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【RIZIN】朝倉未来×海“禁断の兄弟対決”を海が語る

2020/05/08 12:05
 RIZINの公式YouTubeチャンネルにて連日生配信されている『榊原社長に呼び出されました』。榊原信行CEOと視聴者が選手たちに様々な質問をぶつけていく同コーナーで、第1回ゲストの朝倉海(トライフォース赤坂)が、“禁断の兄弟対決”について言及している。 「『階級を上げて兄貴との試合を見たい』っていうのも来てます」──海が視聴者のコメントを読み上げると、榊原CEOは「どうですか?」と海に問いかけた。  海は頭を振り“ノー”の意思表示。続けて「これ、ファイトマネー、高くなりますか? 過去最高額が出ますか?」と苦笑しながら質問。榊原CEOは「出るんじゃない?」と即答した。  いったん「オーッ」とテンションが上がった海だが、榊原CEOの「積年の恨みを晴らしてよ」の言葉には、「いやいやいや、絶対無理ですね。母親とか号泣してそう、そうなったら」と再び否定した。  日本で打撃ありの“兄弟対決”として歴史に残るのは、2015年1月と同年11月にK-1で行われた卜部弘嵩vs.卜部功也の2試合だろう。1月の王者決定トーナメント決勝では功也が判定勝利し初代王座に就いたが、弘嵩が再戦を希望。弟の王者・功也に兄の弘嵩が挑み、3R KO。弘嵩が2代目王座に就いている。  榊原CEOは、「K-1の卜部兄弟とかやっていて、あれもちょっと特別なものがありますね。相撲は基本、同部屋対決は無い。師弟とか兄弟は戦うべきではないというのはあるんだけど、本割で決まらなかった優勝決定戦で弟の貴乃花と兄の若乃花(1995年11月、九州場所千秋楽)が対戦したことがあってスペシャルなものにはなった」と前例を挙げ、「(海が)階級を上げてGPの決勝とかで兄弟対決とか見たいね」と、トーナメントでの頂上決戦で両者の試合を見たい、とした。 【写真】2018年9月の公開練習でマススパーリングする未来と海。  朝倉兄弟の“対決”はスパーリングでは実現している。  初回は、路上でのもの。YouTubeの「KAI Channel」で海は、当時のことを「ほんとうに突然、呼び出されて。まだ俺は高校生で40kg台、160cm無かったくらいで小さかった」と振り返る。  街灯の薄明かりのなか、グローブタッチして拳をかわした。 「グローブつけたのは初めてでした。構え方とかも分からないし」という海。序盤、いきなり未来はオーソドックス構えから左フックを強振した。 「顔がガチだった。あの瞬間、人生で初めて死を覚悟しました。あっ、これ当たったら殺されるわと思って」  外側の右にステップしてかわした海。「ステップとか構えとか出来てますね、俺。このときからすでにギリギリまで(パンチを)見るのが出来てたから、本能的に」と自身の動きを振り返る。  オーソドックス構えからサウスポーにスイッチした未来の左ハイをダッキングでかわす海は、「ハイキックを下に避けるのはヤバい」と苦笑する。当時、「蹴り方は知らなかった」という。  危険な路上でいきなり始まったスパーリング。動画でも分かる通り、海の体格は小柄で、ヤンチャをしていた未来の影響で、街中で「朝倉未来の弟」ということだけで喧嘩を売られることがあったという。兄の未来としては、そんなときのために弟の海に、戦いの免疫をつけておきたいと考えていたのかもしれない。 「でも、これが格闘技を始めたきっかけでした。(スパーリングが無ければ)絶対(格闘技を)やってなかったもん、俺の性格的にたぶん」と海は、未来とのスパーリングが格闘技に取り組むきっかけとなったことを明かしている。 「このスパーリングの後から公園で“リアルアウトサイダー”と言ってスパーリングに参加するようになりました。グローブとヘッドギアもつけて」と、その後の青空練習を振り返っている。 “路上の伝説”と呼ばれた朝倉未来と海の「始まりのスパーリング」。強引な未来の“試し”に応えた海は、類まれな身体能力と危機察知能力を発揮し、必死に向き合うことで、その後の格闘技人生の一歩を踏み出した。  現在では、ミットは持つことはあっても、スパーリングは「実際、あまりやらない」という。もしいまやったら? と問われると海は、「俺がボコボコにされるよ、たぶん」と笑い飛ばしている。  榊原CEOに「GPの決勝とかで兄弟対決とか見たいね」と訊かれた海はこう答えている。 「これは……無理ですね。引退する最後の試合とか」──。 【GONG】朝倉海×内山高志「必ず復活する」──5月23日(土)発売の『ゴング格闘技』7月号(NO.308)で対談。そして“KOダイナマイト”が新たに伝授したものとは?
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