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【ABEMA】待望の第2弾「格闘技は死なない!」『Fighter's Diary』#2 団体を超えて~浅倉カンナ・堀江圭功・佐藤天・北岡悟・朴光哲×田村一聖×矢地祐介×あいが登場。ベストバウト&傑作選放送も

2020/04/21 17:04
 2020年4月20日(月)夜8時から5月10日(日)まで、「ABEMA」が「格闘チャンネル」にて、過去に放送し高視聴数を記録した大会や、人気ファイターやアスリートのベストバウトおよび傑作選を3週間連続で毎日放送している。  放送では、武尊や青木真也、那須川天心など各団体で活躍する主要選手の試合に焦点を当てたファン垂涎のベストバウト集をはじめ、那須川と志朗の激闘が注目を浴びた「RISE WORLD SERIES 2019 Final Round」など、世間で大きな話題を集めた大会をノーカットで放送する。  また、「試合のない日々、格闘家たちは何を考えて生きているのか」をテーマとした『Fighter's Diary』が、好評のエピドード1に続き、待望の第2弾も発表。今回は「格闘技は死なない!」として、団体を超えて、浅倉カンナ、堀江圭功、佐藤天、北岡悟、KRAZY BEEの田村一聖、矢地祐介、朴光哲、あいが登場し、それぞれの“いま”を語っている。 『Fighter's Diary』#2の完全版はABEMA「格闘チャンネル」にて、4月26日(日)19時から放送される。下記では、その一部を紹介したい。  最初に登場するのは浅倉カンナ(パラエストラ松戸)。2019年12月の「Bellator JAPAN」ではケージでの戦いで、KOTアトム級王者のジェイミー・ヒンショーにキムラロックで一本勝ちし2連勝を飾っているが、以降、試合からは遠ざかっている。 「自分は試合も決まってなかったし、もっともっと大変だった人もいる。減量していて(試合が)無くなっちゃったりとかもあると思う」と、同門の扇久保博正ら、直前に試合が飛んだ先輩を気遣った浅倉。  このコロナ禍のなかで、「みんなどうやって(練習を)やっているのかなってすごく気になります。なんか焦っちゃうというか。結構キツいですね。こんなに試合が空いたことがないので、試合する感覚が欲しくなったり。練習もなかなか出来ないとなると、弱くなっちゃうんじゃないか、みたいな」と、不安も吐露する。  しかし、「自分だけ守るんじゃなくて、みんなで協力して力を合わせていかないと、一人ひとりの行動が大事だと思いますね。いまは我慢して、試合が観られるときに、その熱をブワッと盛り上げてほしいし、みんなが観られなかった分、自分も盛り上がる試合をしたい。次の試合でどのくらいカンナが進化しているのかとか、どういう変化しているのかとか、そういうのを楽しみにファンの方たちも待っていてほしい。楽しみを膨らませていてほしいです」と、ネガティブな気持ちが膨らみそうな現実のなか、自身の試合を「楽しみを膨らませて」待っていてほしいと呼び掛けている。  ケージで覚醒した感のある浅倉は、次戦でどんな姿を見せるか。  2番目に登場するのは、元UFCファイターの堀江圭功(ALLIANCE)。師匠の高阪剛とともにインタビューに答えている。堀江は、2020年2月の「PANCRASE 312」でフェザー級ランキング9位の内村洋次郎に判定勝ち。UFC再挑戦のために、連勝を目指して試合を望んでいたが、PANCRASEでは、2大会が延期となっている。 「試合をしないとファイトマネーをもらえない。練習も気をつけながらやっています。練習の仕方を考えないといけない。先が見えない感じはします。モチベーションを保つのも難しい。その中でも練習はやりたくて、だけどそれが難しくて……という風な状況です」と現状を語る堀江。  師匠の高阪は、そんなもどかしい状況をどう過ごすかで「格闘家のマインド」が問われると話す。 「個人個人の意識」次第という高阪は、「今回はこういったウイルスに対してですが、結局、格闘技自体は自分自身がどうあるか、ということだから。もちろん健康管理もそうだし、出来ることを探すことも“格闘家のマインド”としてすごく重要なことだと思う。格闘家のマインドとして、どう行動するかが、こういったときに必要とされているんじゃないか。活動制限は必要だけど、マインドを自粛しちゃうのはよくない」と、コロナの時代にいかに生きるかを、ファイターならではマインドで考えるべきと説いた。  高阪の言葉を受けて、堀江は、「この若い時期に、またバンバンUFC目指してやっていきたいと思っていたので……でも、いい期間ととらえて、やれることはあるので、いま自分ができることをしっかりやって、この時期でも強くなっていきたいです」と、強さを求めていくことを語っている。  3番目に登場するのは、現在、米国フロリダで練習し続けることを選択しているUFCファイターの佐藤天(サンドフォードMMA/ハードノックス)だ。2月のニュージーランド大会でコンテンダーシリーズ出身のマキ・ピトロと対戦予定だったが、ピトロが減量中に体調不良に陥りドクターストップで試合がキャンセル(※佐藤は170ポンドでパス)となっている。  名将ヘンリー・フーフト率いるハードノックスは、現在閉鎖中だが、佐藤はフーフトのアドバイスを受けながら、ファイターズハウスのルームメイトたちと組み技のないマススパーリングなどを行っているという。 「(3月13日に)トランプ大統領が非常事態宣言を出してからは早かったですね。国からの発令が出ているので従うしかない。ジムが使えなくなってからは、ファイターズハウスで練習をしています」 『Fighter's Diary』では、屋外のプールサイドでのマススパーの光景も映し出されている。 「ジムで練習できないことはストレスにもなるんですけど、そのなかでも出来ることは見つけられるので、みんなで『しっかりやっていこう』と話し合って、コーチも毎回グループチャットでメッセージをくれて気持ちを強く、今できることを準備していこうと言っています」と、佐藤は離れていてもチームの絆が力になっていることを語る。 「こういうときになるべくポジティブなことを発信できるのが、スポーツ選手のひとつの強みだと思う。出来る環境で危険が無いように判断していくことが大事。いまこの状況で何が出来るのかは、選手としても人間としても成長できる一つの機会になる」と、前向きにとらえている。 「Please take care, Please stay strong.」──日本人として稀有な中量級の世界最高峰で戦う佐藤は、いまも米国で強くあることを模索している。 [nextpage] 北岡悟、朴光哲の『Fighter's Diary』  4番目に登場するのは、北岡悟。パンクラスイズム横浜を主宰し、多くのプロ選手たちに貴重な練習の機会を作っている。 「世界が、この世が、新しい社会のルールや、健康のルールが一気に生まれたという感じですよね。こういう世界に未来永劫なる可能性もありますよね」と、新型コロナウイルス後の世界を語る北岡だが、「それでも俺は格闘技は死なないと思いますけど、少なくとも俺は死ぬまでやるし、この練習を続ける」と、自身のスタンスを語る。  2019年7月「RIZIN.17」で元UFCのジョニー・ケースに敗れて以来、試合から離れており、「このままだと1年間試合をしていない。いろいろ思うところはあります」としながらも、「格闘技には寄り添って生きてるから。“寄り添う”どころじゃないか。“愛”とか越えてるし、“依存”すらも越えてる気がする」と、格闘技への取り組みを語る。  格闘技を生きることが人生で、それだけが自身がほんとうに生きることと言い切るファイターはそう多くはない。  セコンドについてもマスク姿がトレードマークの北岡は、常日頃から、衛生面や健康面に人一倍、気を遣ってきた。最大限の注意を払いながら、いまもファイターに練習の場を提供している。 「ジムは自粛……自粛はしていないですね。僕は昔から外に無駄に出歩きもしないし、マスクしてうがい・手洗いして生きているから、リスクとか、この場所がクラスターになる恐怖とかあるけど、基本的には何も変わらずやってます。なぜかと言うと、僕がこの所属選手や会員だったら、練習をやめたくないから」  そう言いながらも、家族や子供など、周囲に迷惑がかかるような環境にいる者は、練習を止めることも選択のひとつだという。 「みんなそれぞれ大事にしているものや優先順位があるから、別に僕はそれを強制する気はない。もちろん今まで以上に、健康やコロナに対する警戒できる点を警戒しつつ、極力変わらずやるっていうふうにやって、どれだけ持つのか……。それなりの生き方を模索しなくちゃいけない。現実って容赦ないものだから」と、コロナと付き合いながら、“容赦ない”現実のなか、北岡は「それならそれでどうするのかという、生きるだけ」と語っている。  最後に登場するのは「KRAZY BEE」の面々だ。現在、ジムが閉鎖されるなか、田村一聖、矢地祐介、朴光哲、あいは、どのように日々を過ごしているのか。  PANCRASEで2度、試合が延期になってる田村一聖は7月5日に、約9カ月ぶりの試合を迎える。「無観客試合」が多くなっていることについても、「試合が出来ればいい」という考えだ。 「暗闇のなか、夜な夜なシャドーをメチャメチャやってます。マジでヤバいやつです。誰も視界に入らない。フルスイングしてますから」と苦笑するが、「MMAファイターはやること多すぎるから、普段やれないことたくさんありますよね。楽しいですよ」と、今だからころ出来ることに取り組んでいるという。  一方、RIZINで、ルイス・グスタボ、ジョニー・ケース、朝倉未来相手に3連敗も、2019年12月29日の「Bellator JAPAN」で上迫博仁に3R、逆転TKO勝ちした矢地祐介は、YouTuberとしても上り調子にあるようだ。 「ここに来て(YouTubeが)軌道に乗り始めて」と語る矢地。朴からも「だって面白かったもん、ジークンドーのやつ」と評価されるなど、ワンインチパンチの寸勁などを紹介した動画が好評だったという。  しかし、コロナ禍については「いろいろ想像して怖くなっちゃって……ずっと家にいる。いいことなんですよね? テレビ見てスクワットとか。(身体動かさないと)メンタルやられちゃいますね。なんかネガティブなこと考えちゃったり」と不安を隠さない。  無観客試合については田村と異なり、「お客さんがいないっていうのは、俺はテンション下がっちゃうかもしれないです。それでもやれるのは嬉しいですけどね。贅沢言わなきゃそれでもいいけど……お客さんがいた方がいいかな」と、観客の応援に後押しされていることを語った。  家にいるという矢地と同様、あいも「滅茶苦茶寝てます。本当に寝ようと思ったら24時間寝れます(笑)」と、周囲を和ませながらも、復帰に向けて順調な様子。2019年年末の「Bellator JAPAN」で元KOTCアトム級王者のアンディ・ウィンに判定勝利後、1月末の手術を終え、今夏の復帰戦に向けリハビリを再開している。  4選手の座談会を回しているのは、朴光哲だ。2020年4月19日の『RIZIN.22』横浜アリーナ大会では、朝倉未来と対戦予定だったが、大会は中止となった。 「泣きたい。誰かお金貸してくれる人いないかな」と、朴は苦笑する。未来戦に向け、「すごい仕上げたんですよ。メッチャ仕上げたんですよ、今回。また、これを一から仕上げようとすると、相当お金がかかる」と、厳しい現実を説明した。 「(家にいるのは)貯金とかあるやつはいいけど、そう出来ない人もいるわけで。働きにいかないといけない。試合無くなったら……俺なんか現場に行けば、現場仕事がいくらでもある。でもそしたらその分、練習できないじゃないですか。スタミナとか落ちちゃう。また試合決まって作り直すのは大変。この状態をキープするには財政面で体力が持たない。やっぱり働きにいかなくちゃいけなくなっちゃう。金かかるんですよ。強さを作るというのは」  大会が中止になりファイトマネーが支払わなければ、選手にとっては試合までの“投資”が回収できないことになる。ときにトレーナーやスパーリングパートナーなどまで雇うファイターにとって、試合が無くなることは死活問題だ。 「それに身体動かさないと……狂っちゃうからね」と、練習を欲しながらも、その場所を確保することもままならない。「練習はやりたいけど場所がない。河川敷でみんなでやる? 2メートル間隔を開けて。公園とかでシャドーとかするの恥ずかしいタイプだから(笑)、人前でシャドーとか出来る人、羨ましいね」と、シャイな一面も見せる。  大会が「無観客」で行われることについても、「いい試合をしたらバッーとなるけど、それでグズグズの試合してシーンだったら目も当てられない」と難しさを語る朴は、「そもそも格闘技って無くても誰も困らないじゃないですか。だけどやってみて、いい試合を見て、すごい感動して元気になったりすることもあるし。“こんなのやってる場合かよ”という批判ももちろんあると思う。世の中が早く平常運転に戻ってほしい。戻ったときの娯楽なのかなって」と、厳しい日々の生活を乗り越え、日常を取り戻すことを最優先とした。 「単純に人と人が、テクニックとかいろんなものを駆使して戦うってすごく面白いと思うし、そういう面では格闘技は無くならないと思う」──2000年から正道会館所属としてK-1にも出場してきた二十年選手は、業界のいいときも悪いときも格闘技を続けてきた。そんな朴光哲が語る『Fighter's Diary』完全版は、4月26日(日)19時から、ABEMAにて放送される。 ABEMA「格闘チャンネル」放送ラインナップ ・4月20日(月)夜8時~11時:【ONE】瞬き厳禁の秒殺連発!元王者・青木真也 名勝利大全集・4月21日(火)夜8時~11時:【ONE】格闘女神世界へ!平田樹ベストバウト ・4月22日(水)夜8時~11時:【ONE】強烈タックル!松嶋こよみONE名場面集 ・4月23日(木)夜8時~11時:【RISE】那須川天心・天心世代ベストバウト ・4月24日(金)夜8時~11時:【RISE】WOLD SERIES トーナメントベストバウト ・4月25日(土)夜8時~11時:【RISE】ガチで強い奴らのBEST「KO」 COLLECTION ・4月26日(日)午後5時~夜8時:【K-1】武尊ベストバウト/夜8時~11時                                               【K-1】木村ミノルベストバウト ・4月27日(月)午後5時~夜8時:【K-1】武居由樹ベストバウト/夜8時~11時:                                                【K-1】久保優太ベストバウト ・4月28日(火)午後5時~夜8時:【K-1】安保瑠輝也ベストバウト/夜8時~11時:                                                【K-1】KANAベストバウト ・4月29日(水)午後1時~夜11時:「K’FESTA3」 ・4月30日(木)午後2時~夜11時:「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~よこはまつり~」 ・5月1日(金)午後3時30分~夜11時:「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN~K-1ライト級世界最強決定トーナメント~」 ・5月2日(土)午後5時20分~夜11時:「RISE WORLD SERIES 2019 1st Round」 ・5月3日(日)午後4時~夜11時:「RISE WORLD SERIES 2019 2nd Round」 ・5月4日(月)午後2時50分~夜11時:「RISE WORLD SERIES 2019 Final Round」 ・5月5日(火)午後3時40分~夜11時:「ONE Championship ONE:A NEW ERA -新時代-」 ・5月6日(水)あさ8時30分~夜11時:「ONE Championship ONE:Century 世紀」 ・5月7日(木)夜8時~夜11時10分:「プロレスリング・ノアHIGHER GROUND 2020(2月16日開催)」 ・5月8日(金)夜8時~夜11時10分:「プロレスリングノアNOAH the SPIRIT 2020(4月19日放送)」 ・5月9日(土)午後4時20分~夜8時:「Ultimate Party 2019~DDTグループ大集合!~」 ・5月10日(日)夜8時~10時:「DDT LIVE!不要不急の路上電流爆破プロレスinさいたまスーパーアリーナ」
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