【DEEP JEWELS】赤林檎「私の方が血の気が多い」vs. 本野美樹「私がベルトを巻きます」＝今夜王座決定戦

　2020年7月23日（木・祝）東京・新宿FACEにて『DEEP JEWELS 29』が観客を入れて開催される（※チケットは完売、SPWN有料生配信あり）。 　メインイベントの第6試合では「DEEP JEWELS ストロー級暫定王者決定戦」として、赤林檎（フリー）と本野美樹（AACC）が対戦。前日計量では、赤林檎が51.95kg、本野が52.20kgでパスしている。 　同級正規王者の魅津希は現在UFCで活躍中のため、今回、暫定王座決定戦として両者がベルトを争うことになった。当初、このカードは5月6日大会で予定されていたが、新型コロナウイルス対策の影響で今大会に延期されていた。 　本野は、東海大学柔道部出身で2010年の講道館杯では西田優香（2010年世界柔道選手権-52kg級優勝）に勝利するなど活躍し、アマチュアMMAでも無敗。2019年3月の『HEAT』で満を持してプロMMAデビューを果たし、“流血のマドンナ”こと鈴木万李弥に完勝。同年6月の『DEEP JEWELS』に初参戦すると、大晦日RIZINで山本美憂と対戦したベテランの長野美香をデビュー2戦目にして破るというアップセットを起こしている。 　10月には豪州『Eternal MMA』でWMMA豪州女子ストロー級王者ケーシー・オニール（スコットランド）に3戦目にしてタイトルマッチに挑んだが判定負けで初黒星。12月『DEEP』でのパク・チヨン戦では1R、腕十字による一本勝ちで再起を果たし、2020年2月のDEEP JEWELSではノンパン・ザ・ロケット（タイ）を1RでTKOに仕留めて「私もJEWELSで戦っているからにはチャンピオンベルトを巻きたいので、ぜひタイトルマッチをやらせていただければと思います」とアピールしていた。 　対する赤林檎は日本拳法をバックボーンにキックボクシングの試合経験もあり、長いリーチから繰り出す打撃を武器とする。2018年8月『DEEP』に初参戦し、渡辺華奈に敗れるも序盤に強烈な右ストレートをヒットさせてあわやの場面を作り出した。 　その後はDEEP JEWELSを中心に活躍し、ジェット・イズミ、アミバ、山口さゆり相手に3連勝。2019年9月大会ではフライ級（-56.7kg）で杉山しずかに挑み、熱闘を展開したが最後は腕十字で敗れた。12月の大阪大会では-54kg契約でパク・シユンのテイクダウンを防ぎながらカウンターを当て、判定勝ちで再起を飾っている。今回、適正階級というストロー級に戻して、暫定王座戦に挑む。 本野美樹「どんな風に戦えるのか、逆に楽しみ」 ──いったんは組まれたカードが延期され、2カ月を経ての今回の「暫定王座戦」となります。 「5月に試合が決まってから、いったん流れちゃったんですけど、コロナが落ち着き次第、試合を組んでもらえると思い、準備はずっと進めていたので不安は無いです。自粛期間中、AACCが入っているゴールドジムが閉まっていたため、1カ月ちょっとは対人練習が出来なかったのですが、途中からURUSHI DOJOさんで週に3回、練習できるようになって助かりました」 ──2月の国際戦では、序盤、組み付けないというより組みに行かなかったように見えました。実戦で打撃を試したかったのでしょうか。 「はい。自分がどれだけ打撃が出来るのか試したくて。みんなには『早く組み付け』って言われたんですけど（苦笑）。少し鼻血は出ましたが、練習でも鼻血はちょっと当たっただけで出てしまうので、気にしないようにしています。でも、やっぱりまだまだだなと実感しました。それからまたいろいろ考えながら練習してきましたし、今回もしっかり打撃も使ってみて戦いたいです」 ──本野選手は柔道強豪ですが、あまり足技のイメージが強くないです。前戦でもシングルレッグからダブルレッグタックルという流れでテイクダウンしていました。 「もともとあまり柔道の技を出していなくて……（苦笑）。最初からタックルに入ることはしていました。ただ、最近、練習でも柔道を使える場面では使って、タックルも打撃も混ぜるなど、少しずつ総合格闘技の選手らしくなれているのかなと思います。今回もいろんなパターンを出していきたい。柔道技が出るかもしれないです」 ──赤林檎選手について、「手足が長くて打撃が強い選手という印象」と仰ってましたが、ポイントは戦う距離になりそうでしょうか。 「そうですね。手足が長いので、距離感が大事だなと考えています。あんまり赤林檎選手のような長身選手と対戦したことがないので、どんな風に自分が戦えるのか、逆に楽しみです。自分の力を出して、しっかり仕留めたいと思います」 ──暫定ながら「王座戦」ということについてはどのように考えていますか。 「1回、去年、豪州でタイトルマッチで（ベルトを）逃しているので、2回逃すことは出来ないので、今回こそはしっかり獲りたいです。今回は私がベルトを巻きますので、応援、よろしくお願いします」 赤林檎「準備は出来たし、全然問題ない」 ──2019年4月の山口さゆり（赤林檎が判定勝利）戦以来のストロー級戦となります。 「減量は全然余裕でした。練習も準備も全部上手くいきました。減量苦もなくて（計量）前日まで全然動けましたし。1年半ぶりに自分の階級で出られるのが楽しみです。いつもデカめの選手とやっていたので、久しぶりのストロー級でどんな動きができるか楽しみです」 ──対戦相手の本野選手は計量で、赤林檎選手を「手足が長い」と警戒のコメントでしたね。 「同じ階級でこれほど身長差（赤林檎168cm、本野159cm）があるということは、相手もフィジカルが強いだろうし、ましてや柔道でも実績があるので強いと思うんですけど、まあ、準備は出来たし、全然問題ないと思います」 ──フライ級で対戦した杉山しずか選手との試合では、テイクダウンに苦しみました。本野選手も組みの強い選手です。対策は？ 「テイクダウン対策もしてきましたし、自分のいいところを伸ばすような練習もしてきたので、さらに進化した姿を見せられると思います。楽しみにしていてください！」 ──打撃面では強い右も持っています。自身が勝っていると感じている点は？ 「そうですね……根本的に私の方が血の気が多い。血気盛んなので、そういう部分の差が出ると思います」