE HAZARDとかGTFでも結果を残したので、自信はあります。

(連勝の快進撃はまだ続く?)もちろんですね。頭の中では負けることを1回も考えたことが無いので、このままでいつまでも勝ち続けるように毎日頑張っていきます。

◆試合が無かったけど、皆さんが買ってくれたことでこういう大会も開催できる

(黒帯初戦で)いきなり日本トップのハイサム選手とやって勝てたことは、キャリアに大きな1歩になると思うので、これから上がってきた選手にも負けないように頑張って、この連勝を崩さないように頑張ります。

(配信を観てくれたファンに)皆さんがいるおかげで試合も出来るし、この今の(コロナの)状況で試合も無かったけど、皆さんが(配信を)買ってくれたことでこういう大会も開催できるし、これからの日本の柔術界を盛り上げていくんで、そちらの方で購入して応援してください。お願いします! ありがとうございました」

▼黒帯無差別級
○毛利部慎祐(JUMP FIGHT CLUB)
[延長 2分01秒 スイープ ポイント先取] ※ゴールデンスコア
×白木“アマゾン”大輔(CARPE DIEM HOPE)

※延長開始早々にアマゾンがパス仕掛けるもニアパスでギリギリで足を戻した毛利部が、残り2分を切ったところで、左手で背中越しにラペラを掴み、右手で左足を抱え、両足を大きく広げて旋回、スイープを成功させる。

▼茶帯ルースター級
○吉永 力(トライフォース)
[0分53秒 ギロチンチョーク]
×イヤゴ・ウエノ(TREE BJJ)

※下を選んだウエノにダブルガードを取らなかった吉永は、中腰のハーフから、下のウエノの首に跳びついて前転。立ち上がったウエノについていき右手で頭を抱え左手はアームインでギロチンチョークで引き込み! 前転して外そうとしたウエノを逃さず、ハイエルボーのマルセロチンで最後は上になって極めた。襟のある柔術衣の首もとを見事に絞めた一本勝ち。

▼茶帯ライトフェザー級
○丹羽飛龍(AOJ)
[延長 1分52秒 バックマウント ポイント先取] ※ゴールデンスコア
×井手智朗(X-TREME柔術アカデミー)

▼女子茶帯ライトフェザー級
○石黒遥希(CARPE DIEM)
[延長2-1 レフェリー判定]
×ミレーナ・サクモト(TREE BJJ)

▼黒帯ライトフェザー級
○澤田真琴(DRAGON'S DEN)
[延長 3分22秒 パスガード ポイント先取] ※ゴールデンスコア
×塩田“GOZO”歩(パラエストラ八王子)

▼マスター黒帯ライト級
○村田良蔵(OVER LIMIT BJJ)
[延長3-0 レフェリー判定]
×荒牧 誠(香港柔術/マスタージャパン福岡)

▼キッズ黄帯 55kg
○吉永 愛(パラエストラ岐阜)
[延長 0分30秒 テイクダウン ポイント先取] ※ゴールデンスコア
×木村由菜(アラバンカ柔術アカデミー)

▼オープニングマッチ
○秋田美咲(アラバンカ柔術アカデミー)
[1分23秒 腕十字]
×藤里佳子(CARPE DIEM)

■ルール
本戦・サブオンリー
延長戦(本戦の半分の試合時間)はゴールデンスコア
※時間切れはレフェリー判定
※外掛け&ヒールフック、スラムなし

■試合時間
黒帯8分/茶帯7分/紫帯6分/青帯5分/キッズ3分

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