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コラム

【1996年5月の格闘技】若き日のミルコ・クロコップをアーネスト・ホーストが横綱相撲でKO

2020/05/16 22:05
 1986年10月に創刊され、30年以上の歴史を誇る格闘技雑誌『ゴング格闘技』が、秘蔵写真と共に過去5月にあった歴史的な試合や様々な出来事を振り返る。21回目は1996年5月6日、神奈川・横浜アリーナで開催された『K-1 GRAND PRIX決勝戦』から、若き日のミルコ・クロコップ(クロアチア)がアーネスト・ホースト(オランダ)に挑んだ一戦。  ミルコ・クロコップは1996年3月の『K-1 GRAND PRIX'96開幕戦』に初来日、いきなり前年準優勝のジェロム・レ・バンナを破る大番狂わせを起こし、今回の決勝トーナメントに進出した。当時のリングネームはミルコ・タイガー。第1回K-1GP覇者ブランコ・シカティックの愛弟子で、21歳とまだ若くキャリアも浅かった。  当時の資料を見ると、ミルコがキックボクシングを始めたのは2年前。クロアチアのヘビー級王座に就き、戦績は30勝5敗。これまでに何度も最前線での戦闘を経験し、戦場で生き残るために格闘技を習得する必要があったからだという。警察学校を出て、この年からザグレブの警察官として勤務していた。  その若き日のミルコの前に準々決勝で立ちはだかったのは“ミスター・パーフェクト”アーネスト・ホースト。トーナメント準々決勝第1試合で本命ピーター・アーツがマイク・ベルナルドに敗れ、姿を消したため優勝候補の最右翼となった。  試合開始のゴングが鳴ると、まずミルコがロー2連発から右ハイ、ホーストはこれにジャブを合わせるとミルコのミドルにハイを返していく。一歩も退かない両者の攻防にアリーナが沸く。ホーストはローからミルコのワンツーに組み付くと、首相撲から相手の太腿を刺すようにヒザを叩きつけ、離れ際にハイ。ミルコはこれを上手くかわしてクリーンヒットを免れた。  2R、ミドルをダブルで繰り出しローにつないでいくミルコだが、ホーストは冷静にこれをカットすると逆にローから首相撲に入り、ヒザを連打していく。アッパーで応戦するミルコだが、ホーストはなおもミルコを首相撲に捕えてのヒザ蹴り。ミルコは組まれるのを嫌がり下がる。  そして3R、コンビネーションで攻めるホーストにハイ&ローで対抗するミルコ。ワンツーにヒザで応戦するミルコの脚に、ホーストの強烈なローがヒット。ミルコの脚はすでに思うように動かない。勝機と見たホーストはワンツー、首相撲からさらにロー。これが強烈に決まり、ミルコは苦悶の表情を浮かべながらホーストに背を向けてしまった。  スタンディングダウンがコールされ、そのままカウントアウト。ホーストが格の違いを見せつけ、3R1分27秒、KO勝ちとなった。  試合後、ホーストは「シカティックには2度負けているから、その愛弟子を倒したことである種のリベンジができて嬉しいよ」とコメント。ミルコは「2週間前、スパーリング中にケガをした左ももにいい蹴りをもらいすぎた。それと後半パンチを上手く出せなかった。これは失敗だったよ。これからは練習時間を増やし、スピードは今のままを保ってウェイトは10kg増やしてパワーをつけるんだ」と意欲を燃やしていた。
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