2020年8月29日(土)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.116』の一夜明け会見が、30日(日)に行われた。
会見にはセミファイナルで龍斗(K-1 GYM横浜infinity)を判定2-0(30-28、29-29、30-29)で下し、スーパー・バンタム級転向第一戦を勝利で飾った第5代Krushバンタム級王者・佐々木洵樹(POWER OF DREAM)が出席。前夜の試合を振り返った。
「龍斗選手、対戦してくれてありがとうございました。昨日の試合は勝てたことだけが良かった点です。昨日は終わってから控室や車の中や、ご飯を食べに行ったんですが、古川会長、武居(由樹=K-1スーパー・バンタム級王者)君、中野(滉太)君にこっぴどくダメ出しされたので、ずっと落ち込んでいました」と苦笑する佐々木。
「細かいことですが、パンチの距離もキレも全然ダメ、足の位置もダメだし、改善点しかないです。会長には『ノビシロがない』とまで言われたので昨日は本当に落ち込んだんですが、這い上がります」と、試合以上のダメージを精神的に受けたようだが、ここからまた這い上がっていくとした。
いつも以上に蹴りを多く出すスタイルだったが、「蹴りは練習していたこともあったんですが、カカト落とし、後ろ廻し蹴りをなんであんなに出すんだと言われました。2Rが終わってコーナーへ帰ってきた時に、怒った会長にやられるんじゃないかと思ったくらいです。会長が怒っているのも試合中に聞こえました。映像を見てもあのタイミングで出すのは…すいませんでした」と反省しきり。
特に連発したカカト落としについては「カカト落としはアンディ・フグがずっと好きだったので、頭の中でやろうと決めていたんですが、あんな展開になるとは…」と裏目に出たという。
(写真)憧れのアンディ・フグの代名詞であるカカト落としを連発するも不発に 数多くのダメ出しの中で、最も印象に残ったのは「武居君から『試合内容もそうだけど、人間的にそこでやらなくていいことやるし、やらないといけないことをやらない洵樹がいる』と言われたこと」だったとのこと。
スーパー・バンタム級に階級を上げての手応えを聞いても「動けると思ってやったんですが、試合前にパワーに頼らずと言っていたのに結局はパワーに頼ってリキみまくっていました。自分の甘いところが出た試合でした。それが自分の甘かった点です」と、反省の言葉しか出てこない。
とはいえ、判定2-0の結果に「佐々木の圧勝だろう」との疑問の声が多く上がったのも事実。それを本人に聞くと「ジャッジは見る人の見解だと思いますが、会長は『お前の負けだ』と言うくらいの感じでした。判定結果は気にならず、僕の出来が悪かっただけという感じですね」と、素直に受け入れる。
最後は「昨日も来てくださりありがとうございました。昨日は強くない佐々木洵樹を見せてしまいましたが、次の試合は強い佐々木洵樹を見せられるように高みを目指していきたいと思います」と、前向きに締めくくった。