キックボクシング
インタビュー

【RISE】大雅「2019年のテーマは復活。必ず世界王者になって、僕のことを色々言っているやつらを黙らせます」vs セクサン・オー・クワンムアン「RISEではタイを代表して闘う。大雅が持っている武器では私には適わない」=3月10日(日)「RISE WORLD SERIES 2019」大田区

2019/03/06 00:03
3月10日(日)、大田区総合体育館で開催される「RISE WORLD SERIES 2019」-61kgトーナメント1回戦で、セクサンの対戦相手に立候補した勇敢な選手がいる。大雅だ。その理由を聞くと、大雅は「セクサンは強い王者。チャンスなので思い切り噛みつついてやる」と切り出した。一方、噛みつかれた“超大物”は待望の初来日。セクサン・オー・クワンムアンは、2015年にはラジャダムナンスタジアムで最も活躍した選手に贈られるMVPに選出され、現在も同スタジアム認定ライト級王者に君臨する。現地で取材を試みると、セクサンはしっかりと5回目となる海外での試合の対策を練っていた。(C)RISE 大雅「こういう崖っぷち状態の自分は強いので自分でも楽しみ」 ――試合が近づいてきました。調整は順調ですか。 大雅 追い込み終盤で辛い時期ですが、試合のイメージも出来ていい感じで仕上がっています。 ――以前は試合前にタイ修行されていたこともありましたが、今回は国内での調整のみになりますか? 大雅 そうですね。トレーナーがタイ人ですし、こっちで一緒にしっかり対策を練った方がいいかなと思いました。 ――対戦相手のセクサン・オー・クワンムアンについての印象はどうですか。 大雅 チャンピオンで凄く強いですし、今までの対戦相手の中でも世界的に有名で強い選手だと思います。自分にとってはチャンスなので思いっきり噛みついてやります。  ――セクサンのトーナメント出場が決まってから、すぐに対戦に名乗りを上げていたのはなぜでしょう。 大雅 自分も知っている選手で一番名前のある選手です。ここで倒せば海外でも評価されると思うので、凄く美味しい相手だと思ってアピールしました。 ――一回戦に集中していますか? それともまだ先を見据えて戦いますか? 大雅 とりあえずは一回戦のことしか考えていませんが、絶対に勝てるという自信しかありません。 ――トレーナーのノッパデッソーンさんからはどのような攻略アドバイスをもらってます? 大雅 セクサンの戦い方をよく知っているので、対策もバッチリ出来ています。 ――練習ではどういう面を強化していますか? 大雅 相手の映像を凄く見ていて研究しつつ、自分の弱い面を潰しています。 ――RISEルールだけにご自身の方が有利でしょうか。 大雅 セクサンはムエタイの試合でもあんまり組んでこないタイプでししたし、普通にRISEルールに対応してくると思います。僕はずっとこのようなルールでやってきたので勝つ自信も相当あります。 ――試合は昨年9月のRIZINでの原口健飛戦以来となりますが、試合間隔は気になりませんか? 大雅 僕は頻繁に試合をするタイプではないので、いつも通り試合に臨む感覚でいます。自分は最近結果を残せていないので今回がラストチャンス、負けたら最後という気持ちで臨んでいます。今回自分自身で変わったものが見せられなかったら、その先も変わらないと思いますし、こういう崖っぷち状態の自分は強いので自分でも楽しみです。 ――他のトーナメント出場メンバーを見て印象はどうでしょう。 大雅 全員強い選手ばかりですが、特に思うことはありません。自分の中ではセクサン戦は一番の山場だと思うので、そこを超えちゃえばあとは行けるんじゃないかと思ってます。 ――2019年はどういう1年にしたいですか。 大雅 復活がテーマです。もう一度強い自分を見せて必ず世界チャンピオンになって、僕のことを色々と言っているやつらを黙らせます。見とけよ!って感じですね。ずっと応援してくれる方々を裏切ってきたので今回いい試合をした上でKO勝ちしてみんなを喜ばせてあげたいですね。 ◆大雅(Taiga)1996年8月14日(22歳)神奈川県出身第3代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者第3代Krushスーパーバンタム級王者166cm、26戦19勝6敗1分(6KO)TRY HARD GYM所属 ─────────────── セクサン・オー・クワンムアン「キックルールでは海外で4回戦い3回勝っている。大雅は私と実際向かい合い、攻撃のやりとりをしたら、いかに私の武器が強力なのかわかることになる」 ──待望の日本での初ファイトとなりますが、ムエタイのキャリアはどのくらい? セクサン 9歳で始めたので、もう20年になります。 ──このトーナメントには因縁の梅野源治選手も参戦します。 セクサン ウメノ? その名前は聞いたことが……いや、彼とはタイで闘っている。体がとても強い選手だったけど、楽しい試合だった記憶が残っています(2015年9月10日、タイ・ラジャダムナンスタジアム。梅野との試合はメインイベントで組まれ、セクサンが判定勝ち)。 ──話をしている間に思い出した感じですね。 セクサン 自分にとって今回は初めての日本になるけど、とてもうれしい。日本のファンの皆さんに感謝したい。 ──今回はRISE WORLD SERISE-61㎏級トーナメントへの参戦となりました。 セクサン とても大きな世界規模の大会であるという話は聞いています。 ──過去に海外で闘った経験は? セクサン 2017年、中国のクンルンファイトでは61.5㎏級のタイトルを争い、勝っています。海外では全部で4回闘っていますね。そのうち3回は勝っている。 ──ルールは? セクサン 全部ヒジなしのキックボクシングルールでした。 ──すでにムエタイ以外のルールも経験されているわけですね。今回もムエタイとは異なるRISEルールでの試合です。 セクサン ヒジは反則で組みヒザも一回のみと制限される話は聞いています。まあ、ほかにも使える武器はたくさんあるので私にとっては全く問題はない。 ──対策も練っている? セクサン その件に関してハッキリ申し上げることはできないけど、ムエタイで磨き上げた武器を東京でしっかりとお見せしたい。 ──明かせない練習をしている? セクサン とてもよく考えています。 ──ムエタイ界で正真正銘のトップであるあなたが本気で向かっていく、と。 セクサン ハイ。RISEではタイを代表して闘うつもりです。 ──一回戦を争う大雅選手の試合を見たことは? セクサン 彼が中国で闘った試合は見たことがあります。 ──昨年5月13日、中国で行われたクンルンファイトにあなたも大雅選手も出場しているので記憶に残っているのでしょう。 セクサン はい。(取材者が持参した大雅の試合映像を見ながら)彼はサウスポーのパンチャーですね。テクニック? いいけど、そんなに大したことはない。 ──辛口ですね。 セクサン 彼が持っている武器では私には適わない。反対に私は日本で使える武器を全部使って勝ち、ムエタイの素晴らしさを日本やタイのファンにお見せしたい。 ──大雅選手はトーナメント参戦が決まるや、一回戦からあなたとのマッチメークを望んでいました。そして「ムエタイルールでは勝てないと思うけど、RISEルールなら勝てる」と宣言しています。 セクサン そうですか。ただ、私と実際向かい合い、攻撃のやりとりをしたら、いかに私の武器が強力なのかがわかることになるでしょう。だから当然私の勝ちになる。 ──22歳の日本の若きファイターに挑発され怒っている? セクサン いやいや、怒ってなんかないですよ。対戦相手について聞かれると、いつもこんな感じで答えている。 ──1ラウンドから大雅選手はガンガン前に出てくることが予想されます。 セクサン 最初はちょっと様子を見ようと思っているので、あんまり殴らないで(笑)。 ──準決勝以降の組み合わせは気になる? セクサン まずは初戦に勝つことが大事。だからそれ以降のことはいま考えるべきことではない。 ──日本円で1,000万円と高額な優勝賞金の使い途は考えている? セクサン もう私には家族がいる。まだ8カ月の娘のためにも、ベストパフォーマンスをお見せすることを約束します。賞金は娘が将来のために使えるようにとっておきたい。 ◆セクサン・オー・クワンムアン(Seksan Or Kwanmuang)1989年1月20日(30歳)、タイ出身ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者WBCムエタイ世界ライト級王者IBFムエタイ世界ライト級王者2015年ラジャダムナンスタジアムMVP170cm、224戦182勝36敗6分ソーソムマイジム所属
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