ボクシングから転向して僅か3戦目でKrush王座に就いた佐々木が初防衛戦でK-1の外国人ファイターの挑戦を受ける
2020年3月28日(土)東京・後楽園ホール『Krush.112』の対戦カード第一弾が、1月31日(金)都内で行われた記者会見で発表された。
Krushバンタム級王者・佐々木洵樹(POWER OF DREAM)が、挑戦者にK-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント2019第3位サンベル・ババヤン(アルメニア)を迎えての初防衛戦を行う。
佐々木は元プロボクサーで、OPBF東洋太平洋フェザー級13位、日本フェザー級7位になった実績を持つ。2019年2月からKrushに参戦すると蹴り技も見せて林勇汰に判定勝ち、7月のKrushでは晃貴と第4代バンタム級王座決定戦を争った萩原秀斗にKO勝ちし、11月には晃貴を判定で破り、僅か3戦目にしてKrushバンタム級王座に就いた。
挑戦者のババヤンはOMKE 54kgとWKN 53.5kgの2つのスペイン王座を持ち、フランス、イタリアなどヨーロッパ諸国で活躍。2019年6月に開催された『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント~』に初来日し、1回戦で晃貴を破るも準決勝で玖村将史に判定負けを喫した。今回はベストウェイトだというバンタム級でKrushのベルトを狙う。戦績は10勝(5KO)2敗1分。
会見に出席した佐々木は「防衛戦の機会を与えてくれてありがとうございます。防衛戦ですが挑戦者の気持ちで倒しにいきたいと思います」と挨拶。ババヤンからは「Krushのタイトルマッチという最高の機会をもらえて凄くありがたい。佐々木は強い選手だがすでに研究も対策もしている。自分の怖さをリングで教えてやりたい」とのコメントが読み上げられた。
佐々木はババヤンの印象を「ファイトスタイルは好きな感じのアグレッシブな選手。なんとなく性格も良さそうですが、リングに立ったらかなりバチバチの打ち合いになると思います。凄く強いと思います」と評し、「チャンピオンになってから“ババヤンとどうですか”とファンの人にも言われていました。だからオファーをもらった時も決まったかって感じで、やる気でずっと練習していました。向こうは大きな舞台を経験しているのも大きなキャリアになっていると思うので、自分が勝って自分のキャリアにしたい」と、戦う予感があったという。
実は佐々木、外国人選手との対戦はこれが初めてではなく、「ボクシングの時に何回かやっています。タイ、フィリピン、韓国と。アルメニア人とやるのは初めてですが、ファイトスタイルは動画で見ているのでやることは決まっています」と、苦手意識はなさそう。
ババヤンの「怖さを教えてやりたい」との言葉には「怖いところも見てみたいのがあるので、相手の怖いところを見た後に自分の怖いところを見せてやりたい」とし、「タフな選手だからこそ倒したら盛り上がる。倒すイメージも固まっているので、これからずっとイメージを固めて練習をやっていきたい」と、KOするイメージも出来上がっているようだ。
「いつも通り練習していつも通りやっています。精神面で弱いところがあるので中盤・後半にいっても淡々と倒しに行きたいですね」とメンタルを鍛えたいとし、「実感としてやっと蹴りに対応できてきたかなというのがあります。やられながらですが、実感はできていますね。今回の試合でももっともっと蹴りが出来るところを見せたい。相手は蹴り中心の選手だし面白いと思います」と、蹴りでも対抗するとした。
ババヤンは至近距離から繰り出すハイキックを得意としているが、「近いところからの蹴りの警戒はかなりしている分、対応はかなり練習しています」とすでに対策を積んでいる。
初防衛戦というプレッシャーに関しては「もちろん防衛する方が難しいと言われていますが、POWER OF DREAMで練習しているとチャンピオンになった気がしません。武居由樹と江川優生という強いチャンピオンが2人いるので。江川選手は11月のトーナメントでインパクトを残していて、自分の影がジム内でも薄いという感じなので、今回はインパクトを残すつもりです。2人のことはめちゃくちゃいしきしています」と、同門の武居と江川に練習で揉まれてチャンピオンとしての実感が沸かないと話した。
K-1にも出場したいかとの質問があったが、佐々木は「いろいろ頭の中ではああしたいこうしたいというものがありますが、ババヤン戦が決まったのでぶっ倒す気持ちで向かっています。その後のことはタイミングとかあるので今はババヤンに勝つ気持ちです」と目の前の相手に集中しているとし、「僕はチャンピオンの中でも知名度がないし、誰だこいつはって思われているので、今回の試合でインパクトを残して勝ちたいと思います」と、存在感を示したいと語った。
<決定対戦カード>
▼Krushバンタム級タイトルマッチ 3分3R・延長1R
佐々木洵樹(POWER OF DREAM/王者)
サンベル・ババヤン(アルメニア/Black Bull/挑戦者)