Bellatorが2020年6月6日(土・現地時間)に米国イリノイ州シカゴのウィントラスト・アリーナで開催予定だった「Bellator244」の延期を21日、発表した。
Bellatorは、「COVID-19の発生をめぐる安全性への懸念と、現在の連邦政府、州政府、地方自治体の命令により」、6月6日のBellator 244の開催延期を発表。「今後も状況を注視し、できるだけ早くリスケジュールを行う予定」とプレスリリースで伝えている。
同大会ではライト級でマイケル・チャンドラーvs.ベンソン・ヘンダーソンの再戦、フェザー級ワールドGP準決勝 AJ・マッキーvs.ダリオン・コールドウェルなどが行われる予定だった。
新型コロナウイルスの影響によるBellatorの大会延期は、3月13日の「Bellator241」アンキャスヴィル大会から始まり、5月9日の「Bellator242」サンノゼ大会、5月16日の「Bellator London」ロンドン大会、5月29日の「Bellator243」テメキュラ大会と、4大会目となる。
【写真】米メディアに5月9日大会の不出場を表明したアマンダ・ヌネス
そんななか、UFCは5月9日に新生「UFC 249」を無観客のPPV大会として、米国フロリダでの開催を計画。3大王座戦=ライト級暫定王座決定戦トニー・ファーガソン vs.ジャスティン・ゲイジ-、バンタム級王座戦ヘンリー・セフード vs.ドミニク・クルーズ、女子フェザー級王座戦アマンダ・ヌネス vs.フェリシア・スペンサーの実施が、「MMAFighting」にて報道されている。
しかし、女子フェザー級王者のヌネスは「今は試合をする適切なタイミングだとは思えない。新型コロナウイルスが収束しないと完全なトレーニングキャンプが出来ない。5月9日に試合をすることはない」と同誌に語っている。
「UFC 249」は当初、4月18日に米国ブルックリンで開催予定だったが断念。アスレチックコミッションの管理が及ばない先住民エリアであるカリフォルニア州レムーアのタチパレスでの開催を模索したが、直前に延期を発表している。
今回、開催が企画されているフロリダ州では、WWEが番組の収録や生中継を再開しており、フロリダ州知事のロン・デサンティス氏は4月初め、“社会生活を維持するうえで必要な事業”として、MMAを含めたリストを承認する命令を出している。フロリダ州ボクシングコミッションは、ガイドラインを遵守させ、すでに1つのプロMMA大会で、無観客のアリーナでソーシャル・ディスタンスを採用し、参加者のスクリーニングを強化して行っているという。
また、「MMA JUNKIE」の取材では、UFCライトヘビー級6位のヴォルカン・オーズデミア(スイス)が、8月のUFCアイルランド・ダブリン大会で、元RIZINライトヘビー級王者のイリー・プロハースカ(チェコ)との対戦が予定されていることを明らかにしている。
オーズデミアは2018年10月からダニエル・コーミエー、アンソニー・スミス、ドミニク・レイエスら上位陣には敗れているが、2019年8月にイリル・ラティフィを左フックでKO、12月にアレクサンダー・ラキッチをスプリット判定で下すなど、トップ10ランカー相手に2連勝しており、プロハースカにとっては真価が問われる厳しいオクタゴンデビュー戦となりそうだ。
かように今夏も含めた大会の準備は進めているUFCだが、果たして5月9日の大会は実施されるのか。動向が注目される。