玖村へのリベンジ、そして直前で逃した王座の奪取へ向けて燃える軍司 (C)K-1
2020年9月26日(土)東京・後楽園ホール『Krush.117』にて、Krushスーパー・バンタム級王者の玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)に挑戦する軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス)が16日(水)都内所属ジムにて公開練習を行った。
軍司はK-1アマチュア優勝を経て2015年2月にプロデビュー。2016年にK-1甲子園優勝を果たし、2017年9月にはKrushバンタム級王座を獲得(第2代)。2019年10月に将史の兄・玖村修平を破り、2020年2月にはK-1で大活躍したスリヤンレック・オーボートー.ガムピーから勝利を収める金星を得た。戦績は12勝(3KO)4敗1分。
両者は2019年2月の第6代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント決勝戦で対戦しており、この時は玖村が判定3-0(30-29、30-28×2)で勝利して王座に就いている。
軍司はK-1ジム総本部チームペガサスのメンバーとスパーリングした後、マスコミに向けて2分1Rのミット打ちを披露。試合に向けて、順調な仕上がり具合をアピールした。
公開練習後、囲み取材に応じた軍司。試合は今年の2月の『Krush.111』スリヤンレック・オーボートー.ガムピー戦以来、およそ7カ月ぶりとなるが、「スタミナ面やパンチとかの強化をずっとしてきました。空いた期間で逆にレベルアップしたかなという感じですね。前より技が増えたことも大きいですね」と、試合のブランクも問題ないことを強調した。
軍司にとって、今回の玖村とのタイトルマッチは念願のリベンジ戦だ。軍司は昨年2月の『Krush.98』で行われた第6代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメントで、玖村に敗れて王座奪取に失敗。しかも、その試合で顎を折られて、長期欠場を強いられた苦い過去がある。
復帰戦となった同年10月の『Krush.106』では玖村の実兄の玖村修平を撃破。今年2月のスリヤンレック戦にも勝利した軍司だが「それまでの試合では結構慌てて試合をしていて、ムキになって攻めたりしていました。今はそこを直して、ここ2戦はしっかりちゃんと自分のペースで戦えているかなと思います」と、欠場期間を経てのレベルアップを実感。満を持して、玖村へのリベンジマッチに挑むことになった。
「玖村選手に負けた以上に怪我もあったり、試合ができない期間もあったり、色々と悔しい想いをしてきました。その分を今回の再戦で発散というか、爆発させようかなと思っています」と、今回の試合への想いを語った軍司。「自分的にはKOという形で終わらせたい。圧倒的な差で勝つのがこの試合の目標」と、前回の対戦で玖村に受けた屈辱を全て晴らすことが、今回の試合のテーマのようだ。
チャンピオンの玖村を「色んな技ができて、受け返しも早い。オールラウンドというか、全体的に欠点がない選手」と評した軍司だが「自分も試合をやらない期間があって、そこで必殺技やストロングポイントとかも増えてきたんで、そこで発揮できるかなと思います」と、自身の技術的なレベルアップにも自信あり。かつて、Krushバンタム級王座を保持していたこともあった軍司は「今はベルトより、玖村選手に勝つという方が上です」と、玖村に対するリベンジへの気持ちを強調した。
「前回玖村選手とやった以上に自分は強くなっています。相手も強くなっていると思うんですけど、どんな形で終わるか、楽しみに見ていてください」
屈辱を胸に秘めながら過ごした約1年7カ月。その期間で研鑽した自信の技術で、玖村へのリベンジに挑む。