優勝したシカティックと肩を組む石井館長
2020年3月23日(月)に訃報が伝えられた第1回K-1グランプリの優勝者ブランコ・シカティック(クロアチア)。
K-1の創始者である石井和義・正道会館館長は同日、自身のSNSに「ブランコシカテック逝く。93第1回K-1グランプリ王者、無名のダークホースの優勝から僕達のK-1はスタートした。無口な本物のサムライだった、早過ぎる!合掌 安らかに」と綴った。
2000年8月に亡くなったアンディ・フグ(右)とも対戦しているシカティック
シカティックは1954年10月3日、クロアチア出身。オランダのドージョー・チャクリキでキックボクシングを学び、ヨーロッパを中心にキックボクサーとして活躍。1993年4月30日に初開催された『K-1 GRAND PRIX '93』(K-1の第1回大会)に初来日。ヘビー級トーナメント1回戦でチャンプア・ゲッソンリット、準決勝で佐竹雅昭、決勝戦でアーネスト・ホーストを全員KOし、初代K-1世界王者となった。
その後もK-1で活躍し、1994年12月に日本で引退試合を行ったが、1997年3月に現役復帰。同年10月11日には東京ドームで開催された『PRIDE.1』(PRIDEの第1回大会)に参戦し、この時はスタンディングバウトとしてキックボクシングルールの試合を行ったが、1998年3月の『PRIDE.2』と1999年9月の『PRIDE.7』ではMMAにも挑戦している。
選手として引退後は母国クロアチアで警備会社を経営。日本クロアチア協会の常任理事も務めた。また、今回訃報を伝えたクロアチアのタイボクシング連盟はシカティックが設立したもの。2017年4月にはパンクラスに自身の弟子たちを連れて来日、同年11月には新生K-1に弟子のアントニオ・プラチバットを連れて来日し、プラチバットはK-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメントで優勝して初代王者となり、師弟揃ってのK-1ヘビー級王者となった。
ブランコシカテック逝く。
— 石井和義 (@ishiikazuyoshi) March 23, 2020
93第1回K-1グランプリ王者、無名のダークホースの優勝から僕達のK-1はスタートした。無口な本物のサムライだった、早過ぎる!合掌 安らかに。https://t.co/KwNkOHUcGE pic.twitter.com/xTglGdkzkN