▼ダブルセミファイナル2 BOM -49kg契約 3分5R
〇名高・エイワスポーツジム(エイワスポーツジム)
KO 2R 2分39秒 ※3ノックダウン
×阿部秀虎(鷹虎ジム)
名高(吉成名高)は2018年12月、ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級王座を奪取し、日本人として7人目の同スタジアム王者になり、2019年4月15日にはルンピニースタジアム認定同級王座も獲得。日本人初のルンピニー王者になると同時に、ムエタイの2大殿堂であるルンピニーとラジャダムナンの王座を同時に保持した史上2人目の外国人(タイ人以外)選手となった。
また、2017年4月にWMC世界ピン級王座、2018年4月には日本人4人目の快挙となるWBCムエタイ世界タイトル(ミニフライ級)を獲得。さらに同年9月にはIBFムエタイ世界ミニフライ級王座もKOで獲得し、日本人初のIBFムエタイ世界王者となっている。2019年12月のBOMではBOMフライ級初代王座決定トーナメントを圧倒的な強さで制した。
1R、サウスポーの名高が左ミドルで先制。阿部は右ミドルと右ローで対抗するが、名高は左ミドルをバンバンと蹴っていく。強い左ローも蹴り、後半は鋭いテンカオを前へ出ながら何度も突き刺していった。
2R、右ヒザから組み付いた名高はすかさず左ヒジを見舞ってダウンを奪う。名高は左ミドルを蹴り、阿部が放ってくるパンチを寸前でかわす。飛び込んでのテンカオをグサリと突き刺し、もう一発テンカオでダウンを追加。そして左テンカオから右ヒジを振り抜き、3度目のダウンを奪って圧巻のKO勝ちを飾った。
名高はマイクを持つと「前回8月9日にRIZINに出場してKOで勝つことが出来ました。僕の目標はムエタイがもっと日本に普及して人気が出て欲しいと思っています。これから僕がムエタイの代表としてムエタイの強さを見せて、世間に関心を持たせたいと思います」と、ムエタイを日本で広めていきたいとアピールした。
▼ダブルセミファイナル1 BOMバンタム級王座決定トーナメント1回戦 3分5R
〇カイト・ウォー・ワンチャイ(ウォー・ワンチャイ・プロモーション)
TKO 3R 1分26秒 ※レフェリーストップ
×ユット ZERO(ZERO)
カイト(福田海斗)はタイで活躍を続ける日本人選手。中学1年生でタイにてプロデビューし、タイで試合を重ねてルンピニーとラジャダムナンのランキングに何度も名を連ねる。2015年3月、WPMF世界フライ級王座獲得。同年11月には藤原敏男以来となる、日本人2人目のルンピニー&ラジャダムナン2大殿堂同時ランクインを果たし、12月にはタイ国プロムエタイ協会フライ級王座も獲得。同年の最優秀外国人選手に選ばれた。
2018年9月にTrue4Uスーパーフライ級王座を獲得、2019年10月には日本の『Suk Wanchai MuayThai Super Fight vol.6』でルンピニースタジアム認定スーパーフライ級王者ルンナライをKO撃破し、True4Uバンタム級王座を奪取するなど、本場タイのムエタイで最も活躍する日本人選手として知られる。日本での試合は2019年10月以来で、関東での試合は実に2016年7月以来となる。
対するユットはキックボクシングジムZEROのタイ人トレーナー。2019年2月の『BOM』に出場し、加藤有吾にKO負けを喫している。
1R、カイトは強い右ローを蹴り、ロープを背負ったユットにワンツー・左フック。何度かパンチをまとめて打ち、ニヤリと笑みを浮かべる。ユットは様子見か。
2R、ユットの右ミドルをキャッチして左ヒザを突き上げ、ヒジへつなげるカイト。さらに蹴り足をキャッチして軸足を払い、ユットを大きく宙に舞わせる。ユットは左右に構えをスイッチし、飛び込んでの右を放つがカイトは動じず、パンチでボディを攻めていく。ユットも右フックをヒットさせ、前に出てくるカイトへ左右のヒジを見舞う。
3R、首相撲でのヒザの蹴り合いからカイトが右ヒジでカットに成功。流血でドクターチェックが入る。再開後、組んでの右ヒジ、叩きつけるような右ヒジ、そして右フックとカイトは笑いながら傷口を矢継ぎ早に狙う。ユットは防戦一方となり、流血が酷くなったことでレフェリーが試合をストップした。
カイトはマイクを持つと「このような状況の中、試合を組んで下さいました皆様に感謝します。鬱憤が溜まる日々が続いていますが僕ら格闘家も頑張っています。なので僕ら格闘家の試合を見て気晴らしになったらいいなと思います」とメッセージを送った。