2020年7月12日(日)にABEMAにて独占生中継される、RISE初のテレビマッチ(無観客試合)『Cygames presents RISE on ABEMA』で、ヴィトー・トファネリ(ブラジル/ブラジリアンタイ・闘英館)と対戦するRISEライト級王者・原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM)。
本来なら4月の大阪大会より開幕するはずだった『RISE WORLD SERIES 2020 -63kg』世界トーナメントへの出場が決まっていたが、新型コロナウイルスの影響で大会が開催中止となり、延期となった6月の横浜大会も中止。試合は1月13日の『RISE 136』で秀樹を1R2分23秒、右フック一発でKOして第6代ライト級王座に就いて以来となる。
「僕は普段とそんなに変わらなかったですね。普段から出かける方でもないし、練習は自分のジムで一人ででも出来たので」と、自粛期間も普段とそれほど変わらなかったと原口。
「逆に自分のしたいことができました。みんなおったらみんなのメニューに合わせるとかやらなあかんけれど、自分がやりたいことがやりたいだけできるじゃないですか。今日は体調が悪いなと思ったらサンドバッグだけ打って帰るとか。自分のペースでやっていましたね」
その孤独な練習の中で磨かれた技はあるのかと聞くと、原口は「三日月蹴りです」と即答。「けっこう足を痛めたんですが、それくらい蹴り込みました。自粛中に蹴って怪我して、治ったらまた蹴って怪我してって感じでけっこう蹴り込みましたね。三日月を徹底的に極めたろかなって思って。今は早く試合で蹴ってみたいですね」と、練習の成果を試したくてうずうずしているという。
では、ヴィトーを相手に三日月蹴りでのKOを狙うのかと聞くと「パンチも練習してきたんですよ。それは1月の試合が終わってから、ずっと。だから今回はあえてパンチでボッコボコにしたいっていうのがありますね。蹴りの原口って思われているので、今回は蹴りからのパンチで倒せたらいいかなって思っています」と、パンチでのKOを狙うとした。
延期になったWORLD SERIESに関しては「完全になくなったわけではないので、いつ決まってもいいようにって感じです」とモチベーションは保ったままだとする。
RISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント王者・白鳥大珠(TEAM TEPPEN)に噛み付き、トーナメント組み合わせ抽選会前から盛り上げたが、延期になってしまったことでやや沈静化。それについては「せっかく盛り上げましたけれど…また盛り上がると思うので。逆にこのコロナがあったからこそ余計に盛り上がるというか。その分、期待してもらっていていいんじゃないですかね」と、楽しみにしていて欲しいとした。
そのWORLD SERIESの1回戦では、世界的強豪チャド・コリンズ(オーストラリア)との対戦が決まっており、実は原口「今回の試合は何回か断ったんですよ。チャド・コリンズ戦の前にやりたくないって」とコリンズ戦に集中したかったと明かす。それでも出場を決めたのは「でも白鳥君も出るって聞いて、白鳥君が出るなら僕も出ますって言いました。あいつに負けたくなかったので。白鳥君の1回戦の相手もヌンラーンレックで強敵じゃないですか。それでも出るんだったら、僕も出ないといけないって思いました」と、白鳥へのライバル心からだった。
RISE初の無観客大会であることには「嫌ではないですが、どんな感じなんやろうって。初めてなのでみんなどんな感じでやるんやろう、どこをモチベーションにしてやっているんだろうって気になりますね。今はもう試合も近付いてきたのでやるしかないかなって思っています。減量も全くないし、あとはその場の雰囲気に任せてやるだけですね。もしかしたら観客がいないので、スパーリングのような感覚で肩の力を抜いてできるかもしれないですね」と、リラックスして臨めるのではないかと予測する。
(写真)WORLD SERIESの1回戦では世界的強豪チャド・コリンズ(左)との対戦が決まっている ヴィトーについては「大きいですよね。パワー系って感じです。でも、雑。当たれば効くかなって感じなので、当たらないように気を付けるだけです」と評し、「チャド・コリンズもデカいので、今回はヴィトーとやるつもりではなくチャド・コリンズとやるつもりでやろうと思っています。今はそこだけを見ているので。実は今回の相手の対策はしていないんです。今もチャド・コリンズばかりを見ています」と、仮想チャド・コリンズになってもらうと言い放った。
では、そのチャドを倒すイメージはもう出来ているのかと聞くと「まだ微妙なんですよね。チャドを倒せるイメージがあまり湧かないんですよ。倒れないと思うので。だからどう勝つのか、倒しに行くのか、判定で勝つのか、まだ定まっていません」と、まだイメージ上で完璧に攻略できていないとする。「だからこそヴィトー戦で止まっていられない。もしヴィトーに負けたら打倒チャド・コリンズなんて言っていられないので、もちろん倒して勝ちたいです」と、ヴィトーをKOしてイメージを固めていきたいとした。
最後に、この時期にプロとして試合をすることにどんな意義を感じているかと聞くと、「僕だけじゃなくファイターみんなが思っていると思いますが、何かを夢中にやっているところを見ると自然と笑顔になると思うので。勝ち負けよりも真剣に戦っている姿を見せるのが僕らの一番の役目なので、そこはファイター皆同じじゃないですか」と、一生懸命にやる姿を見せて視聴者を笑顔にしたいと語った。