2020年3月22日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K'FESTA.3~』。同大会でペッダム・ペットギャットペット(タイ)を2RでKOしたK-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者・武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)の試合前後の映像が公開された。
当初、武尊はISKAオリエンタルルール世界ライト級王者アダム・ブアフフ(モロッコ)とお互いのタイトルを懸けてのダブルタイトルマッチを行うことになっていたが、新型コロナウイルスの影響等で来日不可能となり、元BBTVスタジアム認定フェザー級王者のペッダムに白羽の矢が立った。
(写真)メインでトーナメント決勝戦を行う木村ミノルとすれ違い「頼んだよ」と声をかけた武尊「ベルトを全部総獲りして立ち技格闘技を統一できたらいいなって」と、世界統一への第一歩となる試合が中止になった武尊は「タイトルマッチが中止になったっていうのが一番ショックだし、悔しいんですけれど、これをやっぱりプラスに変えていかないといけないと思うし、日本中だったり世界中が元気なくなっている状況で、僕の試合で日本だったり世界を元気にできればいいなと思う」と、見失ってしまいそうな試合の意義を「日本や世界にパワーを与える」ことに見出した。
試合は見事、宣言通りのKO勝ち。試合直後、武尊は心境を吐露する。「けっこう試合前から限界が来ていて」。盟友である同門の大岩龍矢に「龍矢がいてくれたからけっこうメンタルが保たれていた」と、精神的に限界だったと打ち明けている。
その後のインタビューでは「ダブルタイトルマッチってことで、新しくベルトが獲れるっていうチャンスをモチベーションにやっていたところがあったので悔しかったですけれど、こういう状況だからこそというか、そうでなくても試合に懸ける意気込みって自分のためでもあるけれど、応援してくれる人がいてのことだし。そういう人たちに今こそパワーをあげないといけないなっていう。それが試合をやる意味だと思ったので、今回はそのモチベーションでした」と話した。
そして「自分のための試合もしたいし、お客さんが望む試合もしたいし、それを集結させた形っていう試合を現役中にやらないと納得できない。そういう試合のために全力で毎日戦うしかないなって感じですね」と、目標とする“集結させた試合”に向けて突き進んでいくと言葉を締めくくった。
武尊が試合前の悩める様子、試合後の安堵の表情と次へ向かう決意を語るこの映像はK-1【official】YouTube channelの「K-1 BACKSTAGE PASS」で公開されている。