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リングスに「アイアンマン」が流れた日~アニマル・ウォリアー氏追悼、Bellatorでシャムロックとも入場

2020/09/24 14:09
 米国の元プロレスラーで日本でも人気の高かったザ・ロード・ウォリアーズのアニマル・ウォリアー氏が2020年9月23日(水)に死去したことが関係者によって明らかにされた。60歳だった。  アニマルといえば、1999年10月28日に東京・国立代々木競技場第2体育館で開催されたリングス主催『WORLD MEGA-BATTLE TOURNAMENT~King of Kings』に参戦した、ブラッド・コーラーのセコンドとしても来日している。 (写真)ブラッド・コーラー(左)と共に。サービス精神も旺盛だった コーラーはグレコローマンレスリング出身のMMAファイターでUFC、IFC、フックン・シュート、エクストリーム・ファイトなどに出場。リングスがKOKルールで初開催したトーナメントに初来日したのだが、「3年くらい前からの友人なんだ」とアニマルを帯同していた。  コーラーがジムでトレーニングを積んでいる時にアニマルから「プロレスをやってみないか」と声を懸けられ、アニマルと共に毎週金・土・日にアメリカ中をロードしてプロレスの試合をしていたという。 「アニマルとは一緒にアメリカでプロレスに出て、道場も一緒にやっているんだ。俺が強くなれたのもアニマルが手伝ってくれたおかげさ。一緒にトレーニングをするようになって、アニマルも物凄くハードなトレーニングをしていたし、彼のパートナーや俺のパートナーはジムに来ない日もあったが、俺たちは1日も休まず一緒に練習したのさ」とコーラー。  アニマルは「日本のファンは俺のことを知っていて敬意を払ってくれるから、俺が一緒に会場へ行くことで彼も素晴らしいレスラーでありファイターであるということを分かってくれるだろうと思ってね。俺が保証する。ミスター・コーラーはナンバーワン・ファイターさ」と、共に来日した理由を語っていた。  試合当日、リングスの会場に『アイアンマン』が鳴り響くと、当時はアイアンマン=ロード・ウォリアーズというくらい浸透していたため、場内からは“おっ”という声が起きた。そして次の瞬間、カーテンの奥からアニマルが登場し、花道を駆け抜けてリングに上がると大歓声が沸き起こった。アニマルの来日は事前にファンには知らされておらず“まさか”の登場だったのだ。 (写真)コーラーと共に入場を待つアニマルを、ダン・ヘンダーソンとランディ・クートゥアーが横切るという奇跡のショット アニマルをセコンドに就け、ファンも味方につけたコーラーはトーナメント1回戦で山本宜久を撃破。2回戦ではイリューヒン・ミーシャに敗れたが、アニマルと共にこの第1回KOKトーナメントで大きなインパクトを残し、大会を盛り上げた立役者だった。  ちなみに、「あなたもリングスで試合をする気はないのか?」と記者に質問されたアニマルは、おそらくリップサービス含みではあっただろうが「興味はあるね」と笑顔で答えた。  また、アニマルは、2015年6月19日に米国ミズーリ州セントルイスで開催された『Bellator 138: Unfinished Business』にも登場している。 (写真)シャムロックを先導して入場するアニマル (C)Bellator MMA メインイベントのヘビー級戦で、キンボ・スライスとケン・シャムロックが対戦。その際に、シャムロック陣営を先導する形で、花道にアニマルがリージョン・オブ・ドゥームのテーマ曲に乗って登場。ともに元WWEのレスラーとして、シャムロックを呼び込んでいる。  試合は、先にテイクダウンを奪ったシャムロックがリアネイキドチョークを狙うも、凌いだキンボがパンチラッシュで1R、逆転のKO勝ちとなった。  当時、Bellator史上最高の視聴率を記録した同大会は、イベント全体の平均視聴者数は160万人で、キンボとシャムロックの試合中のピークは240万人、DVRのピークは290万人にも達していた。
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