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レポート

【ラウェイ】ラウェイの独自性と武術と競技のバランス──LETHWEI IN JAPAN 11~一千年の力~後楽園

2019/02/27 19:02
【ラウェイ】ラウェイの独自性と武術と競技のバランス──LETHWEI IN JAPAN 11~一千年の力~後楽園

◆LETHWEI IN JAPAN 11~一千年の力~ 後楽園ホール

2月27日、東京・後楽園ホールにて、ILFJ「LETHWEI IN JAPAN ~ 一千年の力 ~」が開催された。

今大会では、これまでの大会での課題を洗い直し、ルールの解釈について議論を重ね、特に「試合中のロープ掴みの禁止」を徹底させたという。

また、「ダウン以外で自ら座り込んだ場合は1度目で注意。2度目はダウンカウントを取る」ことで、判定決着がないラウェイルールを利用した意図的なダウンを減らすようレフェリー陣とも確認(1試合で計4度、1R中に3度のダウンでKO負け)。

実際に試合では、ロープを掴んでの膠着はほぼ見られず、明確なダウン宣告やこれまでより早めのドクターストップが確認されるなど、新解釈での運用がなされた。

試合では、渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)が、ミャンマーのシャン・コーを3R TKOに降し、4大会連続のメインイベンターの責を果たすと、セミでも東修平(AACC)がニュージーランドのフィリップ・レプリスに49秒TKO勝利と、日本勢が活躍。

また第1試合では、MMAからGRANDウェルター級王者のルクク・ダリが、2018年8月のミャンマーヤンゴン大会以来のラウェイ参戦。2018年ISKAマレーシア・ミドル級王者のカイ・チーを相手に、MMAの技術を応用した掴んでの打撃などで3ダウンを奪い、TKO勝利。試合後、「どんな舞台でも戦いたい」と試合を渇望した。

ONE Championshipやムエタイファイターを起用した海外大会などで、オープンフィンガーグローブによる立ち技の試合が増えるなか、頭突き・一部組みあり、バンデージのみで戦うラウェイはその独自性をいかに保ち、武術と競技性のバランスを取るか。また、体重差や実力差を極力無くし、均衡したハイレベルな攻防を見せることができるか──ILFJの次回大会は5月17日(金)に、後楽園ホールで行われる。

▼第6試合 74kg契約 3分5R
◯渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)
[3R 2分32秒 TKO]※ドクターストップ

×シャン・コー(ミャンマー)

※体格で勝る渡慶次は1Rから圧力をかけ、コーの右の打ち終わりにサウスポーから右フックでダウンを奪う。歯を食いしばって立つコー。渡慶次はさらに奥足ロー、左ミドルと左の蹴りを当てながら、得意の右フックをしっかりピンポイントで入れていく。

気持ちを切らさず長い左ジャブを内側から突くコーに対し、3R、渡慶次は左ストレートをクリーンヒット!

動きが鈍り下がるコーにラッシュから左ハイも当て、コーをロープに詰めると、ガードを固めるすき間にバンテージだけの右の拳を打ち込み、さらに右ヒザを突き上げたところで、コー陣営からタイム要請。右まぶたの傷が深く、そのままドクターストップとなった。

渡慶次は試合後、ラウェイでの活躍で応援してくれる人が増え、専業格闘家になれたことを感謝すると、ミャンマーの恵まれない子供達のための学校をサポートしていることを明かし、ミャンマーへの感謝の気持ちも表した。

▼第5試合 63kg契約 3分5R
◯東 修平(AACC)
[1R 0分49秒 TKO]※タオル投入

×フィリップ・レプリス(ニュージーランド)


※ジャンピングキックで一気に詰めた東はキック経験浅いレプリスにクリンチから頭突きの連打で前進、さらにMMAファイターらしくダーティーボクシングでアッパーも。ロープ背に釘付けにされたレプリスに跳びヒザ蹴り! レプリスは頭を下げられたまま解除できず、東はさらに首相撲ヒザも当てると、防戦一方となったレプリスの陣営からタオルが投入された。

▼第4試合 60.5kg契約 3分5R
×一休そうじゅん(ゴリラジム)
[5R 1分40秒 TKO]※ドクターストップ

◯イェ・スィー・ニ(ミャンマー/MLWC 2016-2018 3年連続王者)

※序盤は左ハイ、アッパー、頭突き、右ヒジと軽快な動きで当てる一休。しかしスィー・二はスタミナ落ちず。右ボディを効かせて前進し、次は右を顔面へと上下に散らしていく。一休陣営は4Rのインターバルで「タイム」を取り、あわせて4分を回復に充て、ワンダウンカウントされる。

再開からラッシュで一休に鼻から出血させるスィー・二に一休もワンツー、頭突きで応戦もスピードに欠け、スィー・二の圧力に後退。再び一休の出血酷く。ドクターストップに。



▼第3試合 66.5kg契約 3分5R
△ソー・ミン・アウン(ミャンマー)
[判定無し ドロー]
△ケイン・コンラン(ニュージーランド)



▼第2試合 74.5kg契約 3分4R
◯ルクク・ダリ(コンゴ/ハニートラップ)
[3R TKO] ※3ノックダウン
×カイ・チー(マレーシア/ISKAマレーシア・ミドル級王者)

※ダリは3Rチーの右ローを掴んだまま右オーバーハンドでダウン奪い、左右ヒジ、首相撲からのヒザも織り交ぜラッシュで3ノックダウン奪い、TKO勝利。


【試合中止】
第1試合 61.5kg契約 3分3R(インターバル1分・タイム無し)
後藤丈治(P's LAB札幌)
グォン・ドヒョン(韓国)
※クォンが1.75kg体重超過

【今大会からの主なルール確認点】
※試合中にロープを掴むことは禁止。
※ダウンでもなく、自ら座り込んだ場合は1度目注意。2度目でダウンカウントを取る。
※「戦意喪失で背を向けること」はダウン。
※カウンター狙いで手を出さないでいると「反則負け」
※ワセリンは頭部カット以外は塗布禁止、また顔以外に塗ってはいけない。

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