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2020年8月9日(日)横浜・ぴあアリーナMMで開催される『RIZIN.22』で、ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術)と対戦する矢地祐介(KRAZY BEE)が7月30日、所属ジムにて公開練習を行った。
公開練習で矢地は1分間のシャドーを披露。これまで得意としてきたパワフルな打撃に加え、半身気味の構えから、柔らかな動きでサイドキックや後ろ廻し蹴りなど、近年取り組んでいるブルース・リー創始のジークンドーなどの武術系の動きを見せた。
ボンサイ柔術のホベルト・サトシ・ソウザとの対戦に向け、これまでのロータス世田谷での青木真也や北岡悟らとの組み技トレーニングに加え、一般会員としてCARPE DIEMで柔術の練習にも取り組んでいる矢地は、「正直寝技だけでやったらレベルの差はある」と言いながらも、「ロータスでの練習は、サトシ選手にひけを取らないくらいのグラップリングの猛者たちばかり。柔術でも強い柔術家がたくさんいるので耐性がついている。着実にグラップリング・寝技のスキルが上がっていると思います」と組み技の成長の手応えを語り、「MMAなので、そこはビビらずにどんどん勝負していきたいと思います」と語った。
公開練習後のリモート質問に加え、本誌独自の取材も交え、2019年年末の上迫博仁戦での劇的な逆転TKO勝ち以来、8カ月ぶりの試合に臨む矢地の言葉を紹介したい。
全能力が底上げ出来ている
──8月9日(日)の「RIZIN.22」でのサトシ戦が迫ってきましたが現在の状況はいかがですか。
「心身共に絶好調です」
──新型コロナウイルス感染拡大による自粛期間、試合に向けてどのような形で練習してきましたか。
「自分を見つめ直す時間たっぷりあったので、そういう意味で今一度、自分の技術や生活習慣含め全て見直して、もともと(生活習慣は)良いですけど、さらに突き詰めて、何が合って何が合わないのか、コロナ期間の中で食事も変えてみたりとかいろいろ試せたので、格闘技のみならず人としての質を上げることが出来た期間だったと思います」
──今回の試合では、どういった部分に注目してほしいですか。
「全能力が底上げ出来ているんで、本当にレベルの上がった矢地祐介の姿を見せられると思うし、相手とも噛み合うので、この1年2年の成長ぶりを見てほしいですね」
──サトシ選手は寝技を得意としてますが、グラウンドでの攻防となった際、そこで勝負する自信もありますか。
「そこは相手の土俵だし、正直寝技だけでやったらレベルの差があると思います。でもMMAなので、そこはビビらずにどんどん勝負して行きたいと思います」
──今日のシャドーもそうですが、矢地選手の動きのなかにサイドキックや後ろ廻し蹴りなどのキックボクシング的なもの以外が増えてきたように感じます。これはやはりジークンドーなど武術からの影響でしょうか。
「それはやっぱりジークンドーや躰道などの武道に出会って、いろいろ教えてもらってる流れからの動きですね。とても視野が広がりましたね」
──YouTubeでは、ジークンドーの石井東吾先生と対戦相手の攻略方法を研究しているようですが、躰道の中野先生からは何か秘策など教えてもらったり、試合で活かせそうな技術などもアドバイスを受けていますか。
「スタイルに関しては試合までの期間が短かかったので、そこまで密に練習も出来ていないし、対策を授かったわけじゃないですけど、身体操作においてはトップレベルの武術なので、そういう意味での身体の使い方などは教わりましたね」
──対戦相手のサトシ選手の印象を踏まえた上で、どう戦う予定なのか、言える範囲で教えていただけますか。
「相手の心を折るような試合をしたいなと思っています」
──1年ほど前から柔術道場にも通われていると聞きました。今回の対サトシ戦用にもあらためて防御も含め、CARPE DIEMの選手からアドバイスも得ているのでしょうか。
「普通に一般クラスに会員として混じって練習しているので、特に作戦会議とかは無いですけど、柔術のいろんな技術をクラスの中で教わったりだとか、あとは強い柔術家がたくさんいるのでそういう人とスパーリングするだけでも(寝技の)耐性がついてきていると思うので、そういう意味で普通に通っています」
──ロータス世田谷での青木真也選手や北岡悟選手、岩本健汰選手ら純粋なグラップラーもいるかと思いますが、そういった選手とのあの場での組み技の練習は、矢地選手にとってどんな成長や影響をもたらしていますか。
「あそこに集っている人はみんな強いし、それこそサトシ選手にひけを取らないくらいのグラップリングの猛者たちばかりなので、そういうところで肌を合わせているだけで、自然と身体も覚えてくるし、細かい技術も聞けば教えてくれるので、着実にあそこに行くことによってグラップリング、寝技のスキルが上がっていると思います」
──また、今回に向けては、相手の苦手とする柔術以外の部分も強化してきたのでしょうか。
「打撃のレベルアップは如実に出来たかなと思います。石井東吾先生とかに教わったりしていて、そういう意味では違う視点から格闘技のこと、MMAのことを見ることが出来てているのかなと。常に俯瞰でというか、第三者が見ている中で練習が出来ていたので『右手下がってるよ』とか『そこでもう半歩、外に出よう』とか、自分で気が付かなかったことを練習しながらリアルタイムで改善していけたので、打撃に関してはレベルアップしているのかなと自分でも思います」
──最後に、ファンに向けてメッセージを。
「久々のRIZINなので、皆さん楽しみにしていると思いますけど、僕たち選手はその期待に応えられるように、興奮する試合を見せるので、ぜひ期待して待っていてください!」