2020年10月3日(日本時間4日)、アブダビのUFCフィイトアイランドにて「UFC Fight Night: Holm vs. Aldana」が行われた。
UFC Fight Night: Holm vs. Aldana
現地時間および日本時間2020年10月4日(日)UFCファイトアイランド(アラブ首長国連邦・アブダビ)
プレリムの女子ストロー級では、PANCRASEでも活躍したタイ人初のUFCファイター、ローマ・ルックブーンミー(116lbs/52.62kg)が登場。RIZINで浜崎朱加と、ROAD FCでハム・ソヒと激闘を繰り広げたジン・ユウ・フレイ(116lbs/52.62kg)と対戦した。
ルックブンミーはムエタイで200戦以上のキャリアを持ち、2012年には日本で強豪キックボクサーの神村エリカと対戦。当時16歳のルックンブンミーは3RにKO負けを喫したものの、首相撲からのヒザで神村を大いに苦しめ、何より体幹の強い神村を何度も首相撲でコカしていた。
2018年1月にInvicta FCでプロMMAデビュー。ムエタイMMAを駆使し、4勝2敗をマーク。本来はアトム級のファイターだ。2019年10月のUFCデビュー戦ではアレクサンドラ・アルブにスプリット判定勝ちも、2020年2月の2戦目で強豪アンジェラ・ヒルに判定負け。今回は8カ月ぶりの再起戦となる。
フレイは、元Invictaアトム級王者。2016年9月のInvictaで浜崎朱加のアトム級タイトルに挑戦もカットによる出血で2Rドクターストップ負け。2019年6月のRIZINでは、スーパーアトム級王座を浜崎朱加と争い接戦の末に敗れた。2020年2月には、Invictaアトム級王座防衛戦で体重超過し、アシュレイ・カミンズに判定勝利も王座剥奪。2020年6月にストロー級でUFC緊急参戦。ケイ・ハンセンを打撃で追い込みながらも、3Rに腕十字で一本負け。今回、UFC初勝利を目指す。
▼女子ストロー級 5分3R〇ローマ・ルックブーンミー(タイ)116lbs/52.62kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×ジン・ユウ・フレイ(米国)116lbs/52.62kg
1R、先に中央を取るサウスポー構えのフレイ。オーソドックス構えのルックブンミーは強烈な右ミドルを当てる。左で差して金網に押し込むフレイに首相撲に切り替えるルックブンミー。そこにヒジはフレイ。
離れてスタンド。組むルックブンミーは首相撲から左の縦ヒジ! さらに頭をつけて左のヒジをショートで打ち込む。突き放したフレイはダブルレッグに入るが、受け止め差し上げたルックブンミーは、またも首相撲から今度は右ヒジ連打! フレイが効かされ下がる。ブザーもフレイは右頬をカットする。
repost via @UFC
2R、右の前蹴りで牽制するルックブンミー近づけば首相撲からヒザ! 右手を首後ろに抱えて首相撲&ヒジ! さらに頭をアゴ下につけてヒザを突く。離れれば右ミドルでコントロールするルックブンミー。近づいては首相撲から右ヒザ。そこにフレイは左のショートフックをボディに返す。ルックブンミーは右のインローも。フレイの詰めにその分、距離を取り、右ミドル。追うフレイは左ストレートをヒットも連打は出来ず。距離を保つルックブンミーにフレイの右ローは空振りに。
3R、前に出るフレイに早々に圧力かけて金網まで詰めてシングルレッグテイクダウン! 背中をマットに着いてクローズドガードのルックブンミー。両足を払ってパスガードのフレイがサイドを奪う。右で脇を差すフレイに差し返すルックブンミーは背中を預けて亀になり立ち上がると、その背中に跳び乗るフレイはチョーク狙い! しかし両足をかけさせず落としたルックブンミーは正対し、距離を取る。
repost via @UFC
フレイの組み付きを剥がし右ミドルを当てるルックブンミー。さらに走り込んで右ミドルのフェイントから右ロー! 前手で距離を取り右前蹴り! 近づいたフレイに首相撲ヒザ。ダブルレッグに切り替えたフレイは押し込むがケージ背に凌いだルックブンミーが剥がす。スタンドでは前蹴りでコントロールするルックブンミー。ムエタイの最終ラウンドのように前足をシャッフルして牽制してブザーに、勝利を確信したか声を挙げた。
判定は30-27×2, 29-28の3-0でルックブンミーが勝利。MMA戦績を5勝2敗とした。
ルックブンミーの黒星のひとつはUFCでのアンジェラ・ヒル戦。もうひとつはRIZIN・DEEPで活躍中のアム・ザ・ロケットことスワナン・ブーンソーン戦だ。
試合後、ルックブンミーは「UFCは本当に凄いところ。世界的なパンデミックの中で試合が出来たこと、家族のために稼げたことが本当に嬉しい。私にチャンスを与えてくれたUFCには感謝してもしたりない。(前戦の)アンジェラ・ヒルはとても経験豊富で名前の通った対戦相手だと思う。プレッシャーを感じたし、まだその試合には精神面で覚悟が出来ていなかったかもしれないけど、今回の試合はかなりメンタルも強く行けたし、勝てて嬉しい」と、3試合目は精神的にも充実して臨めたことを語っている。
▼バンタム級 5分3R〇ケイシー・ケニー(米国)136lbs/61.69kg[判定3-0] ※30-25. 30-26, 30-27×アラテン・ヘイリ(中国)136lbs/61.69kg※サウスポーのケニーがオーソのヘイルに左ミドル、左ストレート、左ローを効かせる
▼ライト級 5分3R〇ルイージ・ベンドラミニ(ブラジル)156lbs/70.76kg[1R 1分12秒 TKO] ※右ハイ→パウンド×ジェシン・アヤリ(ドイツ)156lbs/70.76kg※ベンドラミニはMMA9勝1敗に